2010年11月03日

Pucho & The Latin Soul Brothers『Tough!』

「Cantelope Island」のラテン・ジャズ・カヴァーが最高!☆Pucho & The Latin Soul Brothers『Tough!』
タフ!
録音年:1966年
ez的ジャンル:フロア・ジャズ系ラテン・ジャズ
気分は... :タフにならないとね!

今回はPucho & The Latin Soul Brothers『Tough!』(1966年)です。

ティンバレス奏者"Pucho"ことHenry Brown(1938年生まれ)が率いたラテン・ジャズ・グループPucho & The Latin Soul Brothers(Pucho & His Latin Soul Brothers)の紹介は、『Yaina』(1971年)に続き2回目となります。

本作『Tough!』はPrestigeからの第一弾アルバムであり、その後グループは『Saffron & Soul』(1967年)、、『Heat』(1968年)、『Jungle Fire』(1970年)といった作品をPrestigeでレコーディングしています。

本当は『Jungle Fire』(1969年)あたりを紹介したかったのですが、Amazonに扱いがないので『Tough!』にしました。

ラテン系ではないPuchoですが、10代の頃にTito Puente等から影響を受けてラテン音楽を演奏するようになります。本作でもソウル・ジャズとラテンが融合した、タイトル通りの"タフ"なラテン・ジャズを聴かせてくれます。

本作におけるメンバーは、Pucho(timbales)、Claude Bartee(ts)、Vincent McEwan(tp)、William Bivens(vib)、John Spruill(p)、Jon Hart(b)、Richard Landrum(conga)、Noberto Apellaniz(bongos)の8名。打楽器奏者がメンバーの半数を占めるあたりにグループの特徴が表れているのでは?

エキサイティングなラテンとムーディーなラテンを交互に配したメリハリのある構成です。

全曲紹介しときやす。

「Cantelope Island」
オススメその1。オープニングは本作のハイライト。US3「Cantaloop (Flip Fantasia)」の元ネタとしてお馴染み!Herbie Hancockの名曲をカヴァー。ラテン・アレンジが想像以上にマッチした実にヒップな仕上がりです。この曲の魅力を再認識できる名演ですね!
http://www.youtube.com/watch?v=dKdIxn2IHtA

「Walk On By」
Hal David/Burt Bacharach作の名曲(オリジナルはDionne Warwick)。当ブログでもCal TjaderAverage White BandGloria GaynorThe Four King CousinsThe Carnivalのカヴァーを紹介済みです。ラテン・フレイヴァーの「Walk On By」もなかなか乙ですよ!
http://www.youtube.com/watch?v=YR-W-8MFu08

「Just For Kicks」
オススメその2。Jimmy Phillips作。N.Y.サルサがお好きな人であればグッとくる1曲。ラテン7割、ジャズ3割といったところのサジ加減が絶妙です。も熱くなりすぎないクールな疾走感がたまりません。
http://www.youtube.com/watch?v=IvM7pS7pjLE

「And I Love Her」
The Beatlesの名曲カヴァーその1。ここではムーディーなイージーリスニングといった雰囲気の仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=V1LCYaBzEts

「Vietnam Mambo」
オススメその3。Pucho作。本作唯一のオリジナルです。当時はベトナム戦争の真っ只中であり、このタイトルは意味深ですね。演奏自体は今聴いても格好良いアッパーなラテン・ジャズに仕上がっています。

「The Shadow Of Your Smile」
アカデミー賞歌曲賞も受賞した映画「いそしぎ」の主題歌(Paul Francis Webster/Johnny Mandel作品)をカヴァー。当ブログでもJohn PattonLou DonaldsonJohnny LytleThe Oscar Peterson Trio + The Singers UnlimitedAnn Burtonのカヴァーを紹介済みであり、お馴染みの1曲です。ここではラテン・フレイヴァーを抑えたロマンチックな演奏を聴かせてくれます。

「Strange Thing Mambo」
オススメその4。Arthur Sterling作。ラテン的な格好良さで言えば、この曲が一番という気がします。もっと長尺で聴きたいですね。

「Goldfinger」
Shirley Basseyのヴォーカルでお馴染み、007シリーズの第3弾『Goldfinger』(1964年)の主題歌をカヴァー(Leslie Bricusse/Anthony Newley/John Barry作)。イージーリスニング的なカヴァーと思いきや、ラテン・アレンジらしいエキサイティングなパートも聴けて楽しめます。

「Yesterday」
オススメその5。The Beatlesの名曲カヴァーその2。ラテン・アレンジで聴く「Yesterday」は実に新鮮です。中盤は殆ど「Yesterday」ではありませんが(笑)

『Yaina』(1971年)
Yaina

睡眠不足で全然頭が回転しません。
タフにならないとね!
posted by ez at 03:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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