発表年:1970年
ez的ジャンル:ポスト・ボサノヴァ系MPB
気分は... :ジャケのイメージで判断しないでね!
土日返上で仕事だったため、疲れが一気にキテいます(泣)
今回はEdu Loboが1970年にリリースしたアルバム『Cantiga de Longe』です。
ブラジルを代表するシンガー・ソングライターEdu Loboの紹介はMaria Bethaniaとの共演したアルバム『Edu E Bethania』(1967年)に続き2回目となります。
「Casa Forte」、「Zanzibar」といった人気曲が収録されたEdu Loboの代表作の1つですね。
レコーディングの基本メンバーはEdu Lobo(g、vo)、Hermeto Pascoal(p、fl)、Claudio Slon(ds)、Airto Moreira(per)、Jose Marino(b)の5名。当時Loboの夫人であったWanda De Sah(Wanda Sa)等がゲストで参加しています。Quarteto Novoの活動でも知られているHermeto Pascoalはアレンジでも大活躍しています。また、レコーディングはL.A.は行われました。
ジャケには陰鬱な雰囲気が漂いますね(笑)
確かに明るく爽やかなアルバムとは言えないかもしれませんが、ブラジル北東部(ノルデスチ)のエッセンスを取り入れた刺激的な1枚に仕上がっています。リズムの躍動感を堪能できるのが魅力ですね。
疾走するリズムと魅惑のスキャット・パートに魅了される1枚です。
ジャケのイメージで判断しないでくださいな!
全曲紹介しときやす。
「Casa Forte」
オススメその1。Edu Lobo作。クラブ・シーンで人気の高い1曲ですね。当ブログではElis Reginaのヴァージョンを紹介していますが、Sergio Mendes & Brasil '66、Flora Purimのヴァージョンも人気ですね。本ヴァーションはHermeto Pascoalの妖しげなフルートが先導するクール&ミステリアスな疾走感にグッときます。本曲と言えば、魅惑のスキャット・パートで有名ですが、勿論本ヴァージョンでも堪能できます!『Sergio Mendes Presents Lobo』(1970年)にも別ヴァーションが収録されています。
Sergio Mendes & Brasil '66「Casa Forte」
http://www.youtube.com/watch?v=cE4xFov8HX0
Flora Purim「Casa Forte」
http://www.youtube.com/watch?v=JN9ZsDIasZU
Elis Regina「Casa Forte」
http://www.youtube.com/watch?v=7QbcHzrteUI
「Frevo de Itamaraca/Come e Dorme」
オススメその2。Edu Lobo作の「Frevo de Itamaraca」とNelson Ferreira作の「Come e Dorme」のメドレー。軽快なフルート、高速リズム、涼しげなヴォーカルが実にマッチしています。コンパクトながら実に格好良い仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=9WPhQIOEXlo
「Mariana, Mariana」
Rui Guerra/Edu Lobo作。エレガントなアレンジが素敵な哀愁バラード。
「Zum-Zum」
Paulo Soledade/Fernando Lobo作。父Fernandoの作品ですが、シンプルなボッサ・アレンジで聴かせてくれます。サラっとした仕上がりが逆に味わい深いですね。
「Aguaverde」
オススメその3。Edu Lobo作。Wanda De Sah(Wanda Sa)参加曲。二人の息の合った夫婦スキャットにグッとくるミステリアス&ロマンティックな仕上がり。
「Cantiga de Longe」
オススメその4。Edu Lobo作。疾走するタイトル曲は、ヴォーカルの掛け合いとハンド・クラップが盛り上げてくれます。アレンジ・センスが抜群ですね!
「Ne Feira de Santarem」
オススメその5。Rui Guerra/Gianfrancesco Guarnieri/Edu Lobo作。どんどんテンポアップするゾクソク感がたまりません。実に立体感のあるヴィヴィッドな小宇宙に魅了されます。Cybele FreireとRegina Werneckがヴォーカルでゲスト参加しています。
「Zanzibar」
オススメその6。Edu Lobo作。Earth,Wind & Fireのカヴァー(アルバム『Head To The Sky』収録)でお馴染みの名曲です。クラブ系リスナーにはSergio Mendes & Brasil'77ヴァーションも人気ですね。本ヴァーションはクールに響くリズミックな演奏が実に心地好いですね。『Sergio Mendes Presents Lobo』(1970年)にも収録されています。
http://www.youtube.com/watch?v=g3pz7otwoU4
Sergio Mendes & Brasil'77「Zanzibar」
http://www.youtube.com/watch?v=2j1XMdEL0tY
「Marta e Romao」
Gianfrancesco Guarnieri/Edu Lobo作。哀愁のボッサ・チューン。Loboの愁いのあるヴォーカルはまさにサウダージ気分になりますな。
「Rancho do Ano Novo」
Capinan/Edu Lobo作。Hermeto PascoalのフルートとAirto Moreiraのパーカッションに注目している人にはグッとくる1曲なのでは?
「Cidade Nova」
オススメその7。Ronaldo Bastos/Edu Lobo作。ラストはギターの弾き語り。シンプルながらも実に素敵な音世界に引き込まれます。
僕の場合、Edu Loboに関してベスト盤から入ってしまったため、きちんとフォローできていない主要アルバムも数多くあります。まぁ、焦らず1つ1つクリアしていきたいと思います。
『A Musica De Edu Lobo Por Edu Lobo』(1965年)
『Edu E Bethania』(1967年)
『Edu』(1967年)
『Sergio Mendes Presents Lobo』(1970年)
『Edu & Tom, Tom & Edu』(1981年)