2010年05月10日

Kate Bush『The Dreaming』

お嬢様シンガーのイメージを払拭した狂気の夢世界☆Kate Bush『The Dreaming』
The Dreaming
発表年:1982年
ez的ジャンル:個性派UK女性シンガー
気分は... :日本代表の23名は...

あと1時間ほどでサッカー日本代表の23名の発表です。

僕の願望による23名は以下のとおりです。
GK:楢崎、川嶋、西川
DF:内田、中澤、闘莉王、長友、岩政、駒野、徳永、槇野
MF:中村俊、遠藤、長谷部、松井、本田、今野、稲本
FW:岡崎、玉田、森本、石川、前田

本当は中田浩を選んで欲しいのですが、それは殆ど可能性がないので上記のようなメンバーにしてみました。

スポーツ新聞やTVのスポーツ・ニュースでは攻撃的な選手の選出ばかりを話題にしていますが、守備的な選手を重視した選考にして欲しいですね。アジア予選と異なり、本選では守備重視の布陣で臨むべきだと思っています。

ちなみに僕が希望する先発イレブンは以下の11名
GK:楢崎
DF:中澤、闘莉王、長友、徳永
MF:中村俊、遠藤、長谷部、本田、稲本
FW:森本
フォーメーションとしては4-3-2-1ですかね。

今回はサプライズ選考はあるのでしょうか?
あとは発表を持つのみ!

今回は個性派女性シンガーKate Bushによる狂気の4rhアルバム『The Dreaming』(1982年)です。

Kate Bushは1958年ロンドン生まれ。Pink FloydのDavid Gilmourに見出され、1978年にシングル「Wuthering Heights(邦題:嵐が丘)」でデビュー。いきなりUKシングル・チャート第1位を獲得します。1978年にリリースしたデビュー・アルバム『The Kick Inside』も大ヒットし、アイドル的な"妖精"女性シンガーとして一躍注目の存在となります。同年には早くも2ndアルバム『Lionheart』をリリースしています。

「Wuthering Heights」
http://www.youtube.com/watch?v=BW3gKKiTvjs

その後は『Never For Ever』(1980年)、『The Dreaming』(1982年)、『Hounds of Love』(1985年)、『The Sensual World』(1989年)、『The Red Shoes 』(1993年)といったアルバムをリリースし、個性派アーティストとしての地位を固めていきます。

『The Red Shoes 』リリース後は長い沈黙に入りますが、2005年にカムバック作『Aerial』をリリースしています。

魔女的な雰囲気と演劇的なパフォーマンスの女性シンガーという印象が強いですね。
僕自身はKate Bushファンという訳ではありませんが、本作『The Dreaming』はKate Bushというアーティストの執念と示した作品として大きなインパクトを与えてくれました。

初のセルフ・プロデュースのもと、72トラックを駆使したヴォーカル録音を敢行し、1年の年数と1億円の費用を要して制作された執念の1枚が『The Dreaming』です。その偏執ぶりはBrian Wilsonに迫る勢いですね。

本作でKateは発狂したとの噂が流れるほどのヴォーカルを披露してくれます。これは単にそれまでアイドル的なお嬢様シンガーとのレッテルを勝手に貼っていた人々が、そのギャップに戸惑っただけの話だと思いますが・・・

ヴォーカル・トラックへのこだわり以外に、リズム重視のサウンド作りやケルト音楽からの影響なども本作の聴き所です。

リズム重視のサウンド作りに関しては、原始的なリズムを当時の最新テクノロジーで処理したビートを随所で聴くことができます。このあたりは当ブログでも紹介したPeter Gabriel『Peter Gabriel III』(1980年)への参加や、当時のUK音楽シーンで吹き荒れたポスト・パンクの流れから影響されたものだと思います。

ケルト音楽からの影響については、アーティストとしての自我に目覚めたことが、自然とアイルランド系の血を引く自身のアイデンティテの追求へと向かわせたのかもしれませんね。

今聴くと、時代を感じるサウンドであることは確かですが、この毒々しい美しさは本作でしか味わえない独特のものだと思います。

お嬢様シンガーのイメージを払拭した狂気の夢世界を堪能しましょう!

全曲紹介しときやす。

「Sat in Your Lap」
アルバムから先行シングルにもなったオープニング(UKシングル・チャート第11位)。PVも含めてインパクトがありますよね。この1曲でアーティストKate Bushの進化を感じ取ることができるはず!彼女の持つ独特の世界観と前述の原始的リズムが上手く融合しています。
http://www.youtube.com/watch?v=xEVMfG8z490

「There Goes a Tenner」
アルバムからの3rdシングル。演劇的要素を上手く音楽に取り込んだKate Bushらしい仕上がりです。淡々とした中の毒々しさがたまりません。
http://www.youtube.com/watch?v=5RlTV-YzNmc

「Pull out the Pin」
アルバムの中で一番のお気に入り。殺気さえ感じる美しさが大好きです。これを聴くと、確かに発狂してしまったと勘違いする人もいるかもしれませんね。
http://www.youtube.com/watch?v=IBcDjeR_y7Q

「Suspended in Gaffa」
ケルティック・サウンドとKateの多彩なヴォーカルの組み合わせがいい感じです。毒のある高音ヴォーカルがクセになります。
http://www.youtube.com/watch?v=5w4y1ekS_LE

「Leave It Open」
本作におけるKateのヴォーカル・トラックに対する執念を実感できる1曲。
http://www.youtube.com/watch?v=7OKxRa6GOp4&feature=related

「The Dreaming」
2ndシングルにもなったタイトル曲。本作の特徴の一つであるリズムへのこだわりを感じるアヴァンギャルドな仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=0wkkuaTvIso&feature=related

「Night of the Swallow」
嵐の前の静けさといった雰囲気の美しさを持つ前半と、ケルティック・モードでハイテンションとなる後半のコントラストが印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=P-K98zomUZ0&feature=related

「All the Love」
Kateの多彩なヴォーカルを堪能できます。多重人格者のように様々なヴォーカルを使い分ける様はお見事ですね。
http://www.youtube.com/watch?v=rlmSYZkv1pA&feature=related

「Houdini」
タイトルは奇術師フーディーニのこと。ジャケのイメージも本曲の歌詞がモチーフになっています。美しさと狂気が交錯する本曲はアルバムの中でも完成度の高い1曲かもしれませんね。
http://www.youtube.com/watch?v=23EPGzr8pmQ

「Get out of My House」
ラストも発狂モードの毒々しいヴォーカルで締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=8NXp7yVYAKc&feature=related

興味がある方は他のKate Bush作品もどうぞ!

『The Kick Inside』(1978年)
天使と小悪魔

『Lionheart』(1978年)
Lionheart

『Never For Ever』(1980年)
Never for Ever

『Hounds of Love』(1985年)
The Hounds of Love (+6 Bonus Track)

『The Sensual World』(1989年)
The Sensual World

『The Red Shoes 』(1993年)
The Red Shoes
posted by ez at 12:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック