2010年08月25日

Frank McComb『Straight From The Vault(Special Edition)』

日本向けに新録ヴォーカル3曲を追加したスペシャル・エディション!☆Frank McComb『Straight From The Vault(Special Edition)』
ストレイト・フロム・ザ・ヴォルト-スペシャル・エディション
発表年:2006年
ez的ジャンル:不遇の男性ソウル・シンガー
気分は... :頑張れ!Frank McComb!

今日はジェントルなR&B/ソウルが聴きたい気分です。

そんな気分にマッチする1枚がFrank McComb『Straight From The Vault(Special Edition)』(2006年)です。

Frank McCombの紹介は『The Truth』(2003年)に続き2回目となります。

"21世紀のDonny Hathaway"と称したくなる才能を持ちながら、チャンスに恵まれない悲運のソウル・シンガーというイメージが強い人ですね。

彼の素晴らしい才能を日本のR&B/Soulファンに知らしめたアルバムが2nd『The Truth』(2003年)でしたが、結局本国アメリカではリリースされませんでした。さらに過去のお蔵入り音源がブートレグで出回ったりといった状況でした。

そんな状況に業を煮やしたFrank McCombは、未発表曲を集めて1枚のアルバムにまとめ、自身のWebサイトのみで発売していたものが『Straight From The Vault』(2004年)です。

『Straight From The Vault』(オリジナル)
Straight from the Vault

今回紹介する『Straight From The Vault(Special Edition)』は、オリジナル収録のインスト3曲を新録ヴォーカル3曲に差し替えた2006年発売の日本向けのスペシャル・エディション盤です。

プロデュース、楽曲、アレンジはFrank McComb本人が担当し、「The Things That You Do」のベース以外は全ての楽器をFrank本人が担当しています。

どの曲もオーソドックでさり気ない感じですが、歌心と歌力に溢れた素晴らしい出来栄えです。また、アーバン・テイストのサウンドが実に心地好い作品でもあります。優れたキーボード奏者でもある彼の演奏にも注目しましょう。

『Straight From The Vault』に続き、Frankは未発表曲集『The 1995 Bootleg』(2005年)をリリースします。しかし、その直後にFrank本人の承諾なしにお蔵入り音源にミックスを施した作品が『The Truth Vol. 2』(2006年)として発売され、Frankを失望させることになります。皮肉にも『The Truth Vol. 2』の出来栄えが良かったりします。ファンとしては非常に複雑な心境ですよね。

頑張れ!Frank McComb!

全曲紹介しときやす。

「White Line In The Sky」
清々しい気持ちになれるオープニング。カラフルなキーボード・プレイとジェントルなヴォーカルに癒されます。2分にも満たない曲ですが、もっと長尺で聴きたい気分ですね。

「I'd Be A Fool」
エレピの音色と伸びやかなヴォーカルが実に心地好いメロウ・グルーヴ。思わず体を揺らしてしまいます。
http://www.youtube.com/watch?v=dfTU_q5w77o

「The Thing I Failed To Do」
感動的なラブ・バラード。不意に涙腺がウルウルしてきてしまいます。こういう曲を歌わせたら天下一品ですな。

「Each Day」
アーバン・テイストのスムーズ・チューン。ジャズ/フュージョン分野で活躍するFrankのセンスが窺える1曲ですね。

「Groovin'」
日本向け新録1曲目。タイトルの通りのグルーヴィー・ソウルに仕上がっています。スクラッチ音が聴こえてくるのはご愛嬌ということで(笑)。

「Just A Few More Days」
日本向け新録2曲目。コーラス・パートが素晴らしいミディアム・スロウ。

「Waiting On The Day」
日本向け新録3曲目。美しいピアノとFrankらしいジェントルなヴォーカルを堪能できます。新録3曲の中では一番好きです。

「The Things That You Do」
アーバン・モードの爽快メロウ・チューン。軽やかさの中にも落ち着きがある感じが好きです。

「Left Alone」
しみじみと歌い上げるバラード。Frank McCombファンは期待通りの出来栄えだと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=G6Vn2aFayXY ※ライブ音源

「Still Has A Hold On Me」
Frank McComb本人もお気に入りの1曲のようです。Stevie Wonder風のヴォーカル&メロディにグッときますね。
http://www.youtube.com/watch?v=34BsCsMEluI ※ライブ音源

「It Was You」
"21世紀のDonny Hathaway"の本領発揮といった感動バラード。これだけの歌力を持つ男性R&B/ソウル・シンガーはなかなか居ないでしょう。
http://www.youtube.com/watch?v=pHKIFhOQLks

「A Good Past ... A Better Future」
ラストはアルバムの余韻を味わう小曲です。

『Love Stories』(2000年)
Love Stories

『The Truth』(2003年)
Truth

『The 1995 Bootleg』(2005年)
1995 Bootleg

『The Truth Vol. 2』(2006年)
Truth 2

『Live in Atlanta Vol. 1』(2007年)
LIVE In Atlanta Vol.1(DVD付)

『A Tribute to the Masters』(2007年) ※インスト・アルバム
Tribute to the Masters

『Live in Atlanta Vol. 2』(2008年)
Vol. 2-Live in Atlanta
posted by ez at 11:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック