2006年06月24日

The Wallflowers『Bringing Down The Horse』

偉大なる父Bob Dylanの名前は無用☆The Wallflowers『Bringing Down The Horse』
Bringing Down the Horse
発表年:1996年
ez的ジャンル:アメリカン・リリシズム系ロック
気分は... :親の七光ではない!

サッカー「日本対ブラジル」戦は残念な結果でしたね。
試合終了後の中田英の姿は印象的だったなぁ。
あの中田英の姿・気持ちが残りのメンバーにもあれば...残念な限りデス。

ドイツ大会が始まるまでは、日本は個々人のフィジカル面では劣るが、技術や俊敏性、90分間のスタミナ、何より組織力では世界と互角に勝負できるとの見方が多かったが、実際には違った。世界との差は縮まるどころか拡大したことを実感できる日本の3試合だったよね。

でも、本当に世界に近づくためには、今回のような完敗の結果が出たほうが、日本のサッカー界全体が問題認識できて良かったのだと思います。

その意味では、僕は次期五輪代表候補監督を務める反町康治氏(ソリさん)に期待しています。世界のサッカーに精通し、Jリーグでも実績を上げ、ドイツW杯でもその的確なTV解説ぶりに舌を巻くソリさんが、きっと平山世代の若手をレベルアップしてくれると信じていマス。

さて、久々に90年代アメリカン・ロックを!ということでThe Wallflowersの大ヒット2ndアルバム『Bringing Down The Horse』(1996年)っす。

Wallflowersを率いるのは、Bob Dylanの息子であるJakob Dylan。自らの才能でWallflowersをアメリカを代表するリアルバンドにまで引き上げたJakobにとって、こういった紹介のされ方が一番嫌なんだろうけど、どうしてもツカミはこうなっちゃうよね!

でも、この大ヒット2ndアルバム『Bringing Down The Horse』は、そんなJakobの思いとは裏腹に、父親Bob Dylanと縁のあるアルバムだよね。

まずプロデュースをしているのがT-Bone Burnette。セントルイス生まれのギタリスト、ソングライターであるT-Bone Burnetteについて、僕なんかはElvis Costelloや最近の映画音楽での活躍が印象的だけど、元々は70年代にBob Dylanが行った伝説のライブ・ツアーThe Rolling Thunder Revueのツアーメンバーに参加したことで有名になった人だ。

さらに、ゲストでTom Petty & The HeartbreakersのギタリストMike Campbellが参加している。Tom Pettyファンはご存知の通り、Tom Petty & The HeartbreakersBob Dylanのバックバンドを努めたこともある。

ただし、サウンドや演奏的には、親父さんよりもずっとストレートにロックしている。僕的には、初期のTom Petty & The HeartbreakersBruce Springsteen『The River』あたりと同じ肌触りをカンジます。また、同じ年に発売されたオルタナ・カントリーの雄Wilcoのロック・テイストが強まった作品『Being There』に通じるカンジもするかなぁ。

Jakobのソングライティング能力とT-Bone Burnettの好プロデュースが光る夜の安酒場の光景がピッタリな、とっても男臭いアメリカン・リリシズム溢れるアルバムっす。

オススメ曲を紹介しときやす。

「One Headlight」
1998年にグラミー賞も受賞した、彼らを代表する名曲デス。この曲を聴いていると、JakobのボーカルってBruce Springsteenに似ているよね。哀愁のキーボードや片方だけのヘッドライドに様々な思い込める歌詞なんかもBossに通じる。そう言えば、Bossもその昔“Dylanの再来”と呼ばれていたよね。

「6th Avenue Heartache」
HeartbreakersのMike Campbell参加の哀愁のヒット・ナンバー。リリシズム溢れるスライドギターが印象的ですな。

「Bleeders」
わりとBob Dylan譲りなカンジのナンバー。親父さんがあのクセのある声で歌っても合ってるんじゃない?Rammi Jaffeのオルガンがイイ感じっす。

「Three Marlenas」
Bruce Springsteen『The River』好きの人にオススメの曲。

「Difference」
シングルカットされたエッジの効いたロック・ナンバー。このストレートで、ハードで、ポップな感じが初期のTom Pettyっぽいね。大好きな曲。

「Invisible City」
オルタナ・カントリーな哀愁ナンバー。Jakobのボーカルのシブ〜い哀愁ボーカルがサイコー!

「Laughing Out Loud」
アルバムで一番のお気に入り曲。初期Tom Petty & The Heartbreakersファンは絶対好きになるロックナンバーだね。

「God Don't Make Lonely Girls」
スワンプなテイストの力強くダイナミックな骨太ロックナンバー。

「Angel On My Bike」
「Laughing Out Loud」と並ぶお気に入りナンバー。ホント、このアルバムのロック・ナンバーって、ハードさ、ポップさ、哀愁感のバランスが抜群だよね。

1996年に発表された本作は、ロングセラーを続け、1998年のグラミー賞で年間ベストロックソングとベストロックパフォーマンスをダブル受賞しまシタ。
posted by ez at 03:41| Comment(0) | TrackBack(1) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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