
発表年:1974年
ez的ジャンル:ブラジリアン・フュージョン系ポップ&メロウ・ファンク
気分は... :ありがとう大地!ありがとう太陽!命をありがとう!
いよいよW杯は決勝トーナメント突入。
日本の敗退は残念だが、逆に言えば、順当な1次リーグの結果で、決勝トーナメントは実に楽しみな組み合わせばかりだ。前回の日韓大会がワクワクする組み合わせが少なかったので、嬉しい限りっす。
「ドイツ対スウェーデン」、「ポルトガル対オランダ」、「フランス対スペイン」なんて準決勝クラスの組み合わせだもんね。楽しみ!楽しみ!
楽しめたと言えば、昨日で終了したTVドラマ『ギャルサー』はなかなか楽しめた。正直中身はショボいのだが、藤木直人演じるカウボーイ進之助のヘンな日本語と、なぜかアメリカ・インディアンなのに日本語を喋る古田新太演じるジェロニモIII世の巧妙でいい加減なやりとりが結構笑えた。
ありがとう大地!ありがとう太陽!命をありがとう!
*ドラマを観てない人へ→主人公の進之助の決め台詞っす
さて、今回はそんな大地と太陽の音楽ということで、Earth,Wind & Fire『Open Our Eyes』(1974年)っす。Earth,Wind & Fire(以下EW&F)は、『That's the Way of the World』以来の登場っす。
『Open Our Eyes』は『That's the Way of the World』の1つ前の作品である。ジャズ、ブラジリアン・フュージョンのテイストとファンキーなダンス・ミュージックがうまくバランスしたしたアルバムが『That's the Way of the World』だとすれば、それ以降の作品は1作ごとにディスコ/ファンクなダンス・ミュージック路線を強めていき、結果としてスーパー・グループの地位を確立していくことになる。
EW&Fは、マーケティング面で他の黒人グループと多少異なっていた。普通、黒人アーティストは、まずは黒人マーケットで熱烈に受け入れられ、そこから白人マーケットへも波及していくというパターンで大ヒットを放っていた。それに対して、EW&Fは最初から白人マーケットをかなり意識し、その取り込みに成功し、スーパースターの地位を確立したグループだった。
そういった白人マーケットに受け入れられるアルバム作りを開始し、それ以降のEW&Fの路線を決定付けたアルバムが本作『Open Our Eyes』(1974年)である。でも、本作は、ポップなんだけど、まだジャズ、ブラジリアン・フュージョンのテイストもかなり強く、そのあたりが次作『That's the Way of the World』あたりとは多少異なる印象も受ける。
逆に、このフュージョン・テイストの具合いが僕的にはかなり好きです。
ジャケットのメンバーのバックの大自然の風景のような音楽に溢れていますよ!
(ギャルサー進之助風に)
ありがとう地球!ありがとうEW&F!音楽をありがとう!
オススメ曲を紹介しときやす。
「Mighty Mighty」
アルバムからファースト・シングルとなったポップなファンク・ナンバー。この曲は後のアース流ダンス/ファンクのプロトタイプとなった曲なんじゃないかなぁ?「宇宙からの使者」という邦題もアースっぽい!
本シングルはR&Bチャート4位、ポップチャート29位を記録した。ポップチャート29位って大したことなく聞こえるかもしれないけど、このチャートインこそが白人マーケットを狙うEW&Fにとって、大変重要なものであったように思うなぁ。
「Devotion」
ライブの定番曲としても有名な名バラード。アルバムからの3rdシングルにもなった。まさに人類愛に満ちた大地のラブソングといった趣の壮大なナンバー。Paradise「Devotion」、MC Solaar「Devotion」、Cee-Lo Feat Jazze Pha & T.I.「The One」等サンプリング・ネタとしても有名ですね。
「Fair But So Uncool」
ラテン・フレイヴァーのジャズ・ファンク調ナンバー。パーカッションがパカポコ感が僕好みでいい感じ!
「Feelin' Blue」
このアルバムの隠れた名曲だったが、フリー・ソウルのコンピ・アルバムに収録され、一躍注目曲に!夕暮れを眺めながら、聴きたくなる黄昏哀愁ソング。アルバムでこの曲が一番スキだなぁ。
「Kalimba Story」
かなりロック色の強いファンク・ナンバー。アルバムからの2ndシングルとしてR&Bチャート6位、ポップチャート55位を記録した。Rolling Stones「Miss You」と合わせて聴くと、マッチしているカンジがします。Tracey Lee「The Theme」などでネタにも使われていマス。
「Drum Song」
EW&Fと言えばカリンバ(アフリカの民族楽器)!ということでカリンバ大活躍のナンバー。カリンバ大好きの僕として、大歓迎っす。というか個人的にはアルバムの半分位、カリンバ大特集でもいいくらいだね(笑)
「Spasmodic Movements」
普通にジャズ・ナンバーっす。多分、事前情報なしにこの曲を聴いてEW&Fとわかる人はいないでしょうね。でも、この曲を聴くと、Maurice Whiteの音楽のルーツの1つとしてジャズが大きな地位を占めていることを認識できマス。
「Caribou」
ブラジリアン・フュージョンなナンバー。特に、EW&Fの定番サンプリング・ネタ「Brazilian Rhyme」が好きな人はオススメのナンバーっす。例の♪パラッパッパ♪レイオ〜♪のスキャットが延々聴けマス。
早めにアップして「ドイツ対スウェーデン」戦に集中しなければ!
