発表年:1999年
ez的ジャンル:Schema系女声スキャット・ボッサ・ジャズ
気分は... :女声スキャットに弱いんですっ!
今回はNicola ConteプロデュースによるBalancoの2ndアルバム『More』(1999年)です。
Balancoは、イタリアのボッサ・ユニット。メンバーはDavide Penta、Mariella Carbonara、Pippo Lombardoの3名。
人気レーベルSchemaからNicola Conteプロデュースで
『Bossa & Balanco』(1997年)、『More』(1999年)という2枚のアルバムをリリースしています。
クラブジャズ好きの方は、"Schema"、"Nicola Conte"でグッときますよね。
1st『Bossa & Balanco』でイタリアン・ボッサの魅力を存分に伝えてくれたBalancoですが、2ndとなる本作『More』ではさらにそのサウンドが洗練されています。
紅一点Mariella Carbonaraの女声スキャットを前面に押し出したラウンジ感覚のボッサ・ジャズ・サウンドは、僕にとってど真ん中なサウンドですね。
特に「More(Theme from "Mondo Cane") 」、「Cuori Solitari」、「A Man and a Woman(Theme from "Un Homme Et Une Femme")」、「A Day in the Life of Fool(Theme from "Black Orpheus")」といった有名曲のカヴァーにグッときますね。あまりにもハマりすぎという気もしますが(笑)
レコーディングにはHigh FiveのFabrizio Bosso(tp、flh)等も参加しています。
クラブジャズ好き以上に、女声スキャット好き、ラウンジ好き、ボッサ好きの人にグッとくる1枚だと思います。
全曲紹介しときやす。
※ここでは輸入盤オリジナルの曲構成で紹介します。国内盤は曲構成・曲順が異なるのでご注意を!
「More(Theme from "Mondo Cane") 」
タイトル曲は1962年のイタリア映画『Mondo Cane(邦題:世界残酷物語)』の主題歌カヴァー(Riz Ortolani/Nino Oliviero作)。ラウンジ感覚の女声スキャット・ボッサはミラクルの一言です。小粋なオルガン・サウンドもセンス抜群!パーフェクトな出来栄えの1曲だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=74xLx_dI3Ro
「Bossa Memorandum」
ノスタルジック・モードのボッサ・ジャズ。少し気だるいムードのMariellaのセクシー・スキャットに悩殺されてしまいます。
「Cocktail con Laura」
キュートなラウンジ・ボッサ。60年代テイストのオルガン・サウンドにグッときます。
「Cuori Solitari」
1970年のイタリア映画『Cuori Solitari』の主題歌カヴァー(Luis Bacalov作)。オリジナル自体が魅惑の女声スキャット・ボッサなので、これをBalancoがカヴァーするとハマりすぎですね。オリジナルの魅力を引き継いだ素晴らしい出来栄えです。
「The Bachelor Waltz」
イタリアやフランス映画のサントラに収録されていそうなワルツ調のボッサ・チューン。
「A Man and a Woman(Theme from "Un Homme Et Une Femme")」
当ブログでも紹介した1966年のフランス映画『Un Homme Et Une Femme(邦題:男と女)』の主題歌(Pierre Barouh/Francis Lai作)。これもハマりすぎの鉄板カヴァーです。きっとClementine好きの人は相当グッとくるはずですよ。
「Un Posto Per Me」
スキャットだけではないMariellaの歌声を堪能できます。少しウエットなボッサ・チューン。クールダウンに最適な仕上がり。Fabrizio Bossoのクールなミュート・トランペットにもグッときます。
「Intrigo a Francoforte」
気だるく疾走するボッサ・チューン。このサウンドもサントラにぴったりですね。ストリングスがムードを盛り上げてくれます。
「Mrs. Beat」
この1曲に本作のセンスの良さが凝縮されていると思います。女声スキャット好きにはたまらないキュートなラウンジ・チューン。オリジナルの中では抜群の出来栄えです。
http://www.youtube.com/watch?v=-1iSwnmJkDY
「The Girl from Montenegro」
タイトルがいかにもですよね(笑)。Schema/Nicola Conteらしいキマりすぎの小粋なボッサ・チューンに仕上がっています。オリジナル曲では「Mrs. Beat」に次ぐお気に入り。
「A Day in the Life of Fool(Theme from "Black Orpheus")」
フランス映画『Orfeu Negro(黒いオルフェ)』の主題歌「Manha de Carnaval(邦題:カーニバルの朝)」のカヴァー。Luiz Bonfa作の名曲ですね。当ブログではDexter Gordonのカヴァーも紹介済みです(アルバム『Gettin' Around』収録)。フロア仕様のダンス・チューンは、本作のカヴァー曲の中では最もサプライズな仕上がりですね。
「Dream Flight」
クールなボッサ・チューン。国内盤では本曲がオープニングを飾っています。
「Nessun Dorma」
ムーディーな大人のボッサ・チューン。Mariellaの妖艶なヴォーカルを堪能しましょう。
「Metti Una Sera a Cena(Fez Remix)」
「Metti Una Sera a Cena(Jazzanova Remix)」
ラストは1st『Bossa & Balanco』に収録されていたEnnio Morricone作品のカヴァー「Metti Una Sera a Cena(邦題:ある夕食のテーブル)」のリミックス2曲です。特にドイツの人気ユニットJazzanovaのリミックスは要チェックですね。
http://www.youtube.com/watch?v=XiKcQJ52nbE
興味がある方は1st『Bossa & Balanco』(1997年)もチェックしてみて下さい。
『Bossa & Balanco』(1997年)
そんなわけでこのアルバムは夏になると毎年ヘビロテになるんですよ。
Schema & Nicola Conteの最強タッグ、ちょっとだけクールな感覚がサイコーですね!
ありがとうございます。
さすがKazさん、Balancoおさえていますね。
本作を聴くと、自分の女声スキャット好き、ラウンジ系ボッサ好きを再認識してしまいます。特にMariellaのスキャットにはメロメロです(笑)