発表年:1975年
ez的ジャンル:西海岸系系ソウル
気分は... :ニヤケ顔に偽りなし!
今回は70年代のアメリカ西海岸を代表するソウル・シンガーLeon Haywoodの代表作『Come and Get Yourself Some』(1975年)です。
今年ようやく初CD化が実現し、多くのソウル好きの方を喜ばせた1枚だと思います。
Leon Haywoodは1942年テキサス州ヒューストン生まれ。
60年代にはSam Cookeのバック・バンドのキーボード奏者も務めていました。
ソロ・アーティストとしては、『Soul Cargo』(1966年)、『It's Got to Be Mellow 』(1967年)、『Back to Stay』(1973年)、『Keep It in the Family』(1974年)、『Come and Get Yourself Some』(1975年)、『Intimate』(1976年)、『Double My Pleasure』(1978年)、『Energy』(1979年)、『Naturally』(1980年)、『It's Me Again』(1983年)といったアルバムをリリースしています。
当ブログで紹介した作品で言えば、Carl Carltonがヒットさせたダンス・クラシック「She's A Bad Mama Jama(She's Built,She's Stacked)」の作者がLeon Haywoodです。
『Back to Stay』(1973年)、『Come and Get Yourself Some』(1975年)あたりは、ぜひマイ・コレクションに加えたいと思っていたので、今回のCD化は嬉しい限りです。昔からこのニヤケ顔でポーズをとるジャケに惹かれていたもので(笑)
特に本作『Come and Get Yourself Some』は参加ミュージシャンも豪華です。
Ray Parker Jr.(g)、David T. Walker(g)、Melvin "Wah Wah" Watson(g)、Dean Parks(g)、Roland Bautista(g)、Wilton Felder(b)、Ed Greene(ds)、Bobbye Hall(per)、Joe Clayton(per)、Larry Nash(p)、Joe Sample(p)、Gary Coleman(vibes)、Vince Charles(steel ds)とった西海岸系を中心とした名うてのミュージシャンがレコーディング・メンバーに名を連ねます。
プロデュースはLeon Haywood本人。また、ストリングス&ホーン・アレンジでGene Pageが参加しています。
名うてのミュージシャンが生み出す洗練されたサウンドとディープなヴォーカルのバランスが絶妙です。その意味では全体を上手くまとめているHaywoodのプロデュース力も評価できるのでしょうね。
ヴォーカリストとしては、Marvin Gaye等の影響が随所に見え隠れします。個人的には、そのあたりも聴いていて結構楽しかったりします。
大人気サンプリング・ソース「I Want'a Do Something Freaky To You」が収録されているので、Hip-Hopファンも要チェックです。
70年代屈指のソウル・アルバムの初CD化で歓喜しましょう!
全曲紹介しときやす。
「Come And Get Yourself Some」
Charles Richard Cason作。オープニングはスティール・ドラムの音色も聴こえる軽快な仕上がり。Gene Pageの見事なストリングス・アレンジが光ります。途中でモロにMarvin Gayeのような唱い方になるのがらしいのでは(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=uhMiephbnU4
「This Feeling's Rated Extra」
Leon Haywood作。洗練されたサウンドにグッとくるムーディーなバラード。ここでもGene Pageによる素晴らしいアレンジが効いています。
http://www.youtube.com/watch?v=e1gtciah3Jw
「I Want'a Do Something Freaky To You」
Leon Haywood作。本作のハイライト。シングルとして全米R&Bチャート第7位、同ポップ・チャート第15位のヒットとなりました。Marvin Gayeばりのセクシー・ヴォーカルで迫ってきます。
http://www.youtube.com/watch?v=LLLCAVuCpnk
Hip-Hopファンには、Dr. Dre feat. Snoop Dogg「Nuthin' But A G Thang」のサンプリング・ネタとしてもお馴染みの曲ですよね。それ以外にPublic Enemy「Pollywanacraka」 、Bloods & Crips「Shuda Beena B-Dog」、Masta Ace「The B-Side」、Rappin' 4-Tay「Some'em Some'em」、Redman「Rockafella」、Aaliyah「I Gotcha Back」、50 Cent「Corner Bodega」、Twista feat. Liffy Stokes & Mayze「Mobster's Anthem」、Ugly Duckling「Journey to Anywhere」、Snoop Dogg Feat. Dr. Dre「The Wash」、Mariah Carey「You Had Your Chance」等で使われています。
Dr. Dre feat. Snoop Dogg「Nuthin' But A G Thang」
http://www.youtube.com/watch?v=_qkP8SvHvaU
Bloods & Crips「Shuda Beena B-Dog」
http://www.youtube.com/watch?v=fyNhDNHm268
Rappin' 4-Tay「Some'em Some'em」
http://www.youtube.com/watch?v=aRpA6ThtA6M
「Who You Been Giving It Up To You」
Leon Haywood作。バックのファンキー・サウンドとLeonのヴォーカルがマッチしたファンク・チューン。個人的にはこのタイプの曲がもっと聴きたかったですね。
http://www.youtube.com/watch?v=qOSA42A4G2A
「You Need A Friend Like Mine」
Frederick Knight作。ソウル・シンガーLeon Haywoodとしての魅力を存分に堪能できるソウル・チューン。実にコクがあるし、テンション上がります。バックの演奏もソウル度高くてグッド!作者Frederick Knight自身のヴァージョンや他アーティストのカヴァー・ヴァージョンも聴きたいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=ZPt9uahSB9U
「Consider The Source」
Leon Haywood作。品格のあるバックに合わせて、大人のバラードを聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=lNVbvjdjQLo
「Just Your Fool」
Leon Haywood/M.Tynes作。ファンキーな味わいにグッとくる1曲。聴く者をグイグイと引き込む力強さを感じる演奏です。
http://www.youtube.com/watch?v=IwkLmEf-clo
「I Know What Love Is」
M.McQueen/E.McQueen作。アルバム中最もロマンティックなバラード。エレガントなストリングスが盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=m2AXart9Yy0
「Believe Half Of What You See (And None Of What You Hear) 」
Leon Haywood作。 ラストはThe Staple Singers「I'll Take You There」の男性版といった雰囲気のソウル・チューンで締め括ってくれます。
『Back to Stay』(1973年)と『Keep It in the Family』(1974年)も2in1で今年CD化されています。
『Back to Stay/Keep It in the Family』(1973、1974年)
リリース!最高です。
試聴リンク
http://www.groovedis.com/shop/Dego-A-WHA-HIM-DEH-PON-CD-p-794846.html
ありがとうございます。
> 4 hero のDegoが7月にソロアルバム リリース!
Degoのソロ楽しみですね。
最近2000Blackのコンピ・アルバムを久々に聴いていたところだったのでグッド・タイミングです!
> 追悼 ギル・スコット・ヘロンが28日ニーヨークで死去(涙)
62歳は若すぎますよね。
昨年リリースされた『I'm New Here』の関連記事で写真をみた時に老け込んだ印象を持っていたのですが・・・
ご冥福を祈るばかりです。