録音年:1958年
ez的ジャンル:モダン・ジャズ・ピアニストの原点
気分は... :クレオパトラはどんな夢をみたんだろう?
サッカー日本代表23名が発表されましたね。
昨日示した僕の予想は23名中21名的中(久保、松井がハズレで、代わりに玉田、巻が選出された)で、それなりに的中したのですが、大きく外した感が大きいですね。
特に、FWの軸は久保だとばかり思っていたので、ジーコ監督の口から“マキ”の名を耳にした時には、報道陣のどよめき同様に、TVの前で唸ってしまいましたね。
でも、前回のトルシエの時と異なり、ジーコ自ら選考理由などをキチンと説明してくれたので、久保や松井が外された理由も、玉田、巻が選出された理由も、とても納得できた。やっぱり何事も説明責任って大事だなと痛感しましたね。
昨日のジーコの説明で、これまで見えにくかったW杯での日本代表の姿が、かなり見えてきたように思います。
多分、フォーメーションの基本は4-4-2、FWの軸は高原ってカンジですかね。
ただし、4バックにはまだまだ課題山積みだと思うので、何とか本番までに修正して欲しいものです。
まだ書きたいことはいろいろあるので、しばらく日本代表ネタが続くと思いますが、ご了承下さい。
今回はThelonious Monkと並ぶモダン・ジャズを代表する大物天才ピアニストBud Powell(1924-1966年)っす。
モダン・ジャス・ピアノのパイオニアとしての栄光と同時に、アルコール、ドラッグ、精神疾患など様々な問題を抱えていた自己破滅的な人生にも鮮烈な印象を受けるミュージシャンっす。
晩年のBud Powellについては、サックス奏者Dexter Gordonが主演し、アカデミー最優秀主演男優賞にもノミネートされた映画『Round Midnight』を思い出す。
この映画でDexterは、腕は一流だが麻薬とアルコール漬けのため、アメリカを後にしてヨーロッパを放浪するJazzサックス奏者デイル・ターナーを演じたが、このターナーのモデルこそが晩年の活動拠点をパリに置いたいたBud Powellであった。
しかも、本ブログで紹介したDexter Gordonの名作『Our Man In Paris』(1963年)は、そのパリでBudと録音したものだ。Budの最後の輝きを聴くことができるこの作品も実に感慨深いっす。
コアなJazzファンにとって、Bud Powellの代表作と言えば、『Jazz Giant』や『The Amazing Bud Powell Vol.1』、『The Amazing Bud Powell Vol.2』といった1940年代後半から1950年代前半の作品になると思う。僕もこれらの作品はコレクションしているが、今回は敢えて『The Scene Changes』 (1958年)を紹介します。
Budがパリに旅立つ前に録音された『The Scene Changes』は、今日最もポピュラーなBudの作品だと思いマス。特に「Cleopatra's Dream(クレオパトラの夢)」は、CM、BGMなどで聴く機会も多いので、普段Jazzを聴かない人でもお馴染みの曲ですよね。
以前に紹介したSonny Rollins『Sonny Rollins Vol.2』、Sarah Vaughan『Sarah Vaughan With Clifford Brown』あたりと並んで、ジャズ初心者の方がジャズの雰囲気を堪能するには絶好のアルバムです。とにかくキャッチーな作品が並んでいマス。ジャズCDをいくらコレクションしても、永遠のJazz初心者である僕にとっては、やっぱりキャッチーさは重要なんだよね。
メンバーはBud Powell(p)、Paul Chambers(b)、Art Taylor(ds)。 ChambersとTaylorの出しゃばらない好サポートが光りマス。
小難しいこと考えず、素直にジャズのムードを楽しみましょ!
全曲Bud自身の作品デス。
「Cleopatra's Dream」
前述の最もポピュラーなBudの楽曲。僕の場合は、村上龍がホスト役のTVトーク番組『Ryu's Bar』(1987-1991年放送)のテーマ曲の印象が強いですかね。僕の認識が間違っていなければ、あの番組でこのナンバーを演奏していたのは山本剛さんという日本人Jazzピアニストだと思いマス。
「クレオパトラの夢」というタイトルがピッタリの幻想的なムードの曲ですよね。なんか儚い夢のカンジがとても伝わってきマス。
「Duid Deed」
この曲もとても印象的な曲。この憂鬱なムードが僕のイメージするBud Powell像と合致して好きっす。。
「Down With It」
スリリングで軽やかなBudのピアノがカッチョ良いナンバー。
「Danceland」
この曲が一番スキかもしれません。とにかく雰囲気がまさしく夜のジャズってカンジがいいよね。夜中、ビール片手に仲間と不健康に(?)談笑したくなる曲っす。
「Borderick」
何となく可愛らしい、お行儀のいいカンジの曲。
「Gettin' There」
これも実にキャッチーなナンバー。Budが演奏しながら発する唸り声がスキっす。かつてノーベル賞受賞作家の大江健三郎氏は、エッセイの中でBudの演奏する姿を“老いたセイウチ”と評したらしい。この曲なんかは、そんな老いたセイウチの映像が浮かんできそうっす。
「Scene Changes」
最後は軽快なタイトル曲。老いたセイウチも軽やかにダンスできるんですね(笑)
ちなみに、ジャケ写真に写っている子供はBudの息子さんらしいです。子供を前にして、こんな苦悩の表情をしなくてもいいのではと思うんだけどねぇ。
ありがとうございます。
ジャズピアノについては、さぶさんはご専門ですからね。
僕はテクニック的なものは全く門外漢なので、雰囲気だけでジャズを聴いています(^ ^;
絶頂期の凄みのある演奏もいいですが、凄みのない分、とっつきやすいこのアルバムも人間Bud Powellらしくて別の意味で好きです。
ありがとうございます。
Jazzの場合、各アーティストの作品数が多いので、あまり特定の人にゾッコンにならなくても、気分に合わせて、アレコレ聴くのが良いのでは?
僕の場合も、案外アルバムを1枚しか持っていないTommy Franaganや山下洋輔あたりが、その1枚の印象が強く、やけに聴きたくなることがあります。
Tommy Flanagan『Overseas』は、ジャケ写真も含めて、1950年代と思えないほど洗練されているカンジが好きですね!