2011年08月21日

Tamy『Tamy』

エレクトロニカと融合したフェミニンな次世代ボサノヴァ☆Tamy『Tamy』
Tamy
発表年:2011年
ez的ジャンル:フェミニン系次世代ボサノヴァ
気分は... :現時点での今年のマイ・ベスト・アルバム!

今回は現時点での今年のマイ・ベスト・アルバムTamy『Tamy』です。

4月のリリース直後に購入して以来、ずっと愛聴している次世代ボサノヴァ作品です。

しかしながら、日本では全く話題にならず国内盤がリリースされないのは勿論のこと、Amazon.co.jpでは輸入盤の取り扱いさえありません。そんな状況だったので、入手しやすくなったタイミングで紹介しようと思っていたのですが、しばらくはこの状況が続きそうなので夏が終わってしまう前に取り上げることにしました。

Tamyはブラジルの新進女性シンガー・ソングライター。

2005年に1stアルバム『Soul Mais Bossa』をリリース。Bebel Gilbertoに通じる、クラブ・ミュージックを経由した進化系ボサノヴァで音楽好きを魅了してくれました。

Som Livreからリリースされた本作『Tamy』は6年ぶりとなる2ndアルバムです。

僕の場合、冒頭の2曲「Gigi」「Vem Ver」のキュートな歌声を聴いた時点で完全KOされてしまいました。

前作ほどクラブ・ミュージックのエッセンスが前面に出ているわけではありませんが、ボサノヴァとエレクトロニカが融合したハイブリッドな次世代ボサノヴァを満喫できます。Tamyの持つフェミニンな魅力が優しく柔らかい質感のサウンドで引き出されているのが魅力です。

Marcel Dadalto、Rodrigo Sha(先週紹介したAdam Dunning『Sunset Monkeys』にも参加)、Donatinho(Joao Donatoの息子)、Felipe Gama、Janja Gomes、Marcelinho da Lua(Bossacucanova)等の多彩なブラジル人クリエイターがプロデュースを務めています。また、全編にわたり素敵なギターを聴かせてくれるWanderson Lopezの貢献も大きいです。

楽曲は全てTamyのオリジナルです(共作含む)。

キュート&フェミニンな次世代ボッサは一人でも多くの人に聴いて欲しいですね。
特にBebel Gilberto好きの人はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Gigi」
オススメその1。キュートなTamyのヴォーカル、プリティなエレピ、優しいギターが柔らかく包み込んでくれる至極の次世代ボッサ・チューン。このオープニングを聴いただけで本作の虜になるはずです!Marcel Dadaltoプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=0ieb_GPzYfY

「Vem Ver」
オススメその2。マルチ・インスト奏者Rodrigo Shaがプロデュース。彼のサウンド・センスに脱帽のロマンティックな次世代ボッサに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=hikZ1rp2aRk

「Dancar No Meu Lugar」
Donatinhoプロデュース。ラッパーAngelo B E Luanda Fattorusoをフィーチャーしたダビーなレゲエ調の仕上がり。Donatinhoのサイトを訪問したら、本曲のようなレゲエ調の曲がBGMで流れており、彼の最近の嗜好はこういった路線なのかもしれません。

「Escuta」
オススメその3。オーソドックスなボッサ・チューンがお好みの方にはオススメ。Tamyの優しいヴォーカルが素敵なサンセット・モードを演出してくれます。Marcel Dadaltoプロデュース。
http://www.youtube.com/watch?v=EcLPEPANBJ8 ※スタジオ・ライブ音源

「Tudo Pode」
サウダージ気分に浸れます。憂いを帯びたTamyのヴォーカルにグッときます。Trio Baobabプロデュース。

「So Voce」
ブラジル音楽とレゲエがナチュラルに融合した1曲。アコースティックなハイブリッド感がいい感じ!Felipe Gamaプロデュース。

「Por Essas E Outras」
オススメその4。かつての"渋谷系"を思い出してしまう、キュート&スタイリッシュな魅力に溢れたポップ・ボッサ。フツーに日本のTVCMとかで流れていそうです。Janja Gomesプロデュース。

「Me Explica」
ジャジーな雰囲気の中にもエレクトロニカなスパイスが効いています。Marcel Dadaltoプロデュース。

「Menino」
オススメその5。透明なTamyのヴォーカルと美しいギターの音色とエレクトロニカ・サウンドが織り成すハイブリッド・ワールド。さり気ない曲ですが素敵です。Felipe Gamaプロデュース。

「Samba Na Mao, Eu Tenho」
オススメその6。クラブ・ミュージック好きにはお馴染みのブラジル人ユニットBossacucanovaのDJであるMarcelinho da Luaがプロデュース。サンバ調のブラジリアン・クラブ・ミュージックを満喫できます。ブラジル人DJならではの毒っ気があるのがいいですね。

「Tambem」
オススメその7。Rodrigo Shaがプロデュース。ラストはさり気なくアコースティック・ボッサとクラブ・ミューシックを融合させた次世代ボッサでアルバムは幕を閉じます。

『Soul Mais Bossa』(2005年)
ソウル・マイ・ボッサ
posted by ez at 11:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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