2010年11月05日

Mother Earth『The People Tree』

フリーソウル的な魅力を持ったAcid Jazz系ファンキー・ロック☆Mother Earth『The People Tree』
People Tree
発表年:1993年
ez的ジャンル:Acid Jazz系ファンキー・ロック
気分は... :激シブなセンスがたまりません!

今回はアシッド・ジャズ系のバンドMother Earthによるファンキーな2ndアルバム『The People Tree』(1993年)です。

Mother Earthは1991年にロンドンで結成されたグループ。

メンバーはMatt Deighton (vo、g)、Bryn Barklam(b)、Neil Corcoran(org、p)、Chris White(ds、per)の4名。

Acid Jazzレーベルから『Stoned Woman』(1992年)、『The People Tree』(1993年)という2枚のアルバムをリリースし、注目を集めました。その後も『You Have Been Watching』(1995年)、『The Desired Effect』(1996年)という2枚のアルバムをリリースしています。

Mother Earth作品の中でも特に人気なのが今日紹介する2nd『The People Tree』(1993年)です。数年前にはデラックス・エディションがリリースされたことからも人気・評価の高さが覗えます。

大きく分けると、アシッド・ジャズのグループということになるのでしょうが、本作『The People Tree』を聴いていると、"アシッド・ジャズ"より"ファンキー・ロック"という言葉の方が似合う気がします。激シブなセンスにグッとくる仕上がりです。

全体的には70年代ロック/ソウルのエッセンスを90年代らしいテイストで昇華させている印象を受けます。乱暴な言い方ですが、曲によってCurtis MayfieldLenny KravitzJamiroquai等が目まぐるしく出入りしてくる感じですね。でも、最終的にはMother Earthらしい激シブ・センスで上手くまとめられています、

Paul WellerD.C. LeeSnowboyJames Taylor(JTQ)、Simon Bartholomew(The Brand New Heavies)等のゲストが参加しています。

70年代ロック/ソウル好きやフリーソウル好きの人が聴くとハマりやすい1枚なのでは?

(樹木の効果なのか)観ていると癒されるジャケも大好きです。

全曲紹介しときやす。

「Institution Man」
オープニングは70年代ソウル&ロックの香りがプンプンします。派手さはありませんがソウルフルな味わいがグッときます。Curtis Mayfieldの影響が覗えるファルセット・ヴォーカルもいいですね。ソウルフルな女性バック・ヴォーカルもグッド!

「Jesse」
サバービアでもレコメンドされた人気曲。フリーソウル的な魅力を持ったロック・チューンです。適度にパーカッシヴな感じがいいですね。D.C. Leeがバック・ヴォーカルで存在感を示しています。
http://www.youtube.com/watch?v=AnFvHR5rUh4

「Stardust Bubblegum」
ヴォイス・ボックス・ギター使いのファンキー・チューン。Meryl Kentonによる女声ヴォーカルとヴォイス・ボックス・ギターの絡みがサイコーです。
http://www.youtube.com/watch?v=ANGjklqwP6o

「Mister Freedom」
Paul Weller、Snowboy参加のジャズ・ファンク・チューン。アシッド・ジャズらしいファンキー・グルーヴです。格好良さで言えば、アルバムで一番なのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=IbFhUOS1LdE

「Warlocks Of The Mind Part 1 」
ゲスト参加のSimon Bartholomewがギター&パーカッション&マンドリンで目立っているインスト・チューン。久々にThe Brand New Heaviesが聴きたくなってきます(笑)

「Dragster」
JTQのJames Taylorがフェンダーローズで参加。暑苦しくないLenny Kravitzといった感じで70年代ロックの空気感を上手く取り入れています。
http://www.youtube.com/watch?v=WA8OswRoo2s

「Find It In The End」
Matt Deightonのリード・ヴォーカルはJamiroquaiのJay Kayにも似ており、本曲はモッドなJamiroquaiといった雰囲気ですね。Neil Corcoranのオルガンが効いています。後半のインストはなかなかテンション高いです。
http://www.youtube.com/watch?v=Mgytpq-4ae4

「The People Tree」
タイトル曲はリラックスしたファンキー・ロック・チューン。変に肩の力が入っていないのがいいですね。

「Apple Green」
激シブのファンキー・チューン。こういうセンス大好き!美味しい塩辛で一杯やりたくなるような気分になる1曲。
http://www.youtube.com/watch?v=nMRjoms92bg

「Time Of The Future」
「Institution Man」同様、Curtis Mayfieldの影響を感じるソウルフルな仕上がり。この「The People Tree」〜「Apple Green」〜「Time Of The Future」という3曲の流れがたまらなく好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=wrhVj1KPtVY

「Saturation 70」
70年代の空気感と90年代アシッド・ジャズ的なエッセンスを上手く融合している仕上がり。Bryn BarklamのエレピとMatt Deightonのギターの絡みがいい感じです。

「Illusions」
疾走するグルーヴィー・チューン。Curtis Mayfieldがアシッド・ジャズしたらこんな感じなのでは(笑)。

「Warlocks Of The Mind Part 2」
Simon Bartholomewが大活躍の「Warlocks Of The Mind」のPart 2です。

「A Trip Down Brian Lane」
ラストは10分を超すファンク・チューン。適度にメロウな味わいもあるのがいいですね。本作で大活躍のMeryl Kentonの女声ヴォーカルがここでも目立っています。
http://www.youtube.com/watch?v=Z8ASEzG0iUE

いろんな事が重なって、頭の中が混乱気味・・・
考えていても始まらない、まずは形にしよう!
posted by ez at 13:06| Comment(2) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 世代的に後追いで中古盤を買いあさって聴いた口ですが、クラブミュージックに生演奏の要素持ち込んだアシッドジャズの功績はいまこそ再評価すべきなのかもしれません。(僕元ガリアーノのロブギャラガーにクラブであったことあるんですよ)
 個人的にはJames Taylor quartetのIn the Hand of the Inevitableってアルバムが好きですね。
 
P.S 現在版アシットジャズともいえる Root Sou(日本人です)いいっす!

http://www.juno.co.uk/products/Root-Soul-Japan-edition-FREE-DELIVERY/354342-01/
Posted by 千葉ジャズマッシブ at 2010年11月05日 20:43
☆千葉ジャズマッシブさん

ありがとうございます。アシッド・ジャズが盛り上がった80年代後半から90年代前半は、Hip-Hop、ハウス、ワールド・ミュージックといった今日当たり前にCDショップにコーナーがあるジャンルが市民権を得た時期であり、新しいモノに出会えるワクワク感がありましたね。

アシッド・ジャズに対しても、同じような期待感で聴いていた記憶があります。僕の場合、Young Disciplesが特に好きでしたね。
Posted by ez at 2010年11月06日 14:23
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