発表年:1965年
ez的ジャンル:モッズバイブル・アルバム
気分は... :♪Talkin' 'bout my generation♪
昨晩、NHKの衛星映画劇場で大好きなThe Whoのドキュメンタリー映画『The Kids Are Alright』(1979年)を観た。
この映画は、Keith Moonが他界する直前に制作されたものであり、Pete Townshend(g)、Roger Daltrey(vo)、John Entwistle(b)、Keith Moon(ds)というオリジナル・メンバー4人によるライブ映像に大興奮でシタ。あとはKeithの変人ぶりがサイコー!ホント、あんたはイカしてる奴だぜ!
改めて思ったけど、これほどメンバー全員が均等に主役になっている大物バンドって他にいないよね。
さらに、初回放送を見逃したWOWOWの『Rock The Classic』のThe Who『Who's Next』の回も、一昨日の深夜に再放送でようやく観ることができまシタ\(^〇^)/ワ〜イ
何より、裏話やPeteやRoger、そして今は亡きJohnのコメントが聞けただけで大感激!『Who's Next』のベースとなった幻のSFファンタジー“Life House”についての話も大変興味深かったね。大好きな「Baba O'Riley」の解説も嬉しかったなぁ。
コレはWhoのアルバムを紹介するっきゃないでしょ!ってカンジで、記念すべき彼らのデビューアルバム『My Generation』(1965年)っす。
Whoの紹介は、『Who's Next』に続き2回目っすね。僕のWho好きについては『Who's Next』の記事を参照下さい。
『Who's Next』(1971年)は大傑作だけど、モッズ・バンドの面影は全く無いアルバムだったので、モッズ・ヒーローとしてのThe Whoを知りたい人は、モッズ・バイブルと言える永遠の名曲「My Generation」を含む本作『My Generation』を聴かないとね。
前述の『Rock The Classic』の中で、当時の関係者のコメントとして、“The Whoは若い女の子がキャー☆キャー言うのが似合わなかった。彼らは男の子のバンドだったのさ”というのあった。モッズ・バンドとしてのThe Whoのカッチョ良さをうまく説明している気がしまシタ。
デビュー前のThe Whoのポスターには、“The Who:Maximum R&B”というコピーが使われていた。The Whoと並ぶ元祖モッズ・バンドSmall FacesやRolling Stones、Yardbirds、Animals等の当時の大物グループもR&Bテイストのロックバンドであったと言えると思う。しかし、他のグループとThe Whoが決定的に違っていたのは、ビート感溢れるダンサンブルなR&Bテイストだったという点だと思う。彼らがMartha Reeves & The Vandellas「(Love Is Like A) Heat Wave」をカヴァーしていたあたりがそれを象徴していると思いマス。
ファンの方ならばご存知の通り、このデビューアルバムのオリジナル仕様は、当時からもめていた諸権利の法的な問題により、LP時代から長い間廃盤状態が続いていた幻のアルバムっす。それが数年前にデラックス・エディションのかたちでやっと念願のCD化が実現しまシタ。
僕もThe Whoを聴き始めてしばらくの間、ジャケットも、曲目も異なるアメリカ盤(現在CDで『The Who Sings My Generation』として売られている盤)をずっとオリジナルだと思っていまシタ。当時見た雑誌・本のロックの名盤紹介の類でも、すべてアメリカ盤のジャケ写真が用いられていましたからね。しかも、アメリカ盤の方はCD化されていて長年聴いてきたので、正直アメリカ盤のジャケにも思い入れが深いっす。
なので、ある意味このオリジナル仕様盤は、ジャケットも含めてかなり新鮮に聴けまシタ。ちなみにThe Pretendersの代表作『Learning to Crawl』(1984年)は、本作のジャケットをモチーフにしていますよね。
この当時のロックバンドのデビューアルバムとしては、かなりオリジナル曲の比率が高い。Peteのソングリティング能力の高さがあったからこそでしょう。
全曲紹介しときやす。
「Out On The Street」
切れ味抜群のオープニング・ナンバー。前述のビート感溢れるダンサンブルなR&Bテイストという表現がピッタリのナンバー。ハードなボーカルとエッジの効いた演奏にウットリですな。
「I Don't Mind」
「Please, Please, Please」
James Brownのカヴァー2曲。どちらも哀愁ムードたっぷりのブルージーなバラードに仕上がっていマス。
「The Good's Gone」
Rogerの吐き捨てるようなボーカルと、Peteの鼻づまりコーラスが印象的な曲。どことなくKinksっぽいなんて思っていたら、Kinks「See My Friend」にヒントを得た曲なんだとか。
「La-La-La-Lies」
「It's Not True」
Martha Reeves & The Vandellasあたりとセットで聴きたくなる軽快なR&Bタッチのナンバー2曲。イカしたピアノプレイはNicky Hopkins、さすが職人さんですな!実にヒップなセンスに溢れる、密かなお気に入りの2曲。
「Much Too Much」
The Whoの売り物の1つのコーラスワークを堪能できるナンバー。この頃はまだ洗練されていないけどね。逆にそれが初々しいカンジでイイっす!
