2011年08月06日

Os Tres Brasileiros『Brazil:LXIX』

夏にはボッサ・スキャットがよく似合う!☆Os Tres Brasileiros『Brazil:LXIX』
真夏の夜のスキャット
発表年:1969年
ez的ジャンル:兄妹ボッサ・コーラス&スキャット
気分は... :真夏の夜のスキャット・・・

今回は夏にピッタリなボッサ・コーラス&スキャット作品Os Tres Brasileiros『Brazil:LXIX』(1969年)です。

Os Tres Brasileirosは、Sidney MoraisRoberto Moraisという兄二人と妹のJane Moraisから成る兄妹コーラス・グループOs 3 Moraisの変名です。

本作『Brazil:LXIX』は、Os 3 Moraisがグループ名をOs Tres Brasileirosと変え、アメリカ向けにコンパイルしたアルバムです。

ジャケにメンバーではなく、水着のセクシー美女を配しているのも、そうした変名作品だからかもしれませんね。こうしたジャケを嫌がる人もいるようでうが、僕はこういうセクシー・ジャケ大好きです(笑)

内容としては、兄妹ならではの息の合った小粋でエレガントなボッサ・コーラス&スキャットを満喫できます。特に妹Janeの歌声に魅了されますよ。また、バックのオルガン・ボッサ・サウンドもシンプルながらも兄妹コーラスを好サポートしています。

楽曲としては、オリジナルが6曲、変拍子サンバ"ジェキバウ"の創始者Mario Albaneseの作品が3曲。アカデミー歌曲賞の受賞作品が3曲という構成です。

素晴らしいコーラス&スキャットと小粋なボッサ・サウンド、ジャケも含め、夏向け作品として手元に置いておきたい1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Film De Semana Em Guaruja」
邦題「恋人たちのスキャット」。Ciro Pereira/Mario Albanese作。ラウンジ感覚のオルガン・ボッサ・サウンドをバックにした、小粋なスキャット・コーラスを堪能できます。曲名にある高級リゾート地Guarujaの雰囲気が伝わってきます。
http://www.youtube.com/watch?v=lchpT5ggdhQ

「Linda Em Noite Linda」
邦題「今宵のリンダ」。Sidney Morais/Ely Arcoverde作。作者の一人Ely Arcoverdeはオルガンで本作のレコーディングに参加しています。小気味良いボッサ・チューン。グループの魅力である兄妹の美しいハーモニーを満喫できます。

「The Shadow Of Your Smile」
アカデミー賞歌曲賞も受賞した映画『いそしぎ』の主題歌(Paul Francis Webster/Johnny Mandel作品)をカヴァー。お馴染みの名曲をエレガントなハーモニーで聴かせてくれます。特にJaneのスキャットに魅了されます。

「Brincando De Samba」
邦題「サンバの戯れ」。Sidney Morais作。小粋なオルガン・サウンドをバックに、まさに戯れのような明るく開放的な歌声が躍動します。

「Outono」
邦題「秋のうた」。Sidney Morais作。寂しげなJaneのヴォーカルが印象的な哀愁チューン。

「The Days Of Wine And Roses」
邦題「酒とバラの日々」。同名映画で使われ、アカデミー歌曲賞を受賞したJohnny Mercer/Henry Mancini作品のカヴァー。本作で唯一の英語ヴォーカル曲です。アメリカ人向けのキャッチーなボッサ・コーラス・チューンに仕上がっています。

「Jequi-Bach」
邦題「真夏の夜のスキャット」。Ciro Pereira/Mario Albanese作。曲名にバッハの名があるように、クラシックのエッセンスを取り入れたジェキバウ作品です。クラシックとボサノヴァの美しい融合といったところでしょうか。
http://www.youtube.com/watch?v=lchpT5ggdhQ

「Voce Voce Voce」
邦題「あなただけを」。Sidney Morais作。アルバムで最もロマンティックな仕上がり。時間がゆっくりと流れていく雰囲気にグッときます。夏の浜辺の夕暮れにピッタリな1曲。

「O Som」
邦題「音あそび」。Sidney Morais作。ノリの良い軽快なジャズ・サンバ・チューン。小粋なセンスに脱帽です。

「Moon River」
映画『ティファニーで朝食を』の主題歌としてお馴染みのJohnny Mercer/Henry Mancini作品。アカデミー歌曲賞およびグラミーを受賞した大名曲を、オリジナルの雰囲気を受け継いだ、素晴らしいスキャット・コーラスで聴かせてくれます。そのまま映画の中に挿入しても全く違和感がない感じですね。

「Mare Alta」
邦題「潮に想いを」。Ciro Pereira/Mario Albanese作。夕暮れモードのロマンティックなジェキバウ・チューン。

「Sambamor」
邦題「サンバ・モール」。Sidney Morais作。ラストは軽快かつエレガントなジャズ・サンバ・サウンドをバックに、至極の兄妹コーラス・ワークを聴かせてくれます。曲名はサンバ+アモールということらしいです。

Os 3 Morais名義の『Os 3 Morais』(1971年)も人気の高い1枚なのでチェックを!

Os 3 Morais『Os 3 Morais』(1971年)
Os 3 Morais

サッカーは、なでしこの国民栄誉賞、ザック・ジャパン韓国戦のメンバー発表、長友の負傷、欧州リーグ開幕など話題が多い1週間でしたが、やはり松田選手の急逝ですね。

残念でなりません。あれだけの才能と個性と情熱を併せ持った選手は、そうは現れないと思います。昨年のJリーグ最終試合後の挨拶で"俺、マジでサッカー好きなんすよ・・・"と訴えた松田選手の姿は、多くのサッカー・ファンの脳裏に長く刻まれることでしょう。本当にお疲れ様でした。

心よりご冥福をお祈り申し上げます。
posted by ez at 10:45| Comment(2) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
松田選手は日本サッカーのエポックメイキングな試合に数多く出場していたんですね。本当にありがとう。
Posted by ドコドン at 2011年08月08日 12:20
☆ドコドンさん

ありがとうございます。

僕の場合、(熱狂的ではありませんが)マリノス・ファンなので余計にショックでした。
あの野性味溢れるプレーがもう観られないのは本当に残念です。
Posted by ez at 2011年08月09日 00:13
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