発表年:1970年
ez的ジャンル:ブラジル最高のメロディ・メーカー
気分は... :夏はベッド・マルコス!
サッカーのコパ・アメリカは遂にアルゼンチンが爆発しましたね。
やはり、アルゼンチン代表においてメッシはトップよりもトップ下がフィットすると思います。
そのメッシを輝かせたのが、イグアイン、ディ・マリア、ガゴのレアル・マドリー勢というのが皮肉ですね。あとはメッシとアグエロの組み合わせもハマっていました。個人的にはアグエロのポジションはラベッシを起用して欲しいのですが、ボリビア戦の先発メンバーが次戦も継続されるでしょうね。
アルゼンチンが爆発したならば、ブラジルにもエンジン全開になって欲しいですね。
今回はブラジルを代表するシンガー・ソングライターMarcos Valleの『Marcos Valle(1970)』(1970年)です。
当ブログでこれまで紹介したMarcos Valle作品は以下の6枚。
『Samba '68』(1968年)
『Vento Sul』(1972年)
『Previsao Do Tempo』(1973年)
『Vontade De Rever Voce』(1981年)
『Pagina Central』(2009年) ※Celso Fonsecaとの共演作
『Esphera』(2010年)
本作『Marcos Valle(1970)』は"ベッド・マルコス"の愛称で知られるように、ベッドに入ったMarcosの写るジャケが印象的な作品です。やはり、夏がよく似合うMarcos作品と言えば、本作ですよね。
70年代に入り、意欲作を続々とリリースするMarcosですが、『Marcos Valle(1970)』は、その70年代の幕開けを飾るアルバムです。
本作では、Milton Nascimentoバック・バンドであると同時にプログレッシヴ・ロック・グループとしても知られるSom Imaginarioのメンバーがレコーディングに参加しています。ただし、バンド・メンバーが全員参加しているわけではないようです。
アルバム全体としては、メロディ・メーカーMarcosらしいポップな楽曲あり、グルーヴィー&スキャットな楽曲あり、官能的な楽曲あり、サイケ&プログレな楽曲あり、となかなかバラエティに富んだ構成で楽しめます。
夏はベッドに入ってベッド・マルコスを聴きましょう!
全曲紹介しときやす。
「Quarentao Simpatico」
邦題「気のいい四十男」。気のいい四十男(?)の僕としてはグッとくるオープニング(笑)。シングル・カットもされました。メロディ・メーカーMarcosらしいポップな味わいを満喫できます。Umas e Outrasや本作参加のGolden Boysもカヴァーしています。Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。
http://www.youtube.com/watch?v=bP9F8BbNlHs
「Ele e Ela」
邦題「彼と彼女」。ワルツのリズムにのった甘いスキャットに魅了される1曲。途中、接吻の音も聴こえてくる官能的な曲ですが、女性ヴォーカルの相手は妹Angela。兄妹のデュエットで接吻の音はさすがにマズいでしょ(笑)。Marcos Valle作。
http://www.youtube.com/watch?v=_hwR3ZuNeoA
「Dez Leis(Is That Law)」
邦題「十法」。本作唯一の英語歌詞(後半はポルトガル語)。壮大なロック・オペラでも聴いている雰囲気の仕上がりです。Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。
「Pigmaliao」
この曲もUmas e Outrasが歌っていますね。Marcos Valle自身のヴァーションは効果音を強調したミュージカル仕立ての演奏が印象的です。Marcos Valle/Paulo Sergio Valle/Novelli作。
http://www.youtube.com/watch?v=vwqd3dT-2a0
Umas e Outras「Pigmaliao」
http://www.youtube.com/watch?v=Z3TyXQdD0bU
「Que Eu Canse e Descanse」
邦題「疲れ、休むために」。美しいバラード。抑えたストリングス・アレンジが素晴らしいですね。Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。
「Esperando o Messias」
邦題「メシアの到来」。男性ヴォーカル・グループGolden Boysとの共演曲。Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。軽快なヴォーカルの掛け合いと小粋なサウンド・アレンジ、それにリコーダーの音色が印象的です。
「Freio Aerodinamico」
邦題「空気力学的ブレーキ」。アルバムで一番のお気に入り。Os 3 Moraisのヴァージョンもお馴染みの名曲です。疾走感のあるグルーヴィー・サウンドと妹Angelaのスキャットが織り成す素晴らしい演奏を満喫できます。途中のブレイクも格好良くてグッド!Marcos Valle作。
http://www.youtube.com/watch?v=lOgCfjHEZJI
Os 3 Morais「Freio Aerodinamico」
http://www.youtube.com/watch?v=PdEPE84yqKk
「Os Grilos」
邦題「こおろぎ」。1967年のシングルの再レコーディングです。当ブログではWalter Wanderleyのカヴァーも紹介済みです。ボーナス・トラックで収録されているオリジナル・ヴァージョンと比較して、ボッサ&ポップな仕上がりになっています。Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。
http://www.youtube.com/watch?v=9DFs2Dm0mKg
「Suite Imaginaria」
邦題「想像組曲」。ラストは「Cancao」、「Corrente」、「Toada」、「Danca」
の4パートから成る組曲です。本曲はSom Imaginarioとの共演らしいサウンドです。『Vento Sul』あたりでも聴かれるサイケでプログレな音世界が展開されます。美しくもストレンジな雰囲気でアルバムは幕を閉じます。
CDにはボーナス・トラックとして、Eumir Deodatoがアレンジを担当した「Os Grilos」のオリジナル・ヴァージョン(1967年)が収録されています。
Marcos Valleの過去記事もご参照下さい。
『Samba '68』(1968年)
『Vento Sul』(1972年)
『Previsao Do Tempo』(1973年)
『Vontade De Rever Voce』(1981年)
『Pagina Central』(2009年)
『Esphera』(2010年)
ラリーフォンス死去。震災以外でのもっとも
悲しい今年の出来事になりそうです。合掌(涙)
Mizell Brothers好きだったんですね。
当ブログでもしばらくMizell Brothers作品を紹介していなかったので、哀悼の意を込めて近々取り上げたいと思います。Gary Bartzあたりですかね。
ありがとうございます。
Som Imaginarioの参加が、ミステリアスな雰囲気を生み出しているでしょうね。
70年代前半のMarcos Valle作品は、素晴らしい作品が揃っていますよね。