2006年04月21日

Average White Band『Soul Searching』

ありふれた白人バンド(?)による極上のメロウ・ソウル☆Average White Band『Soul Searching』
Soul Searching
発表年:1976年
ez的ジャンル:骨太&スウィート系白人ファンク
気分は... :カツカレーにソースかける派?

昨日、銀座にあるクライアントへ寄った帰りに、運動がてら東京駅まで歩き、20年以上通っている某カレー屋で久々にカツカレーを食べた。

この店とは、学生時代に八重洲の地下街でバイトをしていた時以来の付き合いになる。特別美味い店でもないんだけど、何故かここのカツカレーにソースをたっぷりかけて食べると妙に幸せな気分になるんだよね。このB級グルメ感が僕にはあっているのかも?

スコットランド出身の“平均的な白人バンド”を名乗るAverage White Band(AWB)
でも、バンド名とは裏腹に、そのサウンドは筋金入りのファンクと極上のメロウ・ソウルのオンパレードだ。強引だけど、さっきのカツカレーと同様の“ささやかな幸せ”感をこのバンドからは感じるね。

No1ヒット「Pick Up The Pieces」収録の『AWB』(1974年)、Leon Wareの名曲カヴァー「If I Ever Lose This Heaven」収録の『Cut The Cake』(1975年)、フリーソウル人気曲「Queen of My Soul」収録の『Soul Searching』(1976年)という絶頂期の3枚や、『Warmer Communications』(1978年)、『Feel No Fret』(1979年)という過渡期の地味な2枚、Chaka Khanでお馴染み「What cha' Gonna Do For Me」収録のDavid Fosterプロデュース作『Shine』(1980年)あたりが僕の愛聴盤っす。

この中から1枚を選ぶのはとても難しいけど、フリーソウル、AOR、Hip-Hopネタ等々幅広いニーズに対応するバランスの取れた作品『Soul Searching』(1976年)を紹介しマス。

プロデュースは『AWB』、『Cut The Cake』等の作品同様にArif Mardinっす。やっぱりAWBと言えば、David FosterよりもArif Mardinでしょ!というカンジですな。また、Randy Brecker、Michael Breckerなどがゲスト参加してマス。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Love Your Life」
「I'm the One」
“平均的な白人バンド”とは思えない、骨太のグルーヴ感がたまらないファンク・ナンバー2曲。「Love Your Life」は、A Tribe Called Quest「Check the Rhyme」、Fatboy Slim「Love Life」などの元ネタとしても有名ですよね。ATCQファンとしては、やはりこのホーンセクションを聴くと「Check the Rhyme」の印象が強いですな。「I'm the One」もうねるグルーヴが何ともイイっす。Brand Nubian「Word is Bond」の元ネタ。

「A Love of Your Own」
メンバーのHamish StuartとAORファンにはお馴染みNed Dohenyとの共作による名作バラード。Isley Brothersあたりを彷彿させるとっても濃厚なカンジのスローに仕上がっていマス。

AWBとDohenyのそれぞれのオリジナル以外にも、Millie Jackson、The Ebonys、Melissa Manchester、Tease、Millie Scott、元ShalamarのHoward Hewett等数多くのアーティストにカヴァーされてます。個人的にはTeaseのカヴァーをとてもよく聴いた記憶があります。脱線しますが、このカヴァー収録のTeaseのアルバム『Remember』(1988年)が隠れた名盤ですよ〜!

この曲は、サンプリングネタとしても、Brownstone「Love Me Like You Do」、Lil' Kim feat.Mona Lisa「Time to Shine」、Mona Lisa「Our Time to Shine」などの曲で使われていヤス

「Queen of My Soul」
フリーソウルの大人気曲。アルバムからの1stシングルにもなりまシタ。僕もこの曲が一番のお気に入りデス。このライト&メロウなカンジがたまりません。後半のパーカッシブなカンジが大いに盛り上がりますよね。思わず手拍子しちゃいそうっす。元RascalsのDave & Eddie Brigatiがコーラスで参加していマス。

「Soul Searching」
アーバン・ソウルなタイトル曲。思わずファルセットで♪Soul Searching〜♪と歌いだしたくなりヤス。

「Goin' Home」
Tower Of Powerばりにホーンセクションが大活躍のファンク・ナンバー。やっぱりファンク・バンドにはこの手の曲がないとねっ。

「Would You Stay」
熱いソウル・バラード。夜の街にピッタリなムーディーな仕上がりっす。

「Sunny Days (Make Me Think of You)」
こちらは一転してサニーなバラード。昼間にのんびり昼寝でもしながら聴きたいカンジの曲ですな。

機会があれば、『AWB』(1974年)、『Cut The Cake』(1975年)あたりも紹介したいですね。
posted by ez at 02:46| Comment(0) | TrackBack(1) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック

Pick Up the Pieces!
Excerpt: 克也さんに洋楽パラノイアの称号(?)を賜ったハリー教授(日本名が、あなみはるや、
Weblog: 「小林克也のRadioBaka」  期限切れ遺失物移管所
Tracked: 2006-12-05 01:58