発表年:1977年
ez的ジャンル:摩天楼系ディスコ/ソウル/ポップ
気分は... :摩天楼系のOdysseyです!
ニューヨークを拠点に活動していたソウル/ディスコ・グループOdysseyのデビュー・アルバム『Odyssey』(1977年)です。今年嬉しい初CD化が実現しました。
当ブログでは、以前に「Battened Ships」、「Our Lives Are Shaped by What We Love」といったフリーソウル・クラシックでお馴染みの白人黒人混成の7人組グループのOdysseyも紹介しましたが、同名なのでややこしいですね。
今日紹介するOdysseyはニューヨークで結成されたソウル/ディスコ・グループ。メンバーは米国領バージン諸島出身のLillian Lopez、Louise LopezのLopez姉妹とフィリピン出身の男性シンガーTony Reynoldsの3人。
元々はLillian、Louise、Carmenの3姉妹がLopez Sistersとして活動していましたが、Carmenが結婚してグループを脱退し、新たにTony Reynoldsが加入したのを機にグループ名をOdysseyと改名しました。
1977年に今日紹介するデビュー・アルバム『Odyssey』をリリース。シングルカットした「Native New Yorker」 は全米チャート第21位、同R&Bチャート第6位、全英チャート第5位のヒットとなりました。
その後『Hollywood Party Tonight』(1978年)、『Hang Together』(1980年)、『I Got The Melody』(1981年)、『Happy Together』(1982年)といったアルバムをリリースし、「If You're Lookin' For a Way Out」、「Don't Tell Me, Tell Her」、「Use It Up and Wear It Out」、「Hang Together」、「Going Back to My Roots」、「Inside Out」等のヒットを生んでいます。チャート・アクション的にはUKでの人気が高かったようですね。
本作『Odyssey』のみでTony Reynoldsが脱退し、代わってBill McEachernが加入し、1982年まで活動を続けていたようです。その後はLillian Lopez,Al Jackson、Steven Collazo(Lillian Lopezの息子)の3名体制となり、アルバム『Joy』(1985年)をリリースしますが、そのまま活動休止となりました。しかしながら、2011年にSteven Collazoを中心に活動再開し、復活アルバム『Legacy』(2011年)をリリースしています。
本作『Odyssey』ですが、プロデュース&アレンジはSandy LinzerとCharlie Calelloが務めています。ソングライティングもSandy Linzer/Denny Randellの強力コンビが全8曲中6曲を手掛けています(残り2曲はRalph Kotkow作)。
レコーディングには、Cornell Dupree(g)、Hugh McCracken(g)、Jeff Mironov(g)、John Tropea(g)、Gordon Edwards(b)、Will Lee(b)、Charles Collins(ds)、Terry Silverlight(ds)、 Charlie Calello(key)、Pat Rebillot(key)、Richard Tee(key)、Dave Carey(vib、marimba)、Michael Brecker(reeds)、Randy Brecker(tp)、Arnold McCuller(vo)、David Lasley(vo)等の敏腕ミュージシャンが参加しています。
やはりハイライトはフリーソウル・ファンにもお馴染みのダンス・クラシック「Native New Yorker」ですね。多分、本作を購入する殆どの人がこの1曲目当てと言っても過言ではないのでは?勿論、僕もそうです。
「Native New Yorker」の存在感が突出しているせいでディスコ・アルバムのイメージが強いですが、アルバム全体としてはポップな印象も強いですね。
その意味ではハイライトとなる「Native New Yorker」と、それ以外の曲を切り離して聴いた方が楽しめるのでは?
全曲紹介しときやす。
「Native New Yorker」
前述の通り、本作のハイライトとなるアーバン・ディスコ。ニューヨークの摩天楼の華やかな雰囲気をそのままディスコ・サウンドにした感じがたまりません。このあたりのSandy Linzer、Charlie Calelloの手腕はさすがですね。
http://www.youtube.com/watch?v=W9M6gXIqlfI
オリジナルとセットでFrankie Valli、Esther Phillips、Black Boxのカヴァーもチェックするとさらに楽しめると思います。
Frankie Valli「Native New Yorker」
http://www.youtube.com/watch?v=WM6YZIJi1Yo&feature=fvw
Esther Phillips「Native New Yorker」
http://www.youtube.com/watch?v=q_9f9LieNF4
Black Box「Native New Yorker」
http://www.youtube.com/watch?v=I-fplUX7uD4
「Ever Lovin' Sam」
味わい深いミディアム・スロウ。哀愁モードですが前向きな雰囲気がいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=T5hLuF4pxvs
「Weekend Lover」
「Native New Yorker」に続くシングル曲。「Native New Yorker」のような華やかさはありませんが、ほのぼの和む感じがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=bgqo5_V3Fqw
「You Keep Me Dancin'」
しっとりと歌われるバラード。聴き返すうちに感動が増してきます。
「The Woman Behind The Man」
鳥の囀りと始まるメロウ・チューンと思いきや、中盤以降はエスニックな雰囲気に様変わりします。
「Easy Come, Easy Go/Hold De Mota Down」
小粋なサウンドが魅力のアーバン・グルーヴ。敏腕ミュージシャン達ならではのバッキングにグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=sPNMeuBUEZ8
「Golden Hands」
親しみやすいメロディ&サウンドが魅力の1曲。ポップス好きの人がグッとくる仕上がりです。
「Thank You God For One More Day」
最後は神への感謝で締め括ります!ポジティブな雰囲気がいい感じのポップ・チューンに仕上がっています。
CDにはボーナス・トラックとして、「Native New Yorker (12" Disco Remix) 」、「Weekend Lover (7" Remix) 」という2曲のリミックスが収録されています。
嬉しい。
今まではCollectables版で我慢してました。
しかし、Esther PhillipsのNative New Yorkerを初めて聴きました。このバージョンもかなりイカしますね。
ありがとうございます。
嬉しいCD化ですね。
華やかな「Native New Yorker」はいつ聴いてもウキウキします。
Esther Phillipsヴァージョンは、オリジナル、Frankie Valliの後に聴くと新鮮ですよね!