2010年10月30日

Cashflow『Cashflow』

Larry Blackmonが見出したファンク・グループ☆Cashflow『Cashflow』
CASHFLOW (EXPANDED EDITION)
発表年:1986年
ez的ジャンル:Larry Blackmon系エレクトリック・ファンク
気分は... :遂にCD再発!涙、涙、涙・・・

今回は最近嬉しいCD再発が実現したCashflowのデビュー・アルバム『Cashflow』(1986年)です。

Cashflowはアトランタ出身のファンク・グループ。メンバーは、Gaylord Parsons(ds、per、vo)、Kary Hubbert(vo)、James Duffie (key、vo)、Regis Ferguson(key)の4名です。

CameoLarry Blackmonに見出され、1986年にBlackmonのプロデュースのよりデビュー・アルバム『Cashflow』をリリースします。

この時期のCameo「Word Up!」「Candy」の大ヒットでノリにノッていた時期であり、そのCameo人気に後押しされて『Cashflow』にも注目が集まり、シングル「Mine All Mine」も人気となりました。

その後グループは同じくBlackmonのプロデュースで2ndアルバム『Big Money』(1988年)をリリースしますが、こちらはあまり注目されることはありませんでした。

Cashflowは、僕にとっては非常に思い出深いグループです。『Cashflow』『Big Money』ともによく聴きました。ただし、『Big Money』はCDで保有しているものの、『Cashflow』はこれまでCDでは未入手でした。

正確に言うと、発売当時は知人に録音してもらったカセットで愛聴し、その後CDを購入しようと思ったら既に廃盤状態に・・・何年もの間、CD再発を待っていたもののその気配は全くなく、とりあえずLPを入手してさらにCD再発をひたすら待っていました。

そんな中、この秋に突如『Cashflow』CD再発の情報が飛び込んできました。苦節22年、ようやくCDを入手することができました。かなりの達成感、満足感がありますねぇ。

一般にはダンス・ヒットした「Mine All Mine」がハイライトだと思いますが、僕にとってのハイライトは絶品スロウ「Reach Out」です。この曲に関する個人的な思い出もあり、聴いているだけで目がウルウルしてきます。

アルバム全体としても、捨て曲ナシの充実したエレクトリック・ファンク作品に仕上がっています。この時期のエレクトリック・サウンドは、今聴くとあまりにも陳腐で耐えられないものも少なくありませんが、本作のエレクトリック・サウンドは今聴いても実に魅力的です。エレクトリックな中にヒューマンな感触があるのがポイントかもしれません。

さらにリード・ヴォーカルKary Hubbertの素晴らしい歌唱力も本作の魅力です。

強力にプッシュしたい再発CDの1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Party Freak」
オープニングはLarry Blackmonプロデュースらしいエレクトリック・ファンク。Blackmon自身のラップ・パートを聴くと、80年代後半の作品らしいですね。当時のCameoファンならば気に入る1曲だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=wtRyrJv893U

「Mine All Mine」
本作のハイライト。グループの代表曲ですね。キャッチーなメロディと質感豊かなエレクトリック・サウンドにグッとくるダンス・クラシックです。本曲といえば、The Fatback Band「I Found Lovin'」と激似ということでも知られていますね。2曲セットで聴くのも楽しいと思います。
※追記
「Mine All Mine」は「I Found Lovin'」と同じJohnny Flippin & Michael Walker作でした。
http://www.youtube.com/watch?v=PYpXu-vrods

The Fatback Band「I Found Lovin'」
 http://www.youtube.com/watch?v=iIDR4YZU5Zc

「Can't Let Love Pass Us By」
当時も今も意外とお気に入りなのがコレ。B級グルメ的な満足感のあるファンク・チューンです。Kary Hubbertのソウルフル・ヴォーカルとシンセ・サウンドのバランス感が絶妙だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=4DK3oqOoz-A

「Spending Money」
チープな煌びやかさが80年代ブラコンらしくて好きです。機械的サウンドの中にもヒューマンな感触が漂うのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=tTzrF8_DtmM

「Reach Out」
前述のように個人的なハイライト。僕の永遠のクラシックです。感動的なメロディ、Kary Hubbertのソウルフルなヴォーカル、Don Myrickのサックス・ソロ・・・全てが完璧なミラクル・バラードだと思います。聴くたびに涙、涙、涙・・・・
http://www.youtube.com/watch?v=Oi75IWwEEpY

「I Need Your Love」
疾走するエレクトリック・ファンク。今聴いても陳腐な感じがしないところに、本作のセンスの良さを感じます。
http://www.youtube.com/watch?v=L7lGHhHBEwc

「It's Just A Dream」
ラストはギター・サウンドとコーラス・パートを強調したユニークながらもパンチのある1曲。

再発CDにはボーナス・トラックとして、「Party Freak」「Mine All Mine」の12"ヴァージョンが収録されています。

2nd『Big Money』(1988年)も小粒ですが大好きです。

こちらもLarry Blackmonがプロデュースし、元CameoCharlie Singletonもレコーディングに参加しています。
posted by ez at 13:38| Comment(4) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
"Mine All Mine"と"I Found Lovin'"は同じ人が作った曲なんで、似てても仕方なんじゃないでしょうか…。
Posted by mu. at 2010年10月30日 16:45
☆mu.さん

ありがとうございます。

作者が同じとは初めて知りました。

再発CDには作者のクレジットが無かったので、久々にLPを取り出してみたら、確かにJohnny Flippin & Michael Walker作となっていますね。ということは「I Found Lovin'」の歌詞を改作したものが「Mine All Mine」なんですね。記事に追記しておきます。
Posted by ez at 2010年10月30日 17:41
> 歌詞を改作したもの
そこら辺の経緯は分かりません(流石に私もその場に立ち会った訳じゃないし)。

私は、「曲作りを発注したら、その人の手癖が出ちゃって、過去の曲と似てしまった」っていう、割とよくあるパターンかな、と思ってますけど。
例えば、"A Woman Needs Love" / Ray Parker Jr.と"Mr. Telephone Man" / New Editionみたいな…。
Posted by mu. at 2010年10月30日 18:41
☆mu.さん

ありがとうございます。

それにしてもあまりにも激似の2曲ですよね(笑)
おっしゃる通り、改作と勝手に断定するのは危険なので、いずれもJohnny Flippin & Michael Walker作というグレー・ソーンで認識しておきます。

いずれにしても、どちらもグッとくるクラシックですよね!
Posted by ez at 2010年10月30日 19:16
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック