発表年:2010年
ez的ジャンル:サウンド・クリエイター系女性R&B
気分は... :今聴きたいR&Bって、こんな感じ!
今回は一部に根強いファンを持つ女性R&BシンガーAngela Johnsonの新作『It's Personal』です。
購入してから約1ヶ月半が経ちますが、かなり気に入っています。僕が今聴きたいR&Bって、こんなタイプの作品かもしれません。
当ブログでは彼女が所属していたユニットCooly's Hot-Boxの作品はエントリーしましたが、ソロ作を紹介するのは初めてですね。
Angela Johnsonはニューヨーク州出身。1992年に大学の仲間であるJohn-Christian UrichらとCooly's Hot-Boxを結成し、クラブ・シーンを中心に人気を博しました。特に本国以上にUKで人気が高かったですね。アルバムとしては『Take It』(2002年)、『Don't Be Afraid-Get On』(2004年)の2枚をリリースしています。
その後はソロ・アーティスト、プロデューサーとして活躍しています。ソロではこれまで『They Don't Know』(2002年)、『Got To Let It Go』(2005年)、『A Womans Touch:Vol.1』(2008年)といったアルバムをリリースしており、本作『It's Personal』は4枚目のソロ・アルバムとなります。
UKで人気のある彼女らしく、本作はUKのR&BレーベルDomeからのリリースとなっています。
本作では後述する1曲を除きAngela Johnson自身がプロデュースしています。また、ソングライティング(共作含む)、アレンジも全て彼女自身が手掛けており、シンガーのみならずトータルなサウンド・クリエイターとしての才能を存分に楽しめるアルバムになっています。
ゲストとして、昨年リリースした『If These Walls Could Talk』が高い評価を受け、日本でも一気に知名度が上がった期待のUS男性R&BシンガーDarienが参加しています。
DarienとAngelaは共に西ロンドンの人気ユニットReel Peopleの作品でフィーチャーされていたUS出身R&Bアーティストであり、その意味では"Reel Peopleつながり"で接点が生まれたのかもしれませんね。
また、人気ハウス・ユニットBlazeのJosh Milanが1曲プロデュースしています。Blazeは先日名作『25 Years Later』(1990年)を紹介したばかりですね。
クラブ・ミュージックを経由してきた大人のR&Bといった雰囲気がたまりません。
洗練されたR&Bを欲している方にはピッタリな1枚だと思います。
全曲紹介しときやす。
「Only One」
オープニングは美しくエレガントなミディアム・チューン。バイオリンやチェロも加わり、ジワジワと感動を高めてくれます。
「Hurts Like Hell」
オススメその1。UKで人気のある彼女らしいクラブ・テイストの仕上がり。派手さはありませんが実に洗練されています。
「Be Myself」
ジャジー・テイストのミッド・グルーヴ。全て彼女一人でこなしたヴォーカル・プロダクションが素晴らしいですね。
「Better」
オススメその2。シングルにもなったダンサブル・チューン。躍動感があっていいですね。Cooly's Hot-Box時代からのファンは大満足のアップ・チューンだと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=FbL8oGubvTs
「Indie In Me」
前作『A Womans Touch』にも参加していたニュージャージー出身の男性R&BシンガーEric Robersonとの共作曲。ロック・テイストのギターの音色が印象的な小気味良いミッド・グルーヴです。
「On The Radio」
オススメその3。BlazeのJosh Milanプロデュース曲。エレクトロ・サウンドながらもソウルフルな味わいも忘れないあたりがJosh Milanらしいですね。トライバルなリズムが僕好み。
「All In Me」
オススメその4。Darienとのデュエット曲。個人的には本作のハイライト曲。感動的なソウル・チューンに大満足しています。ただただ素晴らしいの一言。
http://www.youtube.com/watch?v=EC6iqJ1wzdQ
「Get Myself Together」
オススメその5。聴いているだけでウキウキするグルーヴィー・ソウル。オルガンとホーン隊によるファンキーな味わいが印象的です。
「For You」
美しいストリングスをバックに素晴らしいヴォーカルを披露してくれるバラード。情熱的かつ温かみのあるヴォーカルにグッときます。
「It's Personal」
オススメその6。タイトル曲はクラブ・テイストのアップ・チューン。駆け巡る疾走感が実に気持ちいいですね。
「Days」
オススメその7。ラストは爽快なアコースティック・チューン。明るい陽の光を浴びながら聴きたい1曲です。
他のAngela Johnson作品もぜひチェックしてみて下さい。
Angela Johnson『They Don't Know』(2002年)
Angela Johnson『Got To Let It Go』(2005年)
国内盤と輸入盤で収録曲および録音が異なるのでご注意を!
Angela Johnson『A Womans Touch:Vol.1』(2008年)
Rahsaan Patterson、Frank McComb、Claude McKnight(Take 6) 、Maysa Leak、Gordon Chambers、Monet等をフィーチャーした、プロデューサーAngela Johnsonの手腕を発揮した1枚!
Cooly's Hot-Box『Don't Be Afraid-Get On』(2004年)
洗練されたR&Bと表現されるの、すごくよくわかります。自分で曲作りをする人って、時としてわかりにくい路線にいくことがあるのですが、このアルバムはまったく違いますね。おしゃれでいながら十分に実力が感じられる作品だなあ、と。
ありがとうございます。
シンガー以上に彼女のプロデューサーとしての手腕が発揮された作品かもしれませんね。ご指摘のように小難しい感じがしないのはいいですね。
Adriana Evansなんかもそうですが、クラブ・ミュージック経由の洗練されたR&Bというはグッときやすいのかもしれません。