発表年:2006年
ez的ジャンル:サンバ・ノヴァ系女性シンガー
気分は... :ミーハー気分!
なでしこフィーバーが続き連日マスコミを賑わしていますが、個人的には宮間選手や阪口選手をもっと評価して欲しいと思います。個人的にはW杯優勝の陰のMVPとして両選手を推したいです。
特に宮間選手はプレーのみならず言動も含めて、澤キャプテンに次いでなでしこを牽引したリーダーという印象を受けます。帰国後も浮かれることなく、なでしこリーグでのプレーに集中しようとする姿勢に感動しました。彼女のように足が地に着いた選手が中心である限り、なでしこは強くなっていくのでは?
なんて言いながら、W杯ですっかり川澄選手のファンになり、ミーハー気分になっている僕ですが(笑)
今回は新世代サンバを担う女性シンガーAna Costaのデビュー・アルバム『Meu Carnaval』(2006年)です。
リオのサンバ・シンガーAna Costaの紹介は、2nd『Novos Alvos』(2009年)に続き2回目となります。
90年代後半よりライブハウスへ出演するようになり、大御所サンバ歌手Martinho da Vilaとその娘Mart'naliaとの交流を深めるなどキャリアを重ねていったAna Costaが、新世代サンバ・シンガーとしての実力を示したデビュー・アルバムが本作『Meu Carnaval』です。
プロデュースはBianca Calcagni。
とにかくフレッシュな躍動感があるアルバムですね。
何より主役のAna Costaのヴォーカルが生き生きとしており、サンバへの愛情、サンバを歌うことへの喜びに満ちています。
あとは新世代サンバらしく、実に洗練されたアレンジのメロウでコンテンポラリーなサウンドを聴くことができます。一方で伝統的なサンバや偉大なるサンビスタへのリスペクトも忘れていません。
サンバやブラジル音楽本来の魅力を満喫できる1枚です。
全曲紹介しときやす。
「Racas Brasil」
Carlos Senna/Lourenco/Luiz Carlos da Vila作。Anaもリスペクトしていた人気サンビスタLuiz Carlos da Vilaの作品。惜しくも2008年にLuiz Carlos da Vila亡くなってしまいましたが、サンバを愛するブラジル人の心が歌われた素晴らしい曲です。この曲をオープニングに持ってきたところにAnaのサンバへの愛情を感じます。
http://www.youtube.com/watch?v=deYZHDSpNAs
「Semente Do Samba」
オススメその1。Eduardo Medrado/Kleber Rodrigues作。僕の一番のお気に入り曲。まさにサンバを歌う喜びに満ちています。聴いているだけで幸せホルモンが大量に分泌してきます。一日中聴いていたいくらい大好きな曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=2-vMrbgIeio
「Nao Importa Mais O Dia」
Agriao/Bianca Calcagni/Ana Costa作。サンバを踊れることへの感謝を歌っています。エレガントなチェロや情熱的なコーラスが盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=9323eRJEAxo
「Supremo E Divinal」
オススメその2。Fred Camacho/Almir Guineto/Arlindo Cruz作。この曲も大好き!サンバのリズムをバックに美しいメロディが奏でられます。「素晴らしいもの」という邦題そのものです。
http://www.youtube.com/watch?v=QOHqNUaRz_I
「Brasileiro Da Gema」
オススメその3。Marceu Vieira/Tuninho Galante作。バカンス気分に浸れるメロウ・サウンドにウットリです。夕暮れの浜辺が似合います。
http://www.youtube.com/watch?v=-2rj78oTkSI
「Olhos Felizes」
オススメその4。Antonio Cicero/Marina Lima作。80〜90年代に活躍した女性シンガーMarina Lima作品のカヴァー。オリジナルは『Olhos Felizes』(1980年)に収録されています。ポップなオリジナルを小粋なサンバ・ポップに仕上げて聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=syGUW_-xYkk
Marina Lima「Olhos Felizes」
http://www.youtube.com/watch?v=t7TB7tTrXhU
「Nao Sei O Que Da」
オススメその5。Ana Costa/Mart'nalia/Zelia Duncanの共作。切ない恋心を歌ったボッサな哀愁メロウ。洗練されたアレンジがいいですね。雰囲気のあるハーモニカが盛り上げてくれます。また、作者の一人でもある盟友Mart'naliaもヴォーカルで参加しています。
http://www.youtube.com/watch?v=9323eRJEAxo
「Perdi」
オススメその6。Alceu Maia/Fred Camacho作。エレガントなアレンジによるセンチメンタル・バラード。美しいも切ない雰囲気がたまりません。
http://www.youtube.com/watch?v=bcnY-OBzhrQ
「Felicidade」
オススメその7。Ana Costa作。洗練されたコンテンポラリー・サウンドにグッとくるメロウ・チューン。アーバン・メロウ・サンバとでも呼びたくなる仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=5pShqf2eYao
「Onde Quer Que Eu Va」
実力派ギタリストClaudio Jorgeの作品。シリアス・モードのイントロですが、本編は哀愁メロウな仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=tMO-S71xOqM
「Mulata Trabalhada Na Cintura」
Mombaca作。小気味良いリズムが心地好い爽快サンバ。コーラス部分の盛り上がりがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=MCVr8oN1g3k
「Pra Que Pedir Perdao」
Aldir Blanc/Moacyr Luz作。Joao Boscoとの共作で知られる詩人Aldir Blancとサンバ・シンガー・ソングライター&ギタリストMoacyr Luzの作品。以前からステージで歌っていた曲であり、Oswaldo Cavaloとのデュエットで聴かせてくれます。慣れ親しんでいる感じが歌&演奏にも表れています。
http://www.youtube.com/watch?v=6rGYfVxqbcE
「Quintal Do Ceu」
Wilson Moreira/Jorge Aragao作。偉大なサンビスタ二人による共作曲をカヴァー。Martinho da Vilaの娘Analimarもヴォーカルで参加しています。
http://www.youtube.com/watch?v=wND-e3_bU_4
「Meu Carnaval」
Ronaldo Bastos/Celso Fonseca作。オリジナルは当ブログでも紹介したCelso Fonseca & Ronaldo Bastos『Juventude/Slow Motion Bossa Nova』(2001年)に収録されています。オリジナルはボサノヴァでしたが、ここではサンバで聴かせてくれmす。
『Novos Alvos』(2009年)
サッカーと言えば、コパ・アメリカは「ウルグアイ対パラグアイ」の決勝になりましたね。
個人的には「ペルー対ベネズエラ」の決勝が観たかったのですが・・・
「ウルグアイ対パラグアイ」とは、南米でも特にクセ者の2チームが残りましたね。決勝はマリーシアのオン・パレードかもしれませんね(笑)
Ana Costaの『Meu Carnaval』は、デビュー作にしては、あまりにも完璧ですね。
ありがとうございます。
ピッチ上での宮間選手の冷静な姿は、サポーターを安心させてくれますね。メディア対応を見ていても、彼女の頭の良さに感心してしまいます。
『Meu Carnaval』の完成度は素晴らしいですよね。それだけ満を持してのデビュー作だったのでしょう。