2011年06月09日

Jazzyfatnastees『The Tortoise & The Hare』

才能溢れる女性R&Bデュオの第2弾☆Jazzyfatnastees『The Tortoise & The Hare』
Tortoise & Hare
発表年:2002年
ez的ジャンル:ネオ・ソウル系女性R&Bデュオ
気分は... :セピア色のネオ・ソウル...

今回は女性R&BデュオJazzyfatnasteesの2ndアルバム『The Tortoise & The Hare』(2002年)です。

Tracey MooreMercedes Martinezの2人から成る女性R&BデュオJazzyfatnasteesの紹介は、デビュー・アルバム『The Once and Future』(1999年)に続き2回目となります。

前作『The Once and Future』は、The Rootsの設立したレーベルMotiveからリリースされました。

しかしながら、本作『The Tortoise & The Hare』『The Once and Future』でもメイン・プロデューサーを務め、Mercedesの夫でもあるRichard Nicholsの自主レーベルからのリリースとなりました。TraceyとMercedesの2人が自分たちのやりたい音楽を自由に追求できる環境を求めたようです。

そうした事情から?uestloveの参加はなく、The Roots色が薄まった印象は否めません。

それでもRichard NicholsAnthony TiddKamal GrayMel "Chaos" LewisといったThe Grand WizzardsのメンバーやBen KenneyAdam Blackstoneといった面々がプロデュースを務めており、その意味ではThe Roots色も残っています。また、Scott StorchLarry Goldも前作に続き参加し、Hip-HopプロデューサーJ-Swiftも3曲を手掛けています。TraceyとMercedesのメンバー2人もプロデュースに関与しています。

Jazzyfatnasteesの場合、Tracey MooreMercedes Martinezがそれぞれリード・ヴォーカルのみならず、ソングライティング、プロデュース、ヴォーカル・アレンジを手掛ける才能を持っているので、1枚のアルバムで2人の女性ソロ・アーティストの作品を満喫できる気分になるのがいいですね。一方で、2人の一体感を楽しめる楽曲もあり、デュオならではの魅力も保たれています。

特に、本作『The Tortoise & The Hare』では、前作『The Once and Future』以上に彼女たちがやりたい音楽がネオ・ソウルとして表現できているのでは?

JazzyfatnasteesFloetryといったネオ・ソウル系女性R&Bデュオは、今聴いても全く色褪せないジャジー&メロウなグルーヴ感にかなりグッときますね。

大人のジャジー・ソウルを求めている方はぜひ!

全曲紹介しときやす。

「Something In The Way」
オススメその1。このオープニングに本作の魅力が凝縮されています。Traceyのキュートなヴォーカルと洗練されたバック陣が織り成す、大人のしっとりジャジー・ソウル。Tracey Moore/Richard Nichols/Ben Kenney/Adam Blackstone/Curtis Chambers/Aaron Draperプロデュース。James Poyserもキーボードで参加しています。
http://www.youtube.com/watch?v=G5vR3feMKT8

「El Medio」
Larry Gold/Richard Nichols/Kamal Gray/Mel "Chaos" Lewisプロデュース。Mercedesが哀愁ヴォーカルで妖しげに迫ります。
http://www.youtube.com/watch?v=mHhHyXBdRY4

「All Up In My Face」
オススメその2。シングルにもなりました。Anthony Tiddプロデュースによるラテン・フレイヴァーのネオ・ソウル・チューン。ラテンの灼熱感とジャジー・ソウルのクール感が上手く調和しているのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=oxU-1fA1H5s

「Four Lives」
オススメその3。Richard Nichols/Mercedes Martinezプロデュース。Mercedesの哀愁ヴォーカルとネオ・ソウルらしい浮遊感のある音世界を堪能できます。オートチューン使いのコーラスもいい感じです。

「Adolescent Blues」
Anthony Tiddプロデュース。ストリングスとドラム・プログラミングで一味違ったブルージー・チューンを堪能できます。特に後半の二人のコーラスワークがいい感じです。

「Compelled」
Scott Storch/Tracey Moore/Richard Nichols/Ben Kenneyプロデュース。ダークな味わい、かつロッキン&ディスコなバックが印象的です。

「Tumbling」
オススメその4。Scott Storch/Mercedes Martinez/Richard Nicholsプロデュース。僕の一番のお気に入り。Jazzyfatnasteesに興味がある人の多くは、こういう大人のジャジー&メロウ・グルーヴを期待しているのでは?
http://www.youtube.com/watch?v=VDx0WRFtQRI

「Show Your Face」
Richard Nichols/Mercedes Martinez/J-Swiftプロデュース。The Pharcydeなどでお馴染みのHip-HopプロデューサーJ-Swiftが加わった1曲。哀愁トラックをバックにMercedes & Traceyが息の合ったヴォーカルを聴かせてくれます。イントロで一瞬Lynyrd Skynyrd「Sweet Home Alabama」を思い浮かべたのは僕でしょうか。
http://www.youtube.com/watch?v=QJjeNREPfFA

「Tortoise And The Hare」
タイトル曲もJ-Swiftプロデュース。前曲に続き哀愁モードです。Mercedesによるヴォーカル・アレンジが素晴らしいです。

「Give A Dog A Bone」
オススメその5。ラストもJ-Swiftプロデュース。エレクトロニカ+Hip-Hop+ドラムン・ベースといった雰囲気のトラックにグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=tMQg3e4Iwn8

本作の後、3rdアルバム『The World Is Coming』が制作され、ダウンロード配信なども行われましたが、未だ幻のアルバムとなったままです。

『The Once and Future』(1999年)
ジ・ワンス・アンド・フューチャー
posted by ez at 01:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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