2010年05月08日

Bill Withers『+'Justments』

今年に入り嬉しい初CD化が実現!☆Bill Withers『+'Justments』
Justments
発表年:1974年
ez的ジャンル:実直系ニュー・ソウル
気分は... :アジャストしないとね !

日本でも根強い人気を誇るソウル・シンガーBill Withersの3回目の登場です。

『Menagerie』(1977年)、『Still Bill』(1972年)に続いて紹介するのは、1974年リリースの『+'Justments』です。

ちょうど70年代前半のニュー・ソウル路線から70年代後半のアーバン・メロウ路線へ移行する過渡期の作品ですが、今年に入り嬉しい初CD化が実現した1枚です。

「Lean on Me」「Use Me」収録の『Still Bill』「Lovely Day」収録の『Menagerie』あたりと比較すると地味な扱いのアルバムですが、Bill Withersらしさが詰まった好盤だと思います。

タイトルがいいですよね。"+'Justments"とは"Adjustment"のことであり、ジャケでBillが人生における調整の重要性を鏡に綴っています。このあたりの実直さがBill Withersという人の魅力ですね。ちなみにジャケを撮ったのはお馴染みNorman Seeffです。

『Still Bill』同様、Benorce Blackmon(g)、Ray Jackson(key)、Melvin Dunlap(b)、James Gadson(ds)という元The Watts 103rd Street Rhythm Bandのメンバーがバックを務めます。特にMelvin DunlapJames Gadsonの二人はBill本人と一緒に共同プロデュースも務めています。

それ以外にJose Feliciano(g)、Dorothy Ashby(harp)、John Barnes(key)、John Myles(key)、Chip Steen(per)が参加しています。

今まで見過ごされがちだった作品ですが、今回の初CD化を機に再評価されるアルバムなのでは?

全曲紹介しときやす。

「You」
オープニングは「Use Me」と同路線のグルーヴィー・チューン。アルバムからの2ndシングル。全米R&Bシングル・チャート第15位となりました。Benorce Blackmon、Ray Jackson、Melvin Dunlap、James Gadsonというバック陣の演奏がバッチリ決まっています。
http://www.youtube.com/watch?v=pMKBINhQZO0

「The Same Love That Made Me Laugh」
アルバムからの1stシングル。全米R&Bシングル・チャート第10位のヒットとなりました。味わい深いミディアム・スロウです。ニューソウル好きにはグッとくるはず!
http://www.youtube.com/watch?v=ykocdsHFKxM

「Stories」
感動的なバラード。John BarnesのピアノとDorothy Ashbyのハープがビューティフルな音空間を演出してくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=M5RSogOduEA

「Green Grass」
アルバムの中では目立たない曲かもしれませんが、なかなか小粋な仕上がりにグッときます。

「Ruby Lee」
Melvin Dunlapの弾く格好良いベースラインに先導されるグルーヴィー・チューン。「Can We Pretend」と並び人気の高い曲なのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=Zo5kjSHmO7M

「Heartbreak Road」
アルバムからの3rdシングル。全米R&Bシングル・チャート第13位となりました。ファンキーかつタイトなリズムとBill独特の節回しが実にマッチしています。個人的には「Can We Pretend」、「Ruby Lee」に次ぐお気に入り。
http://www.youtube.com/watch?v=DjQ6BhnDGGY

「Can We Pretend」
今日的には本作のハイライトですね。僕もアルバムで一番好きです。Jose Felicianoのギターをフィーチャーしたメロウなアコースティック・ソウル。後のアーバン・メロウ路線を予感させます。Felicianoのギターはさすがです!
http://www.youtube.com/watch?v=OWOa4sv6BIE

「Liza」
John Mylesの弾くエレピのみをバックに、Billの味わい深いヴォーカルを堪能できるバラード。厳かな雰囲気にグッときます。

「Make A Smile For Me」
オーケストレーションをバックに従えたサウンドが印象的です。夢の中で癒されているような雰囲気の仕上がりですね。
http://www.youtube.com/watch?v=JhkG2POLszE

「Railroad Man」
ラストはCurtis Mayfield「Superfly」しています(笑)。今日のサンプリングを使ったトラック作りに近いノリですね。Bill Withersらしくはありませんが、パーカッシヴな展開は僕好みです。Jose Felicianoもパーカッションで参加しています。
http://www.youtube.com/watch?v=HyfuoamCLDE

Bill Withersの過去記事もご参照下さい。

『Still Bill』(1972年)
スティル・ビル

『Menagerie』(1977年)
Menagerie
posted by ez at 15:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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