録音年:1960年
ez的ジャンル:唯一無二のオルガン・ジャズ
気分は... :洋食屋のハヤシライスが食べたい!
オルガンって、とってもチープなカンジがするけど、他の楽器では絶対に表現できない味わいがある。高級レストランにはない、街の洋食屋ならではの味わいってカンジかな。本ブログでも、The Spencer Davis GroupおよびSteve Winwood、Brian Augerといったオルガンの魅力を堪能できるアーティストを紹介してきやシタ。
そんなオルガン奏者の中で絶対的な存在が、惜しくも昨年他界したオルガン・ジャズの巨匠Jimmy Smithです。Jimmy Smithという人が居なければ、オルガンという楽器がこんなにソウルフルでファンキーなかたちで進化しなかったのではないかと感じマス。Blue NoteのオーナーAlfredo LionがJimmy Smithにエラくご執心だった話は有名ですね。名門Jazzレーベルのボスを陶酔させるほどJimmyの演奏は魅力的であった証だと思いヤス。
Jimmyの作品の中では、『The Sermon!』(1958年)、『Midnight Special』(1960年)、『Back At The Chicken Shack』(1960年)、『Crazy! Baby』(1960年)、『I'm Movin' On』(1963年)、『The Cat』(1964年)、『Dynamic Duo』(With Wes Montgomery)(1966年)あたりが僕のコレクションの主なところ。
Jimmyの魅力を最も堪能できるのは、オルガン、ギター、ドラムのトリオ編成による演奏だと思う。そんなトリオ編成の名盤が今回紹介する『Crazy! Baby』(1960年)っす。
まずはBlue Note盤紹介のお決まりパターンでジャケ・デザインに触れると、このデザインもReid Milesによるものデス(Reid MilesについてはFreddie Hubbard『Hub Tones』の記事を参照願いマス)。スタイリッシュなファッションの女性モデルと高級スポーツカーの組み合わせが何ともオシャレですよね!実はこのフォトは高級スポーツカーの宣伝写真をそのまま拝借したものらしい(手抜きか?(* ̄∇ ̄)σ)。でも、そんなスタイリッシュなフォトのイメージとアルバムのサウンドが見事に合致しているように聴こえてしまうから不思議っす。
メンバーは、Jimmy Smith(org)、Quentin Warren(g)、Donald Bailey(ds)の3人。Jimmyの表情豊かなオルガン・プレイを存分に満喫できるオルガン・ジャズの決定盤っす。
全曲紹介しときやす。
「When Johnny Comes Marching Home」
有名なアメリカ民謡「ジョニーが帰るとき」デス。もともとアメリカ南北戦争で北軍の帰還兵を迎えるため歌であるため、それっぽいマーチ調で始まりますが、1分すぎにQuentinのギターソロが始まった途端に、ブルージーかつアーシーにスウィングしまくりマス。これが何ともカッチョ良い!Jimmyのエキサイティングなソロも見逃せません!オルガン・ジャズが何たるかを堪能できる名演っす。
「Makin' Whoopee」
ミドル・テンポのこ洒落たナンバー。オルガンという楽器の音色の面白さを楽しめマス。ここでは馬鹿騒ぎして戯れているカンジを見事に歪んだスモーキーなトーンで表現していマス。
「Night in Tunisia」
JazzジャイアントDizzy GillespieによるJazzスタンダード「チュニジアの夜」のカヴァー。
本ブログでは以前にChaka Khanのバージョンを紹介しましたね。
ここではJimmyならではのソウルフルかつスタイリッシュな演奏を聴かせてくれマス。
「Sonnymoon for Two」
これまたJazzジャイアントSonny Rollinsの作品のカヴァー。渋めのブルージーな演奏っす。
「Mack the Knife」
これまたスタンダードのカヴァー。歯切れのよいシャープな演奏がたまらなくカッチョ良いっす。60年代のRockやSoukが好きな人にぜひ聴いて欲しいですね。
「What's New?」
これも有名なスタンダードですね。本ブログでは以前にJohn Coltrane『Ballads』で紹介したっす。このロマンティックなバラードにおけるJimmyのエレガントで情感豊かな表現は鳥肌ものっす。オルガンという楽器の魅力を存分に伝えてくれマス。僕のアルバムでの一番のお気に入りっす。
「Alfredo」
テンポの良いグルーヴ感に思わず体が揺れてしまうナンバー。ソウルフルな仕上がりがイイですな。
オリジナルはこの全7曲ですが、CDには2曲ほどボーナストラックが追加されていマス。
アメフト好きにとって、Jimmy Smithと言えば、このオルガン弾きのJimmyではなく、ジャクソンビル・ジャガーズのWRのアノ人を思い出すかもしれませんねっ☆
ハモンドオルガンを発明した人には感謝しなければなりません(レズリースピーカー開発者も)。ジャズやプログレを始め大きな存在の楽器。名作ドラマ太陽にほえろ!でも大活躍!!(初期テレビサントラ盤もナイス)
確かに『Dynamic Duo』のホットドッグは美味そうですね!
そのタイトルの通りJimmyのダイナミックでソウルフルな演奏がとっても好きです。
今日のような最新テクノロジーを駆使した音楽が氾濫する時代において、逆にオルガンの音色が魅力的に感じますよね。
のりますね〜。
ベイリーも意外とスイングします。
ありがとうございます。
トリオ編成だとJimmy Smithのソウルフル&ブルージーなオルガンがより堪能できますね。