発表年:1967年
ez的ジャンル:元祖ブルーアイド・ソウル
気分は... :あらいぐまラスカル(・∇・ )エ?
皆さんは、白人によるソウル・ミュージックを表す“ブルーアイド・ソウル”と聞いて、どんなアーティストを思い浮かべますか?
僕の場合は、Righteous Brothers、Young Rascals、Hall & Oatesの3アーティストが思い浮かびマス。
特に、元祖ブルーアイド・ソウルという観点で言えば、Righteous BrothersとYoung Rascalsが第一人者ということになるのでは?
ということで、今回はThe Young Rascalsの代表作『Groovin'』(1967年)をセレクト。
本作には、「Good Lovin'」と並ぶ彼らの代表曲であり、全米チャートNo1ヒットとなった「Groovin'」が収録されていマス。
後にYoungがなくなり、単にRascalsと名乗るようになったYoung Rascalsについて、僕は長い間、「Good Lovin'」と「Groovin'」の2曲しか知らなかった。
僕の中では、Rascalsってアイドル的なグループだと勝手に思い込んでいたかなぁ。なんかラスカルと聞くと、懐かしの名作アニメ『あらいぐまラスカル』を真っ先に連想してしまい、そのイメージをそのままRascalsにも当てはめていたのかも?
音楽的にも、「Good Lovin'」、「Groovin'」の2曲から、このグループがブルーアイド・ソウルの第一人者で、玄人好みのアーティストなんて、全く想像がつかなかったね。
「Groovin'」なんて、完全にサマー・ソングの定番って印象が強いしね。Lovin' Spoonfulあたりと同じ括りのグッドタイム・ミュージックっていうのが、僕の中でのRascalsの位置づけだったかな?
なので、ブルーアイド・ソウルの第一人者としてのYoung Rascalsを、僕がきちんと認識するようになったのは、恥ずかしながら社会人になって、デビューアルバム『Good Lovin'』(1966年)、3rdアルバム『Groovin'』(1967年)をCDで購入してからっす。
1964年にニューヨークで結成されたYoung Rascalsは、Felix Cavaliere(key、vo)、Eddie Brigati(per、vo)、Gene Cornish(g、vo)、Dino Danelli(ds)の4人組。
黒人音楽専門だったアトランティック・レコードと初めて契約した白人ロック・グループとなる。そして、1966年に黒人ボーカル・グループOlympicsの小ヒット曲をカヴァーした「Good Lovin'」を、いきなり全米No1に送りこみ、注目されるようになった。
「Good Lovin'」を含むデビューアルバム『Good Lovin'』(1966年)は、カヴァー中心だけど、かなりファンキーでヒップな仕上がりっす。アルバム全体を聴けば、ロック・グループという括りよりも、R&Bグループという括りがしっくりくるのがよくわかりマス。
今回紹介する3rdアルバム『Groovin'』(1967年)は、全11曲中Stevie Wonderのカヴァー1曲を除けば、オリジナルで固められている。
単なるR&Bへの憧れではなく、R&Bをベースにポピュラー音楽史のターニング・ポイントとなった1967年という年のポップ感覚をうまく取り入れたアルバムであり、グループとして1つのピークに達した作品なのではと思いマス。
オススメ曲を紹介しときやす。
「Groovin'」
やはり、まずはこの曲ですね。全米ポップチャート第1位、全米R&Bチャート第3位となって説明不要の名曲。ピアノ、ハーモニカ、コンガのシンプルな伴奏を伴い、♪グルーヴィン〜オン・ア・サンデー・アフタヌ〜ン♪というFelixのボーカルを聴くと、誰もが懐かしい思いになりますよね!
ちなみに、この曲は一度全米No1から転落後、再度No1へ返り咲いたのだが、その時に争った曲がソウル史に輝くAretha Franklinの大ヒット「Respect」だったとか。このあたりからもブルーアイド・ソウルの第一人者と呼べるのでは?
その影響からかArethaは翌年出したアルバム『Lady Soul』の中で「Groovin'」をカヴァーしていマス。それ以外にもBooker T. & the MG's、Kenny Rankin、山下達郎など数多くのアーティストがカヴァーしていますね!
「Girl Like You」
先行シングルにもなった人気曲。Arif Mardinがオーケストラのアレンジを手掛けていマス。ポップでキャッチーな感覚が実にウレシイ1曲。
「How Can I Be Sure」
これもシングル曲。Arif Mardinによるフレンチ・テイストのアレンジが素敵な人気曲。映画のサントラなんかにピッタリなカンジだよね。
「A Place in the Sun」
本作唯一のカヴァー。オリジナルはStevie Wonderの1966年のヒット曲。Eddieのボーカルが何と言っても素晴らしいですね!Stevieファンも納得の出来なのでは?
「You Better Run」
R&Bフィーリングのロック・ナンバー。こういったハードなナンバーも悪くないよね。
「Find Somebody」
1967年サマー・オブ・ラブなカンジが漂うナンバー。サイケな雰囲気が好きだなぁ。
「I'm So Happy Now」
僕的にはCowsillsあたりと一緒に聴きたくなるソフトロック的なナンバーだね。これもArif Mardinの手腕かも☆
「Sueno」
これは異色のスパニッシュ・フレイヴァーのナンバー。この時代にスパニッシュなんて珍しいかもね。
「I Don't Love You Anymore」
「Groovin'」路線の懐メロ・ムード満点のナンバー。ぜひ「Groovin'」とセットで聴いて欲しい曲デス。
話が逸れるけど、本作でも素晴らしい仕事をしていた名プロデューサー、アレンジャーのArif Mardinが今年の6月に亡くなっていたんですね。本ブログでもAretha Franklin、Hall & Oates、Chaka Khan、Norah JonesなどArifが手掛けた作品を数多く紹介してきただけに、とても残念デス。遅くなりましたが、ご冥福をお祈り申し上げます。
CashBoxで1位、そして6月10日、17日
1位のRespectを24日に抜き返し、1位に返り咲きました。
1966年Good Lovin'のシングル盤買って以来のファンで、この中の A Girl Like You,How Can I Be Sure,You Better Run の
シングル盤買いました。
A Place in the Sun は(ワンダーのシングル盤買いました)やっぱりワンダーに軍配を
あげます。
ありがとうございます。
「Good Lovin'」と「Groovin'」の2曲が目立つグループですが、アルバム単位で聴くのも楽しいですね。