春のTVドラマの中では、全然期待していなかった「ギャルサー」ですが、
1回目からハマってしまい、毎週土曜日が楽しみになってました。
「ありがとう進之助、ありがとうジェロニモ、笑いをありがとう!」
と言いたいです(笑)。
さて、「アース」ですけど、私もこのアルバムはかなりお気に入りの1枚。
「Feelin' Blue」なんて名曲ですよね☆
これ以降のディスコ路線ばかりが注目を浴びていますけど、
彼等の本当の姿がこのアルバムに凝縮していると思います。
しかし、皆さんが「ギャルサー」をご覧になっていたとはビックリw
僕は中途脱落しちゃいましたがガッキーは可愛かったな笑
このアルバムはだいぶ聞き込みましたよ〜〜。
Earth, Wind & Fire はもう何でも肯定しちゃいますw
EW&Fはゴスペル精神の厚いグループであることも要注目です。
ありがとうございます。
Musicmanさんもジェロニモ好きでしたか!何かウレシイですね。
あの現実離れしたブッ飛んだ設定にズボズボはまってしまいました!
『Open Our Eyes』は、アース本来の魅力に溢れていますよね。
「Feelin' Blue」のメロウネスは、これからの季節にピッタリですね!
☆けんさん
ありがとうございます。
『ギャルサー』ネタでこんなに盛り上がるとは思いませんでした(笑)
そうですか!ガッキー・ファンですか!
ガッキーは、引き続きあの土曜9時枠のドラマに出演みたいですね。
「Devotion」いいですよね。『Gratitude』のライブバージョンのあの盛り上がり方も好きっす!
☆マルチPさん
ありがとうございます。
個人的には『Head To The Sky』から『Open Our Eyes』、『That's the Way of the World』、『Gratitude』、『Sprit』までの5枚がアース本来の魅力に溢れたアルバムだと思います。
正直、それ以降のディスコ路線のアルバムは、商売上手のMaurice Whiteがその手腕を発揮した商業主義的アルバムと割り切って、売線ディスコ・ヒットを楽しむようにしています。
『I Am』も悪くはないですが、個人的にはEW&FにDavid FosterやTotoのサポートは不要だと感じます。逆に、売線狙いのMaurice Whiteの混乱ぶりを感じる作品という印象ですね。「After The Love Has Gone」も作品としては良いと思いますが、EW&Fがやる必然はあまり感じません。Emotions好きとしては、「Boogie Wonderland」は無条件で好きですが(笑)
★★★★★★★★★★★★チェコの敗退…ウ〜ム残念(-_-)
こうなったらイタリア、アルゼンチンに凄い歴史に残るような戦いを期待★
わざと転ぶなァーわざと!フェアプレーで徹して欲しい
僕とマルチPさんのように、音楽の嗜好が異なる人でも、いろんな楽しみ方ができるのがEW&Fの人気の秘密かもしれませんね。実際、記事投稿日の本作へのアクセスは、通常の記事投稿の約3倍のアクセス数がありました。基本的にR&B/Funk/Disco/Hip-Hop作品への人気が高いのが本ブログの特徴なのですが。
W杯は組み合わせ的には、準決勝まで強豪国に当たらないイタリアが一番有利かもしれませんね!
ezさんは映画「ドラムライン」をご覧になりましたか?
僕はようやく最近になって見て、’78年のミラージュボウルで来日した
グランブリング大学のことを思い出したりしていたのですが
映画の中で“In The Stone”がなかなかかっこよく使われていました。
コメント欄の『I Am』を見て思い出したので書いちゃいました。
ホントEW&Fは色んな楽しみ方ができますねー!
ありがとうございます。
残念ながら映画は観てません。
この映画ってDallas Austinの実体験がベースなんですね。初めて知りました。
グランブリング大学と言えば、マーチング・バンドとQBダグ・ウイリアムスはかなりインパクトがありましたね!ウォーレン・ムーンとダグ・ウイリアムスの二人がいたからこぞ、今日のような黒人QB全盛時代があるのかもしれませんね。