2010年07月19日

Ricardo Marrero & The Group『A Taste』

レア・グルーヴ好き必聴のラテン・ファンク!☆Ricardo Marrero & The Group『A Taste』
ア・テイスト(紙ジャケット仕様) [初回限定盤]
発表年:1976年
ez的ジャンル:N.Y.ラテン系レア・グルーヴ
気分は... :Jazzmanはいい仕事しますなぁ!

今回は1970年代後半のN.Y.ラテン・シーンを沸かせたRicardo Marrero & The Group『A Taste』のアルバム『A Taste』(1976年)です。

レア・グルーヴのレア盤として長年高値のついていた作品ですが、レア・グルーヴ・ファンお馴染みのUKのレーベルJazzmanより再発され、ようやく多くの人が入手しやすくなった作品です。

Ricardo Marreroは1951年N.Y.ハーレム生まれのキーボード及びパーカッション奏者。

60年代後半よりN.Y.のラテン作品のレコーディングに参加するようになりますが、自身のグループのレコーディング機会を得るには1970年代半ばまで待たねばなりませんでした。

そして、Ricardo Marrero & The Group名義で1975年にシングル「Babalonia/My Friend」のレコーディングを行います。「Babalonia/My Friend」は録音やビジネス上の問題で、異なる3つのヴァージョンがリリースされることとなります。「My Friend」の最初のレコーディングにはAngela Bofillがヴォーカルで参加していた模様です。

その後Ricardo Marrero & The Groupは、TSG Recordsより『A Taste』(1976年)、Vaya Recordsより『Time』(1977年)という2枚のアルバムをリリースしています。

80年代のRicardo Marreroは、当ブログでも作品を紹介している人気サルサ歌手
Ruben BladesのグループSeis Del Solarに参加しています。

『A Taste』『Time』共に90年代以降にレア・グルーヴ、サバービア/フリーソウルの流れで再評価が高まった作品ですね。

その中でも今日紹介する『A Taste』は、TSG Recordsからのリリース状況が必ずしも満足なものではなく激レア盤扱いだったので、多くの音楽ファンがその全貌を堪能できるようになったのは嬉しい限りですね。

「Babalonia」「My Friend」、といった人気曲以外も楽しめる作品です。

大きく分けるとラテン/サルサ作品に分類されるのでしょうが、サルサ・チューンと呼べる楽曲は1曲のみなので、あまりサルサのイメージで聴かない方が良いと思います。

ジャケ写真に写る女性の妖しげな表情にグッときた人は即ゲットしましょう(笑)

全曲紹介しときやす。

「Tiny」
フルート、ヴァイブ、エレピの絡むラテン・ジャズ。落ち着いたメロウネスがいいですね。嵐の前の静けさといったところでしょうか・・・。

「Algo」
疾走するジャズ・ファンク。妖しげなフルートの音色が誘われ、ファンキー・ワールドへ!
http://www.youtube.com/watch?v=DvzomND_j68

「And We'll Make Love」
キュートな女性ヴォーカル入りのライト&メロウなラテン・チューン。程好くラテンな感じがキャッチーな仕上がりにつながっています。

「Vengo」
ようやく本格的なラテン/サルサ・チューンの登場です。本格的とは言っても、かなりライトな仕上がりですが・・・

「Get Yourself Together」
コーラス隊の入った感動的なラテン・グルーヴ。ソウルフルな味わいもあって、なかなかグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=6ZbkQDnFmoE

「Babalonia」
アルバムのハイライトとなる強力なラテン・ファンク。シングルとして何度かかたちを変えてリリースされています。悪魔の囁きのような不気味なエレピ・サウンドが魅力です。この覚醒的なラテン・グルーヴに続けて、Fela Kutiの覚醒的なアフロ・ビートが聴きたくなるのは僕だけでしょうか?
http://www.youtube.com/watch?v=1CWuYux9e70

「My Friend」
シングル「Babalonia」のB面としてレコーディングされた曲であり、「Babalonia」と並ぶ人気曲。女性ヴォーカルを配したラテン・ファンク。「Babalonia」同様の中毒的な魔力を持つグルーヴに魅了されます。
http://www.youtube.com/watch?v=xIkCkJgChWg

「A Taste of Latin」
ラストはブラジリアン・フレイヴァーのメロウ・グルーヴ。涼しげな仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=DdEAJpeCVwU

CDにはボーナス・トラックとして、「Algo」「Babalonia」の別ヴァージョンが収録されています。

この流れで名曲「Feel Like Makin Love」の人気カヴァー収録の『Time』(1977年)も再発して欲しいですね。

Ricardo Marrero & The Group「Preparado」(From 『Time』)
 http://www.youtube.com/watch?v=mSJIA4up-CY
Ricardo Marrero & The Group「Feel Like Makin Love」(From 『Time』)
 http://www.youtube.com/watch?v=eXzqAaSwZjk
posted by ez at 00:44| Comment(2) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
Ricardo Marrero & The GroupのTimeのCDは廃盤になっているんですか?

いつまでも あると思うな 金とCD

ですね。

ちなみに8曲目の「A Taste Of Latin」もグッドです!
Posted by @satomachiya at 2010年07月19日 08:40
☆@satomachiyaさん

ありがとうございます。

> TimeのCDは廃盤になっているんですか?

サバービア好きの方には「Time」の方がお馴染みですね。
詳細は未確認ですが、入手しづらい状況であることは確かなのでは?

> いつまでも あると思うな 金とCD

そうですね。
"あの時買っておけば良かった"と後悔しているCDがどれだけあることか(泣)
Posted by ez at 2010年07月19日 23:25
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