発表年:1993年
ez的ジャンル:轟音ギター系オルタナ・ロック
気分は... :たまにはロックも聴かないとねっ!
最近ギター掻き鳴らすロックらしいロック・アルバムを全然取り上げていませんでした。
そこで今日は豪快なギター・サウンド中心のオルタナ・ロック作品をセレクト!
Dinosaur Jr.の5thアルバム『Where You Been』(1993年)です。
Dinosaur Jr.は1984年にマサチューセッツ州アマーストで結成されたオルタナティブ・ロックバンド。
オリジナル・メンバーは、J Mascis(Joseph Donald Mascis)(vo、g)、Lou Barlow(b)、Murph(ds)の3名。
『Dinosaur』(1985年)、『You're Living All Over Me』(1987年)、『Bug』(1988年)という3枚のアルバムをインディーズよりリリース。ノイジーなギター・サウンド、泣きのメロディ、気だるいヴォーカルで人気を博しました。しかし、『Bug』を最後にLou Barlowが脱退してしまいます。
『Green Mind』(1991年)でメジャーデビューを果たし、その後『Where You Been』(1993年)、『Without a Sound』(1994年)、『Hand It Over』(1997年)という3枚のアルバムを残してグループは解散。
しかしながら、2007年にオリジナル・メンバー3名で再結成を果たし、『Beyond』(2007年)、『Farm』(2009年)とアルバムをリリースしています。
J MascisとLou Barlowがいるバンドというだけでオルタナ・ロック好きはワクワクするバンドですよね。
当ブログでThe Folk Implosion、Sebadohを紹介したように、Lou Barlow関連作への関心が高い僕ですが、Dinosaur Jr.作品で1枚選ぶとなると、Lou Barlow脱退後の『Where You Been』(1993年)になります。
一般にはLou Barlow在籍時の『Bug』(1988年)やメジャー第1作『Green Mind』(1991年)あたりの評価が高いと思いますが・・・
『Where You Been』は、泣きのメロディがグッとくる哀愁チューンが多い点とJ Mascisのギターが目立つ点が魅力ですね。前作『Green Mind』よりも地味な扱いをされがちなアルバムですが、『Green Mind』以上に聴きやすく、わかりやすいアルバムである気がします。
本作からMike Johnson(b、g、p)が新たにメンバーに加わり、J Mascis(vo、g)、Murph(ds)との三人体制になっています。
ジャケはかなり怖いですが、このイメージで聴かないでくださいね(笑)
いい感じに枯れてきたJ Mascisの成熟を感じる1枚です。
全曲紹介しときやす。
「Out There」
いきなりJ Mascisのギター全開のオープニング。アルバムからの3rdシングルにもなりました。虚しい疾走感、轟音ギター、泣きのメロディ、気だるいヴォーカルと100%Dinosaur Jr.印です。この曲を本作のハイライトに推す方も多いのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=6XBIfOFtmmM
「Start Choppin」
アルバムからの2ndシングル。個人的にはアルバムで一番のお気に入り。昔も今も本作を聴くと時にはまず本曲を数回リピートで聴いてしまいます。J Mascisのメロディ・メイカーとしてのセンスと轟音ギター・バンドとしてのダイナミズムが上手く結びついた名曲だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=Phf4xvI9fpE
「What Else Is New」
スケール感の大きな1曲。この曲ではJ Mascisがドラムも叩いています。特に中盤以降の展開がたまりませんね。きっとオールド・ファンが聴いてもグッとくる1曲なのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=ruFbcNlAcqQ
「On The Way」
轟音ギターで突っ走ります。ハードコア・パンク的なものを求める方にはこのスピード感がグッとくるはず!
http://www.youtube.com/watch?v=88NH4dBGlrw
「Not The Same」
この曲はNeil Youngしていますね。アコースティックな仕上がりの哀愁チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=fKUigrPqy_o
「Get Me」
アルバムからの先行シングル。泣きのメロディにグッとくる哀愁ロック・チューン。「Start Choppin」同様、名曲の雰囲気が漂いますな。ギター・ソロもバッチリ決めてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=skcULGGF6RA
「Drawerings」
さらに哀愁ロックで畳み掛けます。この枯れ具合が本作の魅力ですよね。
http://www.youtube.com/watch?v=Z9UREIuwDj8
「Hide」
疾走感が魅力の演奏です。本曲ではMike JohnsonもJ Mascisに負けじとギター・ソロを披露してくれます。
「Goin Home」
アルバム中最もメロディアスでポップな仕上がりかもしれませんね。ネオアコ好きの人が聴いても気に入るのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=5YvUzSgATPk
「I Ain't Sayin」
ラストはダイナミックなロック・サウンドで締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=g-97siHhamY
気に入った方は他の作品もチェックしてみて下さい。まずは『Bug』(1988年)、『Green Mind』(1991年)あたりをオススメします。
『Bug』(1988年)
『Green Mind』(1991年)