発表年:2011年
ez的ジャンル:クロスオーヴァー系ドリーミー・ポップ
気分は... :2011年新作の一発目!
今回は、King Britt、Norman Jay、Gilles Peterson、Eric Benetが賛辞を贈る注目の女性シンガーMichelle Shaprowの1stアルバム『Purple Skies』です。
2011年リリースの新作一発目ですが、それに相応しい素晴らしい内容の1枚です。
Michelle ShaprowはL.A.を拠点に活動する女性シンガー・ソングライター。2004年にイェール大学を卒業した才媛のようです。
King Brittによるコンピ『King Britt Presents Scuba - Hidden Treasures』(2002年)には、4 Hero、Fantastic Plastic Machine、United Future Organizationなどに混じり、Michele Shaprow名義による「If I lost You」が収録されています。「If I lost You」は、その後King Britt(Scuba名義)によるリミックス(Scuba Mix)もリリースされ、人気曲となりました。
「If I lost You(Scuba Mix)」
http://www.youtube.com/watch?v=WUS5dfJ1-e8
さらに2004年にはシングル「Anything You Say」をリリースしています。また、N.Y.出身のシスト/ビートメイカー/DJであるRich Medinaのアルバム『Connecting The Dots』(2005年)収録の「Happiness」、N.Y.出身のハウス/エレクトロ・ユニットSpeakerboxのシングル「Time」等でMichelle Shaprowの歌声を聴くことができます。
「Anything You Say」
http://www.youtube.com/watch?v=AIAdr9ZtpJE
Rich Medina feat. Michelle Shaprow「Happiness」
http://www.youtube.com/watch?v=RU2B-oBJvqw
SpeakerBox feat. Michelle Shaprow「Time」
http://www.youtube.com/watch?v=KXhdrtCxlZU
そんな彼女が遂にリリースした1stアルバムが本作『Purple Skies』です。
プロデュースは、グラミー賞にもノミネートされた「Dream」収録のAlice Smithのデビューアルバム『For Lovers, Dreamers & Me』を手掛けたJoshua Valleau & Alex Elenaのコンビ。Joshua ValleauはJohn Legendのバンドのキーボード奏者です。
King Britt、Norman Jay、Gilles Peterson、Eric Benetが絶賛!と聞いて、思い切りクラブ仕様のダンス・アルバムをイメージするかもしれませんが、その期待を(良い意味で)裏切る極上のドリーミー・ポップ作品に仕上がっています。
クラブ・ミュージックやボサノヴァ、ジャズ、エレクトロ等のエッセンスは取り入れていますが、オリジナリティのあるヴォーカルと抜群のサウンド・センスで最終的には"Michelle Shaprowワールド"としか形容できない独自のポップ・ワールドになっている点に彼女の才能を感じてしまいます。
いかにもクラブ・ミュージック好きが聴きそうなアーティストですが、一番ハマるのはポップ好きという気がします。
楽曲も全てMichelle Shaprowのオリジナル。「I Would B Good 4 U」のみSatoshi Tomiie(富家 哲)との共作です。
とにかく聴かなきゃ損!超オススメの1枚です。
全曲紹介しときやす。
「Back Down To Earth」
Gilles Petersonのお気に入り曲ということで注目されている1曲。フェアリー&ドリーミー&メロウなポップ・チューンです。L.A.というよりも北欧のジャジー・ポップ・シンガーといった雰囲気です。
http://www.youtube.com/watch?v=x5PfHWkfcq0
「Always Belong To You」
ビューティフル&ドリーミーなポップ・チューン。単なるクラブ系シンガーではなく、優れたシンガー・ソングライターであることを証明してくれる1曲だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=bBFJJvld9kg
「Floating On The Moon」
チェロの響きとドラムンベース風のリズムが融合するクロスオーヴァー・チューン。なかなか楽しめます。
http://www.youtube.com/watch?v=pVJb0wqSncw
「Ferris Wheel」
僕の一番のお気に入り。Michelleのキュートな魅力と音楽センスが詰まった玉手箱ポップ。ジャジー・サウンドやボサノヴァも飛び出す1曲で3度楽しめます。今時こんなにミラクルなポップ・チューンは滅多に聴けないと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=bSgBheQF3uI
「Windows」
60年代サントラのエッセンスを取り入れたビューティフル・ポップ。軽くボッサも入った素晴らしいアレンジに魅了されます。
「If I Lost You」
前述の人気シングルのアルバム・ヴァージョン。アルバム全体の流れに合わせた爽快な仕上がりになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=aiRp7fLFMg0
「Video Game」
80年代ポップを2011年仕様にしたようなエレクトロ・ポップ。レトロなエレクトロ感をマテリアルとして上手く使っているのが素晴らしいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=tWE3ExN7eTA
「Without Love」
前曲から一転し、生音ドラムのグルーヴ感を強調した仕上がりです。
「Spinning」
感動的なエレクトロ・ポップ。このエヴァーグリーンなポップ感は北欧ポップに近い雰囲気があると思います。
「All There Is」
おとぎ話の世界をイメージさせるファンタスティック・ポップ。このフェアリー&ドリーミーな雰囲気はなかなか出せません。
「I Would B Good 4 U」
前述のようにSatoshi Tomiie(富家 哲)との共作。この曲はさすがクラブ仕様のハウシー・サウンドです。
「Purple Skies」
ラストはキュート&ビューティフルなタイトル曲で締め括ってくれます。
サッカー・アジア杯、日本の準決勝の相手は韓国になりましたね。そして、もう一つの準決勝は「オーストラリア対ウズベキスタン」というアジア杯らしからぬ(?)カードとなりました。この2カ国以外にも日本を苦しめたヨルダン、シリアや2022年のW杯開催国となったカタールなどアジアの勢力図の変化を感じる今大会です。