2010年06月07日

Odyssey『Odyssey』

ダンス・クラシック「Native New Yorker」 収録☆Odyssey『Odyssey』
Odyssey / Native New Yorker
発表年:1977年
ez的ジャンル:摩天楼系ディスコ/ソウル/ポップ
気分は... :摩天楼系のOdysseyです!

ニューヨークを拠点に活動していたソウル/ディスコ・グループOdysseyのデビュー・アルバム『Odyssey』(1977年)です。今年嬉しい初CD化が実現しました。

当ブログでは、以前に「Battened Ships」「Our Lives Are Shaped by What We Love」といったフリーソウル・クラシックでお馴染みの白人黒人混成の7人組グループのOdysseyも紹介しましたが、同名なのでややこしいですね。

今日紹介するOdysseyはニューヨークで結成されたソウル/ディスコ・グループ。メンバーは米国領バージン諸島出身のLillian LopezLouise LopezのLopez姉妹とフィリピン出身の男性シンガーTony Reynoldsの3人。

元々はLillian、Louise、Carmenの3姉妹がLopez Sistersとして活動していましたが、Carmenが結婚してグループを脱退し、新たにTony Reynoldsが加入したのを機にグループ名をOdysseyと改名しました。

1977年に今日紹介するデビュー・アルバム『Odyssey』をリリース。シングルカットした「Native New Yorker」 は全米チャート第21位、同R&Bチャート第6位、全英チャート第5位のヒットとなりました。

その後『Hollywood Party Tonight』(1978年)、『Hang Together』(1980年)、『I Got The Melody』(1981年)、『Happy Together』(1982年)といったアルバムをリリースし、「If You're Lookin' For a Way Out」「Don't Tell Me, Tell Her」「Use It Up and Wear It Out」「Hang Together」「Going Back to My Roots」「Inside Out」等のヒットを生んでいます。チャート・アクション的にはUKでの人気が高かったようですね。

本作『Odyssey』のみでTony Reynoldsが脱退し、代わってBill McEachernが加入し、1982年まで活動を続けていたようです。その後はLillian Lopez,Al JacksonSteven Collazo(Lillian Lopezの息子)の3名体制となり、アルバム『Joy』(1985年)をリリースしますが、そのまま活動休止となりました。しかしながら、2011年にSteven Collazoを中心に活動再開し、復活アルバム『Legacy』(2011年)をリリースしています。

本作『Odyssey』ですが、プロデュース&アレンジはSandy LinzerCharlie Calelloが務めています。ソングライティングもSandy Linzer/Denny Randellの強力コンビが全8曲中6曲を手掛けています(残り2曲はRalph Kotkow作)。

レコーディングには、Cornell Dupree(g)、Hugh McCracken(g)、Jeff Mironov(g)、John Tropea(g)、Gordon Edwards(b)、Will Lee(b)、Charles Collins(ds)、Terry Silverlight(ds)、 Charlie Calello(key)、Pat Rebillot(key)、Richard Tee(key)、Dave Carey(vib、marimba)、Michael Brecker(reeds)、Randy Brecker(tp)、Arnold McCuller(vo)、David Lasley(vo)等の敏腕ミュージシャンが参加しています。

やはりハイライトはフリーソウル・ファンにもお馴染みのダンス・クラシック「Native New Yorker」ですね。多分、本作を購入する殆どの人がこの1曲目当てと言っても過言ではないのでは?勿論、僕もそうです。

「Native New Yorker」の存在感が突出しているせいでディスコ・アルバムのイメージが強いですが、アルバム全体としてはポップな印象も強いですね。

その意味ではハイライトとなる「Native New Yorker」と、それ以外の曲を切り離して聴いた方が楽しめるのでは?

全曲紹介しときやす。

「Native New Yorker」
前述の通り、本作のハイライトとなるアーバン・ディスコ。ニューヨークの摩天楼の華やかな雰囲気をそのままディスコ・サウンドにした感じがたまりません。このあたりのSandy Linzer、Charlie Calelloの手腕はさすがですね。
http://www.youtube.com/watch?v=W9M6gXIqlfI

オリジナルとセットでFrankie Valli、Esther Phillips、Black Boxのカヴァーもチェックするとさらに楽しめると思います。
Frankie Valli「Native New Yorker」
 http://www.youtube.com/watch?v=WM6YZIJi1Yo&feature=fvw
Esther Phillips「Native New Yorker」
 http://www.youtube.com/watch?v=q_9f9LieNF4
Black Box「Native New Yorker」
 http://www.youtube.com/watch?v=I-fplUX7uD4

「Ever Lovin' Sam」
味わい深いミディアム・スロウ。哀愁モードですが前向きな雰囲気がいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=T5hLuF4pxvs

「Weekend Lover」
「Native New Yorker」に続くシングル曲。「Native New Yorker」のような華やかさはありませんが、ほのぼの和む感じがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=bgqo5_V3Fqw

「You Keep Me Dancin'」
しっとりと歌われるバラード。聴き返すうちに感動が増してきます。

「The Woman Behind The Man」
鳥の囀りと始まるメロウ・チューンと思いきや、中盤以降はエスニックな雰囲気に様変わりします。

「Easy Come, Easy Go/Hold De Mota Down」
小粋なサウンドが魅力のアーバン・グルーヴ。敏腕ミュージシャン達ならではのバッキングにグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=sPNMeuBUEZ8

「Golden Hands」
親しみやすいメロディ&サウンドが魅力の1曲。ポップス好きの人がグッとくる仕上がりです。

「Thank You God For One More Day」
最後は神への感謝で締め括ります!ポジティブな雰囲気がいい感じのポップ・チューンに仕上がっています。

CDにはボーナス・トラックとして、「Native New Yorker (12" Disco Remix) 」「Weekend Lover (7" Remix) 」という2曲のリミックスが収録されています。
posted by ez at 02:29| Comment(2) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ようやくCD化になったんですね。
嬉しい。
今まではCollectables版で我慢してました。

しかし、Esther PhillipsのNative New Yorkerを初めて聴きました。このバージョンもかなりイカしますね。
Posted by @SatoMachiya at 2010年06月10日 00:04
☆@SatoMachiyaさん

ありがとうございます。

嬉しいCD化ですね。
華やかな「Native New Yorker」はいつ聴いてもウキウキします。
Esther Phillipsヴァージョンは、オリジナル、Frankie Valliの後に聴くと新鮮ですよね!
Posted by ez at 2010年06月10日 10:24
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