発表年:1975年
ez的ジャンル:レア・グルーヴ系ジャズ・ファンク
気分は... :祭りの後に・・・
個人的な一大イベントが終了し、心が抜け殻状態に・・・
気持ちをリセットするのが大変です。
お気に入りの音楽を聴いてテンション上げていかないと・・・
今回は人気ヴァイヴ奏者Roy Ayersの4回目の登場です。
これまで当ブログで紹介したRoy Ayers作品は以下の3枚(発売順)。
『He's Coming』(1972年)
『Vibrations』(1976年)
『Lots Of Love』(1983年)
4枚目の紹介となるのはRoy Ayers Ubiquity『Mystic Voyage』(1975年)です。
レア・グルーヴ/Hip-Hopファンに人気が高い1枚ですね。
「Brother Green (The Disco King) 」、「Mystic Voyage」、「Life Is Just A Moment - Part II」、「The Black Five」等のサンプリング・ネタ曲がズラリと並びます。
本作におけるUbiquityのメンバーは、Roy Ayers(vib、key、syn、per、vo)、Chicas(vo)、Calvin Brown(g、vo)、Chano O'Ferral(congas、bongos)、Ricky Lawson(ds)、Byron Miller(b)が中心です。それ以外にWillie Michael(per)、Joe Brazil(ss)、P. Craig Turner(arp prog)、さらに"Special Guest"扱いでEdwin Birdsong(vo)が参加しています。それまでグループに大きく貢献していたHarry Whitakerが抜け、本作ではRoy Ayers自身がエレピ、シンセを演奏しています。また、Byron Millerが参加し、格好良いベースを随所で聴くことができます。
全体的にはファンク色をより強めたのと同時に、女性ヴォーカリストChicasの参加をはじめヴォーカルに力を入れている印象を受けます。
サンプリング・ネタの宝庫というだけではなく、Ubiquityサウンドを存分に楽しめる1枚だと思います。
全曲紹介しときやす。
「Brother Green (The Disco King) 」
Roy Ayers/Edwin Birdsong作。Hip-Hopファンに大人気のコンピ『Ultimate Breaks & Beats』にも収録されている定番曲。ディスコでファンクでフュージョンでブギーなファンキー・グルーヴ。Roy Ayersが弾くクラヴィネットが印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=7lyvUPooUrs
Compton's MostWanted「I Give Up Nothin」、Ice Cube「It's A Man's World」、Insane Clown Posse「Taste」Public Enemy「Brothers Gonna Work It Out」、Schoolly D「Black Power」、Sway & King Tech「Follow For Now」、T La Rock「Breaking Bells」等でサンプリングされています。
Sway & King Tech「Follow For Now」
http://www.youtube.com/watch?v=AExRAuv6ePw
「Mystic Voyage」
Roy Ayers作。タイトル曲も人気ですね。ヴァイヴの響きにグッとくるジャジー&メロウなミッド・グルーヴ。エレガントなストリングスも盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=Fgr4iMXH8cg
Adriana Evans「Seein' Is Believing」、Coolio「Mama I'm In Love With A Gangsta」、DJ Jazzy Jeff & The Fresh Prince「Just Kickin It」、Kurious「Uptown Shit」、N-Tyce「Walk A Little Closer」等でサンプリングされています。また、Ronny Jordanがアルバム『A Brighter Day』(2000年)でRoy Ayers本人をフィーチャーしてカヴァーしています。
Adriana Evans「Seein' Is Believing」
http://www.youtube.com/watch?v=du-96DMMJv8
Kurious「Uptown Shit」
http://www.youtube.com/watch?v=CG97d1Pgo_Q
Ronny Jordan Feat. Roy Ayers「 Mystic Voyage」
http://www.youtube.com/watch?v=i4PRe1QuTAU
「A Wee Bit」
Calvin Brown作。アレンジもCalvin Brownです。ファンキーな中にもリラックスした雰囲気が漂うのがいいですね。
「Take All The Time You Need」
Ashford & Simpson作。Ashford & Simpsonヴァージョンはアルバム『Wanna Be Selfish』(1974年)に収録されています。ここではChicasのキュート&エモーショナルな女性ヴォーカルをフィーチャーしたソウル・チューンに仕上げています。少し抑えたメロウ・サウンドがセンス抜群です!MF Grimm「A Mother's Heart」等でサンプリングされています。
http://www.youtube.com/watch?v=Vt5GEY9irAU
MF Grimm「A Mother's Heart」
http://www.youtube.com/watch?v=9m80BlACG40
「Evolution」
Roy Ayers作。スリリングなジャズ・ファンク・チューン。スピーディーなノリがかなり格好良いですね。
「Life Is Just A Moment - Part I」
Chano O'Ferral/Roy Ayers作。Part Iはソウルフルな仕上がりのファンキー・チューンです。普通に聴くのであれば人気のPart IIよりもコチラの方がコクがあって聴き応えがあるのでは
http://www.youtube.com/watch?v=8ERA9ufSesw
「Life Is Just A Moment - Part II」
Chano O'Ferral/Roy Ayers作。今日ではブレイクとヴォーカルを強調したプリミティブな仕上がりのPart IIの方が人気ですね。
http://www.youtube.com/watch?v=woxsOSwPStk
Jungle Brothers「Sunshine」、Sporty Thieves「Cheapskate」等でサンプリングされています。
Jungle Brothers「Sunshine」
http://www.youtube.com/watch?v=3hItiizsvLc
Sporty Thieves「Cheapskate」
http://www.youtube.com/watch?v=A0vGTpRVKXA
「Funky Motion」
Ronnie Foster作。タイトル通りのファンキー・チューン。注目曲が多い本作の中ではあまり語られることの少ない曲ですが、個人的には一番のお気に入り曲です。Ronnie Fosterのオリジナルは『Cheshire Cat』(1975年)に収録されています。聴き比べてみるのも楽しいのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=_-1EyietyM4
Ronnie Foster「Funky Motion」
http://www.youtube.com/watch?v=f5xcRfh5AGg
「Spirit Of Doo Do」
Edwin Birdsong/Michelle Birdsong作。ベースがグイグイと引っ張るファンキー・グルーヴに仕上がっています。
「The Black Five」
Roy Ayers作。ヴァイヴとクラヴィネットの絡みがイイ感じのインスト・ファンク。Common「1 2 Many...」、The Legion「Legion Groove」等でサンプリングされています。
http://www.youtube.com/watch?v=AU_VRqeMjTE
Common「1 2 Many...」
http://www.youtube.com/watch?v=qmelRxSeL50
The Legion「Legion Groove」
http://www.youtube.com/watch?v=zsxmifye4gE
Roy Ayers作品の過去記事もご参照下さい。
『He's Coming』(1972年)
『Vibrations』(1976年)
『Lots Of Love』(1983年)