2006年04月14日

The Beatnuts『The Beatnuts:Street Level』

ビート馬鹿野郎達によるHip-Hopバカ一代☆The Beatnuts『The Beatnuts:Street Level』
ビートナッツ(紙ジャケット仕様)
発表年:1994年
ez的ジャンル:職人系JazzネタHip-Hop
気分は... :ビート馬鹿サイコー(orサイコ?)(-_-)

久々に90年代前半のHip-Hop黄金期におけるクラシックということで、The Beatnuts『Street Level』っす。

BeatnutsはJuJu 、Psycho Les、Fashion(Al Tariq)の3人からなるN.Y.クイーンズ出身のHip-Hopグループ。JuJuとPsycho Lesは以前にJungle Brothers等のネタ師としても活躍してまシタ。Fashionは1997年に脱退し、その後Al Tariqの名でソロ作も発表しています。

Beatnutsと言えば、まずは1993年のデビューEP『Intoxicated Demons』が大いに話題になりましたね。「Psycho Dwarf」、「No Equal」、「Reign of the Tec」といった名曲もさることながら、Jazzの名門Blue Note好きの僕としては、本ブログでも紹介したサックス奏者Hank Mobleyの作品『The Turnaround』(1965年)を“モロ使い”したジャケットに驚きましたねぇ。

ちなみに2002年に出た日本のHip-Hopアーティストによるチャリティ・アルバム『Change The Game』では、さらに『Intoxicated Demons』を“モロ使い”したジャケット・デザインとなっています。

話が逸れましたが、『Intoxicated Demons』で高まる期待の中で発表されたデビューアルバムが『The Beatnuts:Street Level』(1994年)っす。『Intoxicated Demons』のデザインそのままでバックが白地からストリートの写真に代わっただけのジャケがまずいいよねぇd(^ ^)グッ

まさに90年代前半がいかにHip-Hop黄金期だったかを改めて痛感する1枚。激シブのジャズネタを中心に、プロフェッショナルなHip-Hopを堪能できまっせ!大ネタを使わなくても、豪華なゲストを迎えなくても、みんなが歓喜する素晴らしい作品が次々と発表され、そうした作品がアンダーグラウンドな存在でもなかったというミラクルな時期でしたなぁ。

オススメ曲を紹介しときやす。というかクラシックだらけですなぁ。

「Ya Don't Stop」
不思議な浮遊感とちょっとヤバ目な雰囲気が同居するトラックがカッチョ良い曲。Heath Brothers「Billy Suite」、Average White Band「Schoolboy Crush」ネタ

「Props over Here」
本作における6大必聴クラシックその1。彼らの名声を不動のものにした超・超クラシック。これぞジャジーHip-Hopってカンジだね。久々聴いたけど、やっぱりマストだねぇ。ほんのりメロウなカンジもいいですな。Donald Byrd & Little Booker「Wee Tina」ネタ

「Hellraiser」
クラシックその2。さすがビート馬鹿!ってカンジの何クールなグルーヴがたまりませんなぁ。個人的にかなりお気に入りの曲。Glass Prism「Here You Are」ネタ。

「Are You Ready」
クラシックその3。とってもチープで下品なカンジが彼らしいですな。Bill Doggett「Honky Tonk」、James Brown「Honky Tonk Popcorn」ネタ

「Superbad」
スーパーにバッドでヤバいストリートの雰囲気が一杯のトラックがサイコーですな。Cannonball Adderley「Cannon Raps」、Serge Gainsbourg「En Melody」ネタ。

「Rik's Joint」
メロウでジャジーなトラックがいい仕事してますっ!この手の落ち着いたトラックに弱いんだよねぇ。Hugo Montenegro「Again」ネタ。

「Yeah You Get Props」
70年代Jazzファンクのりのトラックが気持ちイイ曲。Herbie Hancock「Toys」(『V.S.O.P.』のバージョン)ネタ

「Get Funky」
クラシックその4。ファンキーという割にはクールなトラックが逆にお見事っす。Roy Ayers「Painted Desert」、Lowell Fulsom「Tramp」ネタ。

「Hit Me With That」
クラシックその5。一連のクラシック群の中では、実はコレが一番スキかも?とってもNYらしい雰囲気のトラックがたまりませんな。Monty Alexander「Love and Happiness」、David Axelrod「Holy Thursday」ネタ。

「Psycho Dwarf」
クラシックその6。とても人を食ったカンジのトラックが何ともサイコですな。Lonnie Smith「Spinning Wheel」、Tomita(冨田勲)「Golliwog's Cakewalk」ネタ。

僕がBeatnutsを聴いてきたのは「Off the Books」、「Find That」等を含む2nd『Stone Crazy』(1997年)までっす。それ以降の作品は正直よくわかりましぇ〜ん。でも、彼らは、『Intoxicated Demons』と本作『Street Level』の2枚に尽きると思いマス。
posted by ez at 00:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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