「My Generation」
説明不要のモッズ・バイブル。やっぱりこの曲の放つエナジーは別格だね。イントロ聴いただけで胸がトキメキね!Rogerのどもり唱法、Peteのブンブン扇風機ギター、Johnの骨太リード・ベース、Keithの大暴走ドラミングといったライブ光景が目に浮かびマス。Keithと一緒にドラムキットを蹴り倒したいね!
「The Kids Are Alright」
「My Generation」と並ぶモッズのテーマ曲。ハードな「My Generation」とは対照的に切ないメロディのポップなナンバー。この曲でPVで屋外での演奏シーンがあるんだけど、そこでお茶目にドラムを叩く(ふりをしている?)Keithの姿が何とも好きだなぁ。
この♪The Kids Are Alright♪というメッセージこそ、Pete TownshendあるいはThe Whoというバンドが一貫して伝えてきたものだと思いマス。
「I'm A Man」
ロックンロールのパイオニアの一人Bo Diddleyのカヴァー。でも、僕的にはアルバム中最も忘れがちな1曲かも?このタイプの曲をカヴァーするぐらいならば、オリジナルでいいじゃん!って気がしマス。
「A Legal Matter」
Peteがリードボーカルを努めるナンバー。同じR&Bタッチの軽快なナンバーでも、Peteが歌うとほのぼの(笑)してしまうのは何故?
「The Ox」
John Entwistleのニックネーム“The Ox”をタイトルにしたハードなインスト・ナンバー。“The Ox”ことJohnのスゴ腕ベースは勿論のこと、KeithとPeteのハードな演奏も含めて、ある意味最もThe Whoらしいナンバーかもしれないっすね。驚愕の1曲ですな。
なお、前述のアメリカ盤には「I'm A Man」の代わりに「Circles」が収録されています。実はこの「Circles」がカッチョ良いビート・ナンバーでお気に入りだったりしマス。
やがて70年代後半にパンク世代の多くのロックバンドが、このアルバムから影響を受けることになる。このアルバムのインパクトを考えれば、当然だよね。
キース・ムーン元気だったデスねー。
しかしあれを見ても一言では言い尽くせない
ザフーはなかなか難しいなーとおもいます。
フーの最高傑作は四重人格だそうだけどはたしてそうなんですかね?
ありがとうございます。
確かにWhoはアルバム1枚や映像1本で語るには、いろんな顔を持った
グループだったのかもしれませんね。
それにしても、ここのところNHK衛生、WOWOWなど洋楽番組が充実していますね。
昨晩もNHK衛生でZeppelin観ちゃいました。
これからWOWOW『Rock The Classic』でCreamの再放送を観る予定っす。
☆マルチPさん
ありがとうございます。
僕もKeith Moon大好きっす!演奏もキャラも文句ナシですね!
>最高傑作は四重人格だそうだけどはたしてそうなんですかね?
Whoのファンで『Quadrophenia(四重人格)』を最高傑作に挙げる人は少ないのでは?良い作品だけど最高傑作とまではいかないという感じでしょうか。
最高傑作と言うのであれば、『My Generation』、『Live At Leeds』、『Who's Next』
あたりを推す声が多いのでは?
個人的には『Who's Next』がダントツの最高傑作だと思いますね!
なので、僕は『Who's Next』だけでCD3枚持っています(笑)
ありがとうございます。
60年代後半〜70年代のロックをコレクションすれば、
US、UK問わず自ずとGlyn Johns関連作品だらけになりますよね(笑)