2010年05月26日

Jackie McLean『Demon's Dance』

人気曲「Sweet Love Of Mine」収録☆Jackie McLean『Demon's Dance』
デモンズ・ダンス
録音年:1967年
ez的ジャンル:エレガント&ハードボイルド系ジャズ
気分は... :さすが世界の伊達!

もう一昨日のことですが、サッカー日本代表の試合は酷かったですね。
現状では韓国との間に実力差があることは予想していましたが、予想以上に悲惨な内容でした。岡崎1トップや中村俊、遠藤を中心としたパスサッカーはW杯本選レベルでは無理ということを露呈してしまった気がします。

まぁ、終わったことをあれこれ文句言っても仕方ありませんが、少なくとも選手起用や戦術は見直して欲しいですね。今まで積み上げたものに固執するよりは、急ごしらえでもゼロベースで再考した方が可能性は高まると思います。その意味では監督交代してしまうのが、一番効果的だと思いますが(笑)

今からでもメンバー入れ替えて石川、前田あたりを加えて欲しいですね。

モヤモヤ・モードのサッカーに比べて、全仏オープン・テニスのクルム伊達の鮮やかな逆転勝利はスッキリしましたね。まさか昨年準優勝のサフィナに勝利するとは思いませんでした。

負傷しながらも粘りと強靭な精神力での逆転勝利!さすが世界の伊達!ですね。まさに世界での経験値が生んだ勝利だと思います。サッカー日本代表とは雲泥の差ですな。

今回は哀愁のアルト・サックス奏者Jackie McLeanの2回目の紹介です。

『Right Now!』に続き紹介するのは、1967年にレコーディングされた作品『Demon's Dance』です。

McLeanにとっては長年在籍してきたBlue Noteでの最後の録音となります。そして、その後5年間は活動を休止してしまいます。その意味でも彼のキャリアの大きな区切りとなった作品かもしれませんね。

印象的なアルバム・ジャケはドイツ出身の画家Abdul Mati Klarweinによるものです。実は僕が本作に惹かれたのはジャケでした(笑)

Abdul Mati KlarweinMiles Davis『Bitches Brew』、『Live-Evil』、Santana『Abraxas』、Earth, Wind & Fire『Last Days and Time』、Gregg Allman『Laid Back』等のジャケも描いています。僕はこの5枚の作品は全て保有しており、知らず知らずのうちに彼の画風に愛着を感じていたのかもしれません。

レコーディング・メンバーはJackie McLean(as)、Woody Shaw(tp)、LaMont Johnson(p)、Scott Holt(b)、Jack DeJohnette(ds)という布陣です。

特にWoody ShawJack DeJohnetteの参加が魅力ですね。Woody Shawは主役のMcLeanに劣らぬ素晴らしい演奏を聴かせてくれます。また、とびきりの名曲「Sweet Love Of Mine」をはじめ楽曲提供でも大きく貢献しています。Jack DeJohnetteのスリリングな天才的ドラムは本作の陰の主役かもしれませんね。

ジャケからは『Bitches Brew』、『Live-Evil』のような音をイメージしてしまいますが、中身はオーソドックスかつスタイリッシュな60年代後半のジャズ・アルバムといった印象です。

キャッチーな演奏が多く、僕のように永遠のジャズ初心者タイプの人にはピッタリの内容です。

全曲紹介しときやす。

「Demon's Dance」
ジャケと合致する魔術イメージのタイトルですが、演奏はスケールの大きいモーダル・チューンに仕上がっています(Jackie McLean作)。地を這うHoltのベース、激しくロールするDeJohnetteのドラムが生み出す魔界のリズムをバックに、McLeanやShawがダンスを踊ってみせます。特にShawのトランペットが快調ですね!DeJohnetteのテンションの高さが演奏全体を熱いものにしています!激しさと優雅さが同居する不思議な雰囲気の演奏です。
http://www.youtube.com/watch?v=zcoaxv14H5k

「Toyland」
Cal Massey作のバラード。McLeanらしい哀愁のアルトを堪能できます。McLean節を堪能したい方は存分に楽しめます。Johnsonのリリカルなピアノもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=sc658Goj_jE

「Boo Ann's Grind」
Woody Shaw作のアップ・チューン。変幻自在なDeJohnetteのドラムに導かれ、McLeanやShawが熱いソロを展開します。こういうスリリング演奏大好きです!
http://www.youtube.com/watch?v=M3Kwsl0Vg9E

「Sweet Love Of Mine」
本作のハイライト。Woody Shaw作の名曲です。ボッサ・リズムをバックに美しいテーマが流れ、さらにMcLean→Shaw→Johnsonのソロへと続きます。特に作者Shawのプレイが素晴らしいですね。小粋でエレガントな雰囲気がたまらんですな!ジャズ好き以外の人もグッとくるであろうスウィート&キャッチーな仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=fLN5zp2SV_I

「Floogeh」
Jackie McLean作。「Boo Ann's Grind」同様、スピーディーなアップ・チューン。良くも悪くもスマートな演奏ですかね。
http://www.youtube.com/watch?v=puMpwGLzwRo

「Message From Trane」
タイトルからもわかるように、録音の約5ヶ月前に亡くなったJohn Coltraneに捧げられ楽曲です(Cal Massey作)。わかりやすいメロディとスタイリッシュな雰囲気が大好きです。ラストはDeJohnetteがド迫力のドラム・ソロで締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=yxlBRf6cEWY

ジャケ・デザインを手掛けたAbdul Mati Klarweinについては、しばらくご無沙汰しているジャケ企画で取り上げてみたいですね。そのうち記事にしたいと思います。
posted by ez at 02:45| Comment(2) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
もう日本代表のことはあきらめましょうよ(笑)。スペイン、ブラジル、オランダ、イングランド、と、今大会は魅力的なチームが粒ぞろいですからね。
Posted by ドコドン at 2010年05月26日 11:08
☆ドコドンさん

ありがとうございます。

そろそろ出場国のメンバー予習をしないといけませんね。
欧州主要リーグ以外で活躍する、普段TVで観ることのできない選手をチェックするのもW杯の楽しみ方ですね!
Posted by ez at 2010年05月27日 02:22
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