発表年:1974年
ez的ジャンル:ラテン・フレイヴァー系UKファンク/ソウル
気分は... :ゴンザレスと言えば・・・
今日はMaloの名曲「Suavecito」のコンポーザー/リード・ヴォーカルRichard Beanが結成したラテン・ロック・グループSapo、唯一のアルバム『Sapo』(1974年)を紹介しようと思ったのですが、Amazonにジャケ画像がなく断念しました。
気分ラテン・フレイヴァーになっていたので、その流れでセレクトしたのがUKのファンク・グループGonzalezの1st『Gonzalez』(1974年)です。
Gonzalezは、UKのスタジオ・ミュージシャン達が結成したファンク/ソウル・グループ。パーマネントなグループと言うよりも、さまざまなジャンル、人種のスタジオ・ミュージシャンが出入りする混成ユニットといった色合いが強かったようです。
これまで『Gonzalez』(1974年)、『Our Only Weapon Is Our Music』(1975年)、『Shipwrecked』(1978年)、『Move It to the Music』(1979年)、『Watch Your Step』(1980年)といったアルバムをリリースしています。
今日紹介する『Gonzalez』(1974年)にクレジットされているメンバーは、Michael Eve(ts)、Chris Mercer(ts、as)、Steve Gregory(fl、ss、ts)、Ron Carthy(tp)、Bud Beadle(fl、ss、bs)、Lisle Harper(b)、Roy Davies(key)、Gordon Hunte(g)、Glenn Lefleur(ds)、Alan Sharpe(conga、per)、Richard Bailey(ds、timbales)、Bobby John(conga、per)、George Chandler(vo)、Carl Douglas(vo)です。
個人的には一番馴染み深いメンバーはRichard Baileyですかね。『Blow by Blow』、『Wired』といったJeff Beck作品や、当ブログで紹介したLinda Lewis『Fathoms Deep』、Incognito『Positivity』といった作品でBaileyの名を確認できます。
それ以外にもリーダー格のMichael EveはGeorgie Fame & The Blue Flames、Steve GregoryはGinger Baker's Air Force、Chris MercerはJuicy Lucyといったグループで活動していた経歴を持ちます。
さてデビュー・アルバム『Gonzalez』ですが、『ファンキー・デラックス』という邦題の通り、スタジオ・ミュージシャン集団らしい熟練のファンキー・グルーヴを堪能できます。今日僕がセレクトしたように、随所でラテン・フレイヴァーを聴けるのもサイコーですね。
George Chandlerのソウルフルなハスキー・ヴォーカルも魅力ですが、ホーン隊を堪能できるインスト・チューンもなかなか魅力的です。ギター・カッティングにグッとくる曲も多いですね。
UKらしい混成部隊によるファンキー・サウンドを堪能しましょう。
ゴンザレスと言えば、レアル・マドリーのラウールはシャルケへの移籍が決まったみたいですね。バルサ・ファンの僕としては、ラウールの移籍は大歓迎です。少し寂しい気もしますが・・・
全曲紹介しときやす。
「Pack It Up」
巧みなグルーヴを生むリズム隊がサイコー!のファンキー・チューンでアルバムは幕を開けます。ジワジワと汗ばんでくる感じがいいですな。
http://www.youtube.com/watch?v=j8bzHZPAr3Y
「Clapham South」
僕の一番のお気に入り。ラテン/ブラジル・フレイヴァーのインスト。リズムの洪水を楽しみましょう。個人的にはこのタイプの曲をもっと聴きたいですね。フルートにもグッときます。
「No Way」
「Clapham South」と並ぶお気に入りのシャープなファンキー・グルーヴ。Gordon Hunteグルーヴィーなギター・カッティングとGeorge Chandlerのシワ枯れ声ヴォーカルにグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=qf9-Nq8qGQE
「Adelanto Nightride」
爽快なメロウ・グルーヴに仕上がったインスト・チューン。ラテン・フレイヴァーの隠し味がいい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=AvDkd_f--_s
「Underground Railroad」
ミステリアスなイントロでスタートするファンキー・ソウル。ここでもGordon Hunteのギターとリズム隊が素晴らしいグルーヴで唸らせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=tillt9Phus8 ※YouTubeではイントロがカットされています。
「Gonzalez」
グループ名を冠したインスト。開放的なファンキー・チューンに仕上がっています。ホーン隊を堪能するにはこういうインストがいいかもしれません。中盤以降のラテン・フレイヴァーがいいですね。
「Together Forever」
Free Soulのコンピ『Free Soul Life』にも収録されていた人気曲。ファンキーなのに爽快なソウル・チューンに仕上がっています。エレピの音色が心地好いですね。本曲のみリード・ヴォーカルはGeorge ChandlerではなくCarl Douglasです。
http://www.youtube.com/watch?v=w1-kqfPvvIY
「Saoco」
この曲も僕のお気に入り。ラテン・フレイヴァーのインスト。曲進むにつれてどんどんテンション上がってくる感じがサイコー!僕の求めるGonzalezはこの路線です。
http://www.youtube.com/watch?v=05cF3Csk_i8
「Funky Frith Street」
ラストはタメの効いたグルーヴにグッとくるファンキー・チューン。
最近のCDにはボーナス・トラックが追加収録されています。
2nd『Our Only Weapon Is Our Music』も『Gonzalez』とセットで楽しみたい1枚です。鰻が食べたくなるジャケですが(笑)
『Our Only Weapon Is Our Music』 (1975年)
「Rissoled」
http://www.youtube.com/watch?v=_bPLrSEhYXo