発表年:1975年
ez的ジャンル:ソウル職人
気分は... :全くGW気分はありませんが・・・
GW前半が終了しました。
3日間ずっと仕事をしていたので個人的は全くGW気分はなく、今日にどっと疲れが出てガス欠気味です(泣)
今回はJohnny Bristolが1975年にリリースした2ndアルバム『Feeling The Magic』です。
ソウル職人Johnny Bristolの紹介は『Bristol's Creme』(1976年)に続き2回目となります。
Bristolはソロ・シンガーとしてのキャリアをスタートさせるためにモータウンを離れ、1974年にMGMから1stアルバム『Hang On In There Baby』を発表し、タイトル曲がシングルとして全米チャート第8位、同R&Bチャート第2位のヒットとなりました。プロデューサーとしてもTavares『Check It Out』(1973年)や当ブログでも紹介したBuddy Miles『All The Faces Of Buddy Miles』(1974年)、Boz Scaggs『Slow Dancer』(1974年)といった作品を手掛け、乗っていた時期でした。
そんな勢いのある時期に制作されたのがMGMからの第2弾となる本作『Feeling The Magic』です。内容的には『Hang On In There Baby』の路線を踏襲したものになっています。
アルバム全体の充実度でいえば『Hang On In There Baby』なのかもしれませんが、CD棚から手に取る回数は『Feeling The Magic』の方が多いですね。
きっとジャケの雰囲気が好きなのと、Coke Escovedoのカヴァーがフリーソウル・クラシックとして人気の「I Wouldn't Change A Thing」のオリジナルが収録されているためだと思います。
レコーディングにはEd Greene(ds)、David T. Walker(g)、Melvin "Wah Wah" Watson(g)、Ray Parker Jr.(g)、Clarence McDonald(p)、Henry Davis(b)、Joe Clayton(congas)等が参加しています。Paul Riserがアレンジャーに起用され、いい仕事をしています。
全10曲中、3曲収録されているバラードは正直僕にはピンと来ませんが、全体としてはJohnny Bristol節を存分に堪能できる1枚に仕上がっていると思います。
全曲紹介しときやす。
「Leave My World」
オープニングはシングルとして全米R&Bチャート第23位となりました。歯切れの良いドラムと気の利いたギターをバックにJohnny Bristolらしい高揚感のある1曲に仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=Hadhd7_RX_E
「Morganton, North Carolina」
故郷に想いを馳せた1曲。Paul Riserのストリングス・アレンジが素晴らしいニュー・ソウル・サウンド調の仕上がりです。Bristolらしいかは別としてかなり好きです。
「Go On And Dream」
甘みのあるバラード。エレガントなアレンジが印象的ですが、僕にはいまいちピンと来ません。
http://www.youtube.com/watch?v=0UucyCCZEZg
「Love Takes Tears」
「Hang On In There Baby」路線の1曲。Margie Joseph(Johnny Bristolプロデュース)やReal Thingもカヴァーしている名曲です。やはり、このタイプの曲がJohnny Bristolを聴いている満足感を最も充足してくれるかもしれません。
http://www.youtube.com/watch?v=hsmkyHffCFw
Margie Joseph「Love Takes Tears」
http://www.youtube.com/watch?v=k8JerZ4h2OM
Real Thing「Love Takes Tears」
http://www.youtube.com/watch?v=BG19GYKZtTg
「Feeling The Magic」
タイトル曲は70年代ノーザン・ソウルといった趣の仕上がり。まさにマジックな高揚感が込み上げてきます!いいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=2mIJfh_h_hs
「Lusty Lady」
今日ではドラムブレイクで人気の曲ですね。曲全体としても妖しげな魅力に満ちています。この曲でもPaul Riserのアレンジが冴え渡っています。
「I'm Just A Loser」
しっかりと歌い上げるバラード。「Go On And Dream」同様、僕にはあまりピンと来ません。
http://www.youtube.com/watch?v=gil1hD6plBc
「Girl, You Got Your Act Together」
「Feeling The Magic」の応用編といったところでしょうか。小気味良い仕上がりが印象的です。
「All Goodbyes Aren't Gone」
本曲も「Love Takes Tears」と同様、Bristol自身がプロデュースしたMargie Joseph『Feeling My Way』(1978年)でカヴァーされています。
http://www.youtube.com/watch?v=Xig-S3iFEbQ
「I Wouldn't Change A Thing」
ラストは前述の通り、Coke Escovedoのカヴァーでお馴染みの曲のオリジナルです。軽快なCoke Escovedoに聴き慣れていると、かなり異なる印象を受けますが、これはこれで魅力的です。
http://www.youtube.com/watch?v=y_KgpV6ECTk
Coke Escovedo「I Wouldn't Change A Thing」
http://www.youtube.com/watch?v=wpkxhDD3t2g
Johnny Bristol作品や彼のプロデュース作品の過去記事もご参照下さい。
『Bristol's Creme』(1976年)
Buddy Miles『All The Faces Of Buddy Miles』(1974年)
Boz Scaggs『Slow Dancer』(1974年)
確かにジャケは「Hang On In There Baby」よりこちらに軍配です。
気持ち良すぎるデヴィッドTの職人プレイにも惚れ惚れしちゃいます!
ありがとうございます。
僕の中ではジャケを観ただけで名盤でした(笑)
Paul Riserのストリングス・アレンジとBristol節がよくマッチしていますね。
ニューソウルとメロウ路線の中間の仕上がりが絶妙ですね。