発表年:1993年
ez的ジャンル:Acid Jazz系ファンキー・ロック
気分は... :激シブなセンスがたまりません!
今回はアシッド・ジャズ系のバンドMother Earthによるファンキーな2ndアルバム『The People Tree』(1993年)です。
Mother Earthは1991年にロンドンで結成されたグループ。
メンバーはMatt Deighton (vo、g)、Bryn Barklam(b)、Neil Corcoran(org、p)、Chris White(ds、per)の4名。
Acid Jazzレーベルから『Stoned Woman』(1992年)、『The People Tree』(1993年)という2枚のアルバムをリリースし、注目を集めました。その後も『You Have Been Watching』(1995年)、『The Desired Effect』(1996年)という2枚のアルバムをリリースしています。
Mother Earth作品の中でも特に人気なのが今日紹介する2nd『The People Tree』(1993年)です。数年前にはデラックス・エディションがリリースされたことからも人気・評価の高さが覗えます。
大きく分けると、アシッド・ジャズのグループということになるのでしょうが、本作『The People Tree』を聴いていると、"アシッド・ジャズ"より"ファンキー・ロック"という言葉の方が似合う気がします。激シブなセンスにグッとくる仕上がりです。
全体的には70年代ロック/ソウルのエッセンスを90年代らしいテイストで昇華させている印象を受けます。乱暴な言い方ですが、曲によってCurtis Mayfield、Lenny Kravitz、Jamiroquai等が目まぐるしく出入りしてくる感じですね。でも、最終的にはMother Earthらしい激シブ・センスで上手くまとめられています、
Paul Weller、D.C. Lee、Snowboy、James Taylor(JTQ)、Simon Bartholomew(The Brand New Heavies)等のゲストが参加しています。
70年代ロック/ソウル好きやフリーソウル好きの人が聴くとハマりやすい1枚なのでは?
(樹木の効果なのか)観ていると癒されるジャケも大好きです。
全曲紹介しときやす。
「Institution Man」
オープニングは70年代ソウル&ロックの香りがプンプンします。派手さはありませんがソウルフルな味わいがグッときます。Curtis Mayfieldの影響が覗えるファルセット・ヴォーカルもいいですね。ソウルフルな女性バック・ヴォーカルもグッド!
「Jesse」
サバービアでもレコメンドされた人気曲。フリーソウル的な魅力を持ったロック・チューンです。適度にパーカッシヴな感じがいいですね。D.C. Leeがバック・ヴォーカルで存在感を示しています。
http://www.youtube.com/watch?v=AnFvHR5rUh4
「Stardust Bubblegum」
ヴォイス・ボックス・ギター使いのファンキー・チューン。Meryl Kentonによる女声ヴォーカルとヴォイス・ボックス・ギターの絡みがサイコーです。
http://www.youtube.com/watch?v=ANGjklqwP6o
「Mister Freedom」
Paul Weller、Snowboy参加のジャズ・ファンク・チューン。アシッド・ジャズらしいファンキー・グルーヴです。格好良さで言えば、アルバムで一番なのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=IbFhUOS1LdE
「Warlocks Of The Mind Part 1 」
ゲスト参加のSimon Bartholomewがギター&パーカッション&マンドリンで目立っているインスト・チューン。久々にThe Brand New Heaviesが聴きたくなってきます(笑)
「Dragster」
JTQのJames Taylorがフェンダーローズで参加。暑苦しくないLenny Kravitzといった感じで70年代ロックの空気感を上手く取り入れています。
http://www.youtube.com/watch?v=WA8OswRoo2s
「Find It In The End」
Matt Deightonのリード・ヴォーカルはJamiroquaiのJay Kayにも似ており、本曲はモッドなJamiroquaiといった雰囲気ですね。Neil Corcoranのオルガンが効いています。後半のインストはなかなかテンション高いです。
http://www.youtube.com/watch?v=Mgytpq-4ae4
「The People Tree」
タイトル曲はリラックスしたファンキー・ロック・チューン。変に肩の力が入っていないのがいいですね。
「Apple Green」
激シブのファンキー・チューン。こういうセンス大好き!美味しい塩辛で一杯やりたくなるような気分になる1曲。
http://www.youtube.com/watch?v=nMRjoms92bg
「Time Of The Future」
「Institution Man」同様、Curtis Mayfieldの影響を感じるソウルフルな仕上がり。この「The People Tree」〜「Apple Green」〜「Time Of The Future」という3曲の流れがたまらなく好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=wrhVj1KPtVY
「Saturation 70」
70年代の空気感と90年代アシッド・ジャズ的なエッセンスを上手く融合している仕上がり。Bryn BarklamのエレピとMatt Deightonのギターの絡みがいい感じです。
「Illusions」
疾走するグルーヴィー・チューン。Curtis Mayfieldがアシッド・ジャズしたらこんな感じなのでは(笑)。
「Warlocks Of The Mind Part 2」
Simon Bartholomewが大活躍の「Warlocks Of The Mind」のPart 2です。
「A Trip Down Brian Lane」
ラストは10分を超すファンク・チューン。適度にメロウな味わいもあるのがいいですね。本作で大活躍のMeryl Kentonの女声ヴォーカルがここでも目立っています。
http://www.youtube.com/watch?v=Z8ASEzG0iUE
いろんな事が重なって、頭の中が混乱気味・・・
考えていても始まらない、まずは形にしよう!
個人的にはJames Taylor quartetのIn the Hand of the Inevitableってアルバムが好きですね。
P.S 現在版アシットジャズともいえる Root Sou(日本人です)いいっす!
http://www.juno.co.uk/products/Root-Soul-Japan-edition-FREE-DELIVERY/354342-01/
ありがとうございます。アシッド・ジャズが盛り上がった80年代後半から90年代前半は、Hip-Hop、ハウス、ワールド・ミュージックといった今日当たり前にCDショップにコーナーがあるジャンルが市民権を得た時期であり、新しいモノに出会えるワクワク感がありましたね。
アシッド・ジャズに対しても、同じような期待感で聴いていた記憶があります。僕の場合、Young Disciplesが特に好きでしたね。