2011年02月09日

Nicola Conte『Other Directions』

クラブジャズの牽引者Nicola Conteの会心作☆Nicola Conte『Other Directions』
Other Directions
発表年:2004年
ez的ジャンル:Schema系クラブジャズ
気分は... :水が飲みたい・・・

今日は午前中に検査なので、それまでは断食断水せねばなりません。
う〜ん苦しい・・・

今回はクラブジャズの牽引者Nicola Conteが2004年にリリースした『Other Directions』です。

イタリアを代表するクラブジャズ・レーベルSchemaの看板プロデューサー/アーティストNicola Conteの紹介は、『Rituals』(2008年)に続き2回目となります。

本作はBlue Noteからリリースされた作品であり、従来のラウンジ色は薄まり、より本格的なジャズ作品に仕上がっています。

Nicola Conte本人はプロデュース、ギターを担当し、カヴァー2曲以外のソングライティングも手掛けています。

レコーディングには、Fabrizio Bosso(tp)、Pietro Lussu(p)、Pietro Ciancaglini(b)、Lorenzo Tucci(ds)といったHigh Five、LTCのメンバーや、Daniele Scannapieco(ts)、Gianluca Petrella (tb)等名うてのイタリア人ジャズ・ミュージシャンがバックを固め、"現代のChet Baker"として人気のドイツ人トランペット奏者/シンガーTill Bronnerも参加しています。

また、全12曲中9曲がヴォーカル入りであり、Till Bronner、西ロンドンの歌姫Bembe Segue、ドイツ人女性ヴォーカリストLisa BassengeCristina ZavalloniLucia Minettiといった多彩なヴォーカリストが参加しています。特にBembe Segueは、Mark De Clive-Lowe『Journey 2 The Light』Jazzanova『Of All The Things』といった当ブログで紹介した作品でもフィーチャーされています。

コンパクトなかたちでNicola Conteというアーティストのセンスやイタリアのクラブジャズを満喫できる1枚に仕上がっています。

最初に聴くNicola Conte作品としては本作が最適かもしれません。

全曲紹介しときやす。

「Sea And Sand」
Till Bronnerのヴォーカル&トランペットをフィーチャー。男の哀愁漂う黄昏チューンにグッときます。Pierpaolo Bisognoのボンゴが全体にアクセントをつけています。
http://www.youtube.com/watch?v=yaI-5dzbmx4

「Wanin Moon」
オススメその1。西ロンドンの歌姫Bembe Segueをフィーチャー。彼女の個性的なヴォーカルを活かしたワルツ・チューンに仕上がっています。ピアノのLussu、テナー・サックスのDaniele Scannapieco、トランペットのBossoがそれぞれ雰囲気のあるソロを聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=ol6ryxCNCnQ

「Nefertiti」
オススメその2。クラブジャズ好きならば間違いない1曲。Lorenzo Tucciの叩き出す波動のようなリズムとBossoのトランペットに魅了されます。危うさと華やかさが背中合わせな雰囲気が好きです。Cristina Zavalloniのスキャットが彩りを添えてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=ys89gzpNHTY

「Impulso」
スリリングに疾走するインスト・チューン。Pietro Ciancagliniの超カッチョ良いベースだけ集中して聴くのが好きだったりします。

「A Time For Spring」
オススメその3。Lisa Bassenge Trio、Micatone、Nylonの活動で知られるドイツ人女性ヴォーカリストLisa Bassengeをフィーチャー。彼女は今年新作『Nur Fort』をリリースしたばかりですね。大人の色気が香る妖艶なワルツ・チューンに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=y09hRqt88Rc

「Kind Of Sunshine」
オススメその4。Lucia Minettiの女性ヴォーカルをフィーチャー。Ciancaglini & Tucciのリズム隊が支配するフロアライクなNu Jazzチューンです。Gianluca Petrella、Daniele Scannapieco、Bossoの三管も盛り上げてくれまうs。
http://www.youtube.com/watch?v=_NdIRja-Kzc

「Aphrodite's Dream」
エレガントな雰囲気がいいですね。特にBossoのフリューゲル・ホーンがそそります。

「Several Shades Of Dawn」
Bembe Segueをフィーチャー。妖しげな雰囲気はスパイ映画のサントラとかにハマりそうですね。

「The Dharma Bums」
オススメその5。クラブジャズ好きにとっては本作のハイライトかもしれませんね。Till BronnerとLucia Minettiの男女スキャットをフィーチャーしたスタイリッシュなボッサ・ジャズです。
http://www.youtube.com/watch?v=W_2zA1Be57M

「All Gone」
オススメその6。1963年の映画『The Servant(邦題:召使)』のために書かれた楽曲のカヴァー(John Dankworth作)。Lisa Bassengeのヴォーカルをフィーチャーした、実に気の利いたワルツ・チューンです。
http://www.youtube.com/watch?v=SbXH_TUDwts

「Other Directions」
オススメその7。タイトル曲は清々しささえ漂うストレート・アヘッドな仕上がりです。聴いていてスカッとした気分になります。

「The In-Between」
オススメその8。Lucia Minettiのヴォーカルをフィーチャー。ボッサ・ジャズと4ビート・ジャズが交錯するエレガントな仕上がりです。

「Le Depart」
ラストは1967年の映画『Le Depart(邦題:出発)』のために書かれた楽曲をカヴァー(Krzysztof Komeda作)。Cristina Zavalloniのヴォーカルをフィーチャーした哀愁バラードに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=fvSxTWEx5yA

未聴の方はNicola Conteの他作品もチェックを!

『Jet Sounds』(2000年)
Jet Sounds

『Bossa Per Due』(2001年)
Bossa Per Due

『Jet Sounds Revisited』(2001年)
Jet Sounds Revisited

『Rituals』(2008年)
リチュアルズ

水飲みてぇ〜
posted by ez at 00:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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