発表年:2003年
ez的ジャンル:愛の伝道師系R&B
気分は... :ステップ!ステップ!ステップ!
90年代以降最も成功している女性R&BシンガーがMary J. Bligeであるとすれば、最も成功している男性R&BシンガーはR.Kellyではないかと思いマス。
R.Kelly & Public Announcementとしてデビューした1stアルバム『Born Into the 90's』(1991年)の時から、15年間も彼の音楽を聴き続けていることになる。
僕が『Born Into the 90's』を購入した時は、まだブレイクする前で、R,Kellyという男がこんなに成功するとも、こんなに愛の伝道師(?)だとも想像できなかった。正直、遅れてきたNew Jack Swing(NJS)グループで、よくあるパターンのGuyフォロワーだと思っていたね。
それでも、『Born Into the 90's』収録のスマッシュヒットしたカッチョ良いNJSナンバー「She's Gotta Vibe」、Stevie Wonderのヒット曲のカヴァー「Hey Love」の2曲は、なかなかのお気に入りで、一時期僕のウォークマンのヘビロテ曲でシタ。
そして、R.Kelly単独名義で出したアルバム『12 Play』(1993年)以降は、愛の伝道師路線をまっしぐら、『R.Kelly』(1995年)、『R.』(1998年)と大ヒットを連発すると同時に、Aaliyahとのゴシップでも話題となり、愛のエロエロ伝道師(笑)の地位を不動のものにしていった。
正直、『12 Play』以降のR.Kellyには戸惑っていた。まだ、『12 Play』はそれなりに好きだと断言できるけど、『R. Kelly』以降は自分でもこのエロエロ・シンガーの音楽が、好きなのか、そうでもないのか、よくわからなくなってきた。
この曖昧な評価は今でも変わらない。アルバム単位でとってもお気に入りと、さほど興味がない作品がハッキリ分かれるみたいだ。そんな中で、近年の作品で最も気に入っているアルバムが本作『Chocolate Factory』(2003年)デス。
この作品は、愛の伝道師の本領発揮(?)で未成年少女とのスキャンダルが明らかになり、大バッシングを受けたり、制作予定だった新作アルバム『Loveland』がリリース前にインターネット上に流出するなどして発売中止となるという最悪のいくつか出来事を経て発表されたものだった。
でも、結果的には大ヒットを記録し、R.Kellyの健在ぶりを見せた。特に、個人的には、『R. Kelly』以降のKellyがいまいちビミョーだった理由の1つが、その暑苦しさだったので、70年代テイストが強まり、ラーメンで言えば、麺かため、スープ濃いめ、脂多めのギトギト系が少し、マイルドになったのは大歓迎だった。
本作とそれに続く『Happy People/U Saved Me』(2004年)は、久々にKellyに歓喜したアルバムでしたね。
オススメ曲を紹介しときやす。
「Step In The Name Of Love」
僕を歓喜させたのが、シカゴ出身のKellyらしく、シカゴ・ステッパーズというシカゴ発の伝統的なダンス・マナーを取り上げたこのナンバー。実に涼しげで、気持ちイイ曲だ。こんなKellyを待っていたんだよね!さぁ、みんなでユル〜く踊りましょ└(^^*)┐
「Chocolate Factory」
昔のKellyならば、くど〜い甘さのチョコを大量生産するチョコレート工場だったんだろうけど、このタイトル曲は甘さ控え目の大人のチョコに仕上がっていマス。
「You Made Me Love You」
「Forever」
70年代ムード満点のバラード2曲。懐かしい素朴な味のチョコレートってカンジ。
「Dream Girl」
「Step In The Name Of Love」と並ぶ僕のお気に入り曲。曲・アレンジ共に70年代前半のStevie Wonderしてます。Kellyの声もStevieっぽいね。
「You Knock Me Out」
こちらはとってもMarvin Gayeしているナンバー。どちらかと言えば、キャラ的にはStevieというよりもMarvinだもんね。実にはキャラがハマっているナンバー。
「Ignition(Remix) 」
アルバムのハイライトとも言うべき大ヒット曲。僕がこのアルバムを聴かせた人の約8割がこの曲が一番スキ!という結果でした。このラガ風味のミディアム・ナンバーのパンチもあるけど、リラックムードも十分なカンジが絶妙ですな。アルバムには、スローなオリジナル・バージョンも収録されていますが、正直影が薄いデス。
「Shake」
「Who's That」
「Been Around The World」
ゲストをフィーチャーしたナンバー3曲。Big Tiggerをフィーチャーしたラガ・テイストの「Shake」は♪ゲッ〜ダウ〜ン♪と思わず口ずさむ抜群のノリのナンバー。Fat Joeをフィーチャーした「Who's That」は、怪しげなラテン・フレイヴァーとKellyのキャラが見事にマッチしてマス。Ja Ruleをフィーチャーした「Been Around The World」は哀愁モードの曲っす。
「Showdown」
Kelly以上に暑苦しい男Ronald Isleyをフィーチャーしたナンバー。先に、Kellyの暑苦しさがビミョーと書いたけど、この2人のタッグに関しては、暑苦しくて全然OKデス。この二人が組んで、涼しげなんて逆にガッカリだもんね。
Ronald IsleyとKellyの相性の良さは、KellyプロデュースのIsley Brothers 『Eternal』(2001年)、『Body Kiss』(2003年)でも証明済みですよね。そう言えば、ジャストタイミングでIsley Brothersの新作『Baby Makin' Music』がいよいよ発売ですね!
僕が持っているのは、発売中止となった幻の『Loveland』からの6曲がボーナスCDで付いており、こちらもいい出来ですよ!
まだPCが元気だったし時間もあったので、この頃はBLACK STREETなどと一緒にCDに焼きなおして聞いていました。
うっとり〜♪R. Kellyにはこれがピッタリ。と思っていたのですが
後にあまりに同じパターンの曲が出てビックリ!笑
ありがとうございます。
『Chocolate Factory』、『Happy People/U Saved Me』は好きでしたね。
でも、『TP.3 Reloaded』でまたビミョーなカンジに戻ってしまいましたが...
結局、この人は性愛路線でなければダメなのかな(笑)