発表年:1978年
ez的ジャンル:ジャジー&メロウAOR
気分は... :Gary Katzプロデュース作品に念が残り・・・
昨日は気分転換にCDショップ巡りへ・・・
半日かけて4店ほど巡ってきました。
今回はブラジル、ラテン、ジャズ・ヴォーカル、ソウル/R&B、ソフトロック、フランス、サントラあたりを中心に物色してきました。期待の新作、掘り出しモノ中古、廉価中古と気づけば20枚以上ゲットしていました・・・
さて、今日紹介する1枚はAORファンにはお馴染みのジャジー&メロウ作品Marc Jordan『Mannequin』(1978年)です。
実は昨日のCDショップ巡りの中で、予算の関係から購入を断念した1枚にEye to Eye『Shakespeare Stole My Baby』(1983年)があります。
Eye to Eyeはアメリカ人の女性シンガーDeborah Bergとイギリス人Julian Marshallの2人から成る男女ユニットで、1st『Eye to Eye』(1982年)、2nd『Shakespeare Stole My Baby』(1983年)という2枚のアルバムは、いずれもGary Katzがプロデュースし、名うてのミュージシャンが多数参加しています。
そんな関係でGary Katzプロデュース作品に念が残っており、同じくGary Katzプロデュースの本作Marc Jordan『Mannequin』(1978年)をセレクトしました。そう言えば、約一週間前にもGary KatzプロデュースのRaw Stylus『Pushing Against the Flow』(1995年)を紹介したばかりでしたね・・・
Marc Jordanは、1948年N.Y.生まれ、カナダ、トロント育ちのカナダ人シンガー・ソングライター。父親がジャズ・ミュージシャンであった関係で幼少期からピアノを習っていたそうです。
1970年代に入ってから、本格的なプロ・ミュージシャンとして活動するようになり、一時期Dave Masonのバック・バンドでプレイしていたこともあります。
1974年にCBSとソロ契約に成功し、シングルを何枚かリリースしますが全く売れませんでした。しかし、これらの作品を評価したWarner Bros.と1977年に契約し、Marcの才能を見込んだGary Katzのプロデュースの元、1stアルバム『Mannequin』をレコーディングします。
その後もJay Graydonプロデュースの2nd『Blue Desert』(1979年)、Toto/Airplay系サウンドを満喫できる『A Hole in the Wall』(1983年)といったAOR人気作をはじめ、今日までコンスタントに作品をリリースし続けています。
Marc Jordanの代表作と言えば、『Mannequin』(1978年)、『Blue Desert』(1979年)、『A Hole in the Wall』(1983年)の3枚ですかね。AOR好きの方は『Blue Desert』がイチオシかもしれませんが、僕の嗜好にマッチするのは『Mannequin』の方ですかね。勿論、『Blue Desert』も悪くはありませんが、少し作り込み過ぎの印象も受けます。
父親の影響でジャズDNAを受け継ぐMarc Jordanには、『Mannequin』のようなライトなジャジー&メロウ・サウンドが似合う気がします。
『Mannequin』は、前述のようにGary Katzがプロデュースし、Roger Nichols、Al Schmittらがエンジニアを務めています。
そして、Gary Katzプロデュース作らしく豪華ミュージシャンが大挙して参加しています。
主なところを挙げると、Steve Lukather(g)、Dean Parks(g)、Larry Carlton(g)、Chuck Rainey(b)、Donald Fagen(p)、Paul Griffin(p)、David Foster(p)、David Paich(p)、Jeff Porcaro(ds)、Harvey Mason(ds)、Lenny Castro(per)、Tom Scott(ts)、Clydie King(back vo)、Brenda Russell(back vo)、Timothy B. Schmit(back vo)、J.D. Souther(back vo)、Biblical Gospel Singers(back vo)等です。
全曲Marc Jordanのオリジナルです。
ジャジー&メロウAORを堪能しましょう。
全曲紹介しときやす。
「Survival」
オススメその1。シングルにもなったオープニング。まさにシティ・ミュージックの名に相応しい洗練されたメロウ・グルーヴ感がたまりません。Ian Matthewsが『Siamese Friends』でカヴァーしています。
http://www.youtube.com/watch?v=r-p3Dt_0UVk
「Jungle Choir」
オススメその2。Steely Danテイストの仕上がりがたまりません。Jordanの少し癖のあるヴォーカル・スタイルってDonald Fagenに通じるものがあると思うので、Steely Dan風サウンドによくマッチすると思います。
http://www.youtube.com/watch?v=ygR8UWrKN1g
「Mystery Man」
この曲はSSW風の仕上がり。L.A.録音らしいウエスト・コースト・サウンドです。
http://www.youtube.com/watch?v=G-c3n9-NVT0
「Marina Del Rey」
オススメその3。「Survival」と並んで人気の高い1曲だと思います。シングルにもなりました。スティールパンの軽やかな響きが心地好いトロピカルなメロウ・チューンです。Marina Del Reyの美しい光景が目に浮かんできそうですね。バカンス気分になりたい時にピッタリな1曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=ZYHLgZmLa9g
「Red Desert」
オススメその4。センチメンタル気分のメロウ・バラード。あまりコッテリしすぎないサウンドが僕好みです。
http://www.youtube.com/watch?v=SAAnKLv7wwU
「Street Life」
ロック色の強いサウンドとソウルフルなコーラスが印象的です。ロッキンなギターはMarc Jordanのカラーにはあまり合わない気がします。
「Dancing On The Boardwalk」
さり気ないですが小粋な仕上がりにグッときます。彼にはライトなジャジー・サウンドが似合います。
「Only Fools」
地味な曲ですが、Marc Jordanらしさが良く出た1曲だと思います。
「On Step Ahead Of The Blues」
ワルツ調のジャジー・チューン。彼の持つジャズDNAを実感できる1曲です。
「Lost Because You Can't Be Found」
オススメその5。ラストはちょっぴり切ないメロウ・バラードで締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=p7e6oZ1F8PA
『Blue Desert』(1979年)
『A Hole in the Wall』(1983年)
いよいよサッカーUEFAチャンピオンズリーグのセミ・ファイナル「シャルケ対マンチェスターU」の1stレグです。
実力で1枚上回るマンU相手に大会のダークホースと呼べるシャルケがどのように挑むのか楽しみです。内田のプレーがマンUにどの程度通用するのかにも注目ですね。
http://www.nytimes.com/2011/04/18/arts/music/roger-nichols-artist-among-sound-engineers-dies-at-66.html
という事からわかる様に、Steely Dan系列の録音をずっと手がけたRoger Nicholsは、あのThe Small Circle Of Friendsの人じゃございません。 いやー、紛らわしいですね。
ご指摘ありがとうございます。
確かに紛らわしいですね