2010年04月13日

The 3 Pieces『Vibes Of Truth』

唯一のアルバムはDonald Byrdプロデュース☆The 3 Pieces『Vibes Of Truth』
Vibes of Truth
発表年:1975年
ez的ジャンル:Donald Byrd系ジャズ・ファンク/ソウル
気分は... :今週も時間がない!

今回はThe 3 Pieces『Vibes Of Truth』(1975年)です。

The 3 Pieces Lincoln Ross (key)、 Jerry Wilder (b、vo)、 Andre Richardson(per)の3人によって結成されたグループ。本作『Vibes Of Truth』(1975年)がグループ唯一のアルバムです。

Donald Byrdプロデュースということで、同じくDonald Byrdが見出したThe Blackbyrdsの弟分グループという見方もされているみたいですね。このあたりはあまり明るくないので僕はピンと来ませんが。

『Black Byrd』(1972年)を皮切りに、『Street Lady』(1973年)、『Stepping Into Tomorrow』(1974年)、『Places and Spaces』(1975年)、『Caricatures』(1976年)とSky High Production絡みで作品をリリースしてきたDonald Byrdですが、そこで培われたサウンド・プロダクションが本作『Vibes Of Truth』にも生かされています。

本作でDonald Byrdと共にサウンド・プロダクションの要となっているのが共同プロデュース、アレンジ、ストリングスを手掛けたWade Marcusです。Donald ByrdとWade MarcusのコンビはThe Blackbyrds作品でもいい仕事ぶりを見せています。

僕がThe 3 Piecesを知ったのは、Free Soulのコンピでした。
『Free Soul Wind』には「I Need You Girl」 、『Free Soul Earth』には「If Only I Could Prove To You」が収録されています。

最近、本作の輸入CDをいくつかのショップで見かけ、思わず購入してしまいました。前述の2曲とタイトル曲以外は過度の期待をしていませんでしたが、聴いてみたら大間違い!捨て曲ナシの充実作です。

ソウル・アルバムとジャズ・ファンク/フュージョン・アルバムのいいとこ取りといった仕上がりが魅力です。

Sky High Production好きの方、爽快グルーヴィー・ソウルがお好きな方はぜひ聴いてみてください。

全曲紹介しときやす。

「I Need You Girl」
本作のハイライト。爽快モードのグルーヴィー・ソウル。イントロのギター・カッティング&ストリングスだけでもグッとくるのに、さらに爽快ソウル・ヴォーカルで止めを刺されます。
http://www.youtube.com/watch?v=N5iiOQ67h0g

「Backed Up Against The Wall」
クールなソウル・グルーヴに仕上がっています。Marvin Gaye「Inner City Blues (Make Me Wanna Holler) 」をSky High Production風に仕上げたような印象を受けます。
http://www.youtube.com/watch?v=9hIH2oxazRc

「Vibes Of Truth」
タイトル曲もコンピ・アルバムに収録されています。ゴージャスなアレンジが印象的なソウル・チューンです。
http://www.youtube.com/watch?v=eASqG1mPPF8

「Shortin' Bread」
ジャズ・ファンクしているインスト・チューン。パーカッシヴな仕上がりが僕好み。Lincoln Rossのトロンボーンも印象的です。Ray Parker, Jr.もギターで参加。
http://www.youtube.com/watch?v=imojZ5wnG00

「Self Dealin'」
Wade Marcusのアレンジ・センスが光ります。華やかなストリングス&ホーンと爽快ヴォーカルの絡みがいい感じ。

「Concrete Jungle」
Gilles Petersonもコンピでセレクトしていたグルーヴィー・ソウル。ホーン隊の鳴り具合がいい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=5JsT60GoFFs

「If Only I Could Prove To You」
「I Need You Girl」と並ぶ本作のハイライト。Marvin Gaye「What's Going On」タイプの曲ですが、Sky High Production仕様だし、よりメロウネスが効いていますね。
http://www.youtube.com/watch?v=3k2-FeVx1lE

「Cool It」
めくるめくフュージョン/ジャズ・ファンク・チューン。このあたりがジャズ・アルバムっぽいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=8Xvl2Cbqv-4

「Virtue」
ラストはクール&アーバンなソウル・チューン。アーバン・ナイトな雰囲気がいいですね。

The Blackbyrdsについても近々紹介したいと思います。

先週に続き、今週もあまりブログに時間を割けそうにないので、しばらく記事がコンパクトになりそうです。どうぞご容赦願います。
posted by ez at 03:28| Comment(2) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ウェイドマーカスとは気になりますね。
バードの一連の作は全部持ってますが
好きなのは Street Lady です。
ブラックバーズは第1作目とActionしか持ってません。
しかしこの3Piecesは全然知りませんでした。
Grover Washington のバックで
Pieces of Dreams というバンドがあったような気がします。
Posted by あばちゃん at 2010年04月13日 21:27
☆あばちゃんさん

ありがとうございます。

The 3 Piecesは90年代以降の再評価で注目が高まったのでしょうね。実際、僕もそうした文脈で本作に辿り着きましたので。

Donald Byrdの魅力は必ずしもSky High時代だけではないと思いますが、ブログで取り上げるとなるとどうしてもSky High時代になってしまいます(笑)
Posted by ez at 2010年04月14日 02:01
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