発表年:1977年
ez的ジャンル:ブラジリアン・フュージョン
気分は... :マインド・リセット!
今日は自分のマインドをリセットしたい気分・・・
こんな時はブラジルものを聴くに限ります。
特に鼓動のあるリズムが聴きたいですね!
そんな流れでブラジル人ドラマー/パーカッション奏者Airto Moreiraの3回目の登場です。
『Samba de Flora』(1988年)、『Identity』(1975年)に続き紹介するのは、1977年の作品『I'm Fine, How Are You?』です。
クラブDJに大人気の名曲「Tombo In 7/4」収録の『Fingers』(1973年)と本作のどちらにするか迷ったのですが、夏らしいジャケの本作をセレクトしました。
本作『I'm Fine, How Are You?(邦題:ブラジルからの挨拶状)』はL.A.でレコーディングされました。
プロデュースはAirtoと奥方Flora Purim。さらに共同プロデューサーとしてKerry McNabbもクレジットされています。
レコーディングにはAirto Moreira(per、ds、vo)以下、Flora Purim(vo)、Ruben Rada(vo)、Hugo Fattoruso(key)、Charles "Icarus" Johnson(g)、Oscar Castro-Neves(g)、Jaco Pastorius(b)、Abraham Laboriel(b)、Byron Miller(b)、Manolo Badrena(per)、Laudir De Oliveira(per)、Tom Scott(sax、fl)、Raul De Souza(tb)等のメンバーが参加しています。全体としては楽曲提供やアレンジも手掛けたHugo Fattorusoの活躍が目立ちますね。
フュージョン好きにとっては天才ベーシストJaco Pastoriusの参加が気になりますよね。本作と同時期に制作していた奥方Flora Purimのアルバム『Every Day, Every Night』(1978年)のレコーディングにJacoが参加したことがきっかけだったようです。
一方、クラブ系リスナーにとっては「Tombo In 7/4」、「Samba de Flora」等と並ぶ人気曲「Celebration Suite」がお目当てのアルバムですね。
晴れモードのサンバ・フュージョンを聴くと、心も晴れ晴れしてきます!
全曲紹介しときやす。
「I'm Fine, How Are You?」
Airto Moreira作。少しコミカルな雰囲気でスタートするサンバ・チューン。Airtoのスキャットも何か変テコ(笑)。そんなムードの中でTom Scottのサックス・ソロがやけに格好良く聴こえます。
http://www.youtube.com/watch?v=WxNrFNHmdUc
「Meni Devol」
Ruben Rada/Hugo Fattoruso作。作者Ruben Radaのヴォーカルをフィーチャーしたジャズ・ロック調の1曲。ビリンバウの音色を効果的に使っているのが印象的です。ヒートアップする終盤はRuben Radaのヴォーカルが叫びまくります。
http://www.youtube.com/watch?v=LuWMzBs5oZE
「La Tumbadora」
オススメその1。Ruben Rada/Hugo Fattoruso作。前曲に続きRuben Radaのヴォーカルをフィーチャーしたサンバ・フュージョン。パーカッシヴ・サウンド大好きな僕好みのリズムシャワーな仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=9SH-bI-T2zg
「The Happy People」
オススメその2。Airto Moreira作。個人的にはアルバムで一番のお気に入りのファンキーなサニーサイド・サンバ。マインド・リセットしたい僕が今一番聴きたいのはこんな音ですね!Oscar Castro-NevesのギターとRaul De Souzaのトロンボーンがハッピー・モードを盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=7zcJlUMEysI
「The Road Is Hard (But Were Going To Make It) 」
オススメその3。邦題「苦難を乗り越えて」。Flora Purim作。AirtoとFloraの夫婦スクアットにグッとくるブラジリアン・フュージョン。Tom Scottのソプラノ・サックス・ソロもサイコー!
http://www.youtube.com/watch?v=bjNWBnUklQM
「La Cumbia De Anders」
Ruben Rada/Hugo Fattoruso作。アンデス地方のインディオの楽器バンパイプも取り入れた牧歌的かつ民族色の強いインスト・チューン。
「Celebration Suite」
オススメその4。邦題「ブラジルの祝賀祭」。Airto Moreira作。今日的に本作のハイライトは本曲ですね。Gilles Peterson編集のコンピ『Jazz Juice』にも収録されていたバトゥカーダ・チューンです。サッカー・ファンにもお馴染みの曲ですね。前述のようにクラブDJに大人気の名曲「Tombo In 7/4」のメロディも登場するところでクライマックスを迎えます!人気ブラジリアン・ハウス、Bellini「Samba de Janeiro」、The Heartists「Belo Horizonti」の元ネタです。
http://www.youtube.com/watch?v=hv9_bYIcTfM
The Heartists「Belo Horizonti」
http://www.youtube.com/watch?v=RYWQYxAEK-s
Bellini「Samba de Janeiro」
http://www.youtube.com/watch?v=Bx1iclqbNyM
「Nativity」
オススメその5。邦題「誕生」。Kerry McNabb/Airto Moreira/Jaco Pastorius作。ジャズ/フュージョン・ファンにとっては天才Jaco参加の本曲がハイライトかもしれませんね。Jacoの驚異のベース・プレイを存分に堪能できるJacoファン必聴の名演です。
次のAirto作品は『Fingers』(1973年)ですかね。
『Fingers』(1973年)
『Identity』(1975年)
『Samba de Flora』(1988年)
買っちゃおおかな。
おやすみなさい。
ありがとうございます。
Airto MoreiraやEumir Deodatoのソロ作は馴染みがある分、意外と後回しになりやすいのかもしれませんね。
本作はブラジル、フュージョン、クラブジャズと色々な切り口から楽しめる1枚だと思います。
600円ならばお買い得なのでは?
これがLPレコードで発売された時、私は高校生でした。当時、何度も聴いたLPの一枚です。今日、久しぶりに思い出して情報を検索してみて、このページと出会いました。リンク先のYoutubeを訪れて、やっぱりいいなと思い、中古CDを注文しました。
最近、気が塞ぐことが多くて弱っていますが、このCDで少し気が晴れるといいなと思っています。重ねてありがとうございました。
ありがとうございます。
晴れやかなサンバ・フュージョンに溢れたアルバムですね。
ブラジリアン・リズムを聴いていると、生きる喜びのようなものが伝播してくるのがいいですね。
記事がお役に立てたのであれば幸いです。