2011年09月04日

The Baker Brothers『Time To Testify』

新生Baker Brothersの第1弾アルバム☆The Baker Brothers『Time To Testify』
TIME TO TESTIFY
発表年:2011年
ez的ジャンル:UKジャズ・ファンク
気分は... :別物ということで・・・

UKのファンキー・ミュージック・マシーンThe Baker Brothersの新作『Time To Testify』です。

UKのジャズ・ファンク・グループThe Baker Brothersの紹介は、『Transition Transmission』(2008年)、『Avid Sounds』(2009年)に続き3回目となります。

これまではDan Baker(g、org)、Rich Baker(ds)、Chris Pedley(g、b)というトリオ編成でしたが、本作におけるメンバーはChris Pedley(b、vo)、Paul Young(s、fl、per、vo)、Geoff Lai(g、lead vo)、Rich Baker(ds、per、back vo)、 Ted Carrasco(ds、per、vo)、 Scotty Baylis (tp、key)の6名になっています。Dan Bakerが抜けて、新メンバーが4名を迎えたかたちです。

バンドの中心は、プロデュースも務めるChris PedleyGeoff Laiの2人であり、これまでバンドをサポートしてきたミュージシャンが正式メンバーとしてバンドに加わったという流れのようです。その意味では同じThe Baker Brothers名義でも、従来とは異なるバンドのアルバムとして聴いた方が良いかもしれません。

昨年発売された日本公演のライブ・アルバム『Silver Bullets -Live At Motion Blue Yokohama』の時点で今回の変化を予想できたのかもしれませんが・・・

個人的にはお気に入りのアルバム『Transition Transmission』の路線で突き進んで欲しかったのですが、それは無いものねだりになってしまうので一度僕の中のBaker Brothers像をリセットしてから本作を聴くことにしました。

全体としては、ライブのテンションをそのままスタジオ録音に持ち込んだような臨場感を重視したアルバムという印象です。夏前に購入した直後はあまりピンと来ませんでしたが、数ヶ月経ってようやくジワジワとキター!という感じでしょうか(笑)

必死に最高傑作をアピールする発売元の姿勢には興醒めしますが、従来の作品の先入観なしに聴けばUKジャズ・ファンク作品として楽しめると思います。

全曲紹介しときやす。

「Statement Of Intent」
ドラム・ブレイクでスタートする短いインスト。新生Baker Brothersのプロローグといったところでしょうか。

「Make Your Move」
オススメその1。新生Baker Brothersを象徴するようなロッキン・ファンク!新加入のGeoff Laiがリード・ヴォーカルをとり、存在感を示しています。このドライヴ感が新生Baker Brothersの魅力なのかもしれません。何故かこの曲を聴いているとThe Who「The Real Me」が聴きたくなります・・・
http://www.youtube.com/watch?v=qt2jp9uMBoA

「Painting Pictures」
開放的なファンキー・チューン。ライナーにThe RootsとD'Angeloとの類似性のようなものが書かれていますが、僕にはピンときませんでした。

「Patience」
オススメその2。キャッチーな魅力を持つ爽快ファンキー・チューン。こういった曲であれば、従来からのBaker Brothersファンも納得するのでは?Paul Youngのフルートがいいアクセントになっています。

「Decision Time」
ダビーなインスト。個人的にはこうした曲も嫌いではありませんが、従来のファンは複雑な思いなのでは?

「Feeding Freddie」
本作らしいファンキー・チューン。新メンバーによるホーン・セクションが大活躍しています。

「Pieces Of The Puzzle」
オススメその3。軽く哀愁ラテンの入ったソウルフル・チューン。肩の力の抜けた演奏がグッド!

「Stick Up」
オススメその4。ニューオリンズ・ファンク調のファンキー・チューン。ツボを押さえたホーン隊もグッド!

「Hang Loose」
オススメその5。重心の低いグルーヴがいい感じのファンキー・グルーヴ。新生Baker Brothersのビターな魅力を満喫できます。

「The Bottom Rung」
オススメその6。僕の一番のお気に入り。個人的にはこの突き抜ける疾走感をもっと強調しても良かった気がします。シンセのスペーシー感は従来のファンも喜ばせてくれるのでは?

「Roll It」
格好良いドラムを満喫できる短いインスト。

「The Young Patter」
Grupo Fantasmaあたりにも通じるようなラテン・ファンク・チューン。

「Snap Back」
この曲もラテン調が入っています。このあたりも新生Baker Brothersの特徴なのかもしれません。
http://www.youtube.com/watch?v=xxIBcRCjDWY

「Head South」
オススメその7。何処となくSteely Danっぽくて好きです(笑)。

「Genki Strut」
ラストは発売元に気を遣ったようなインスト(笑)。

『Transition Transmission』(2008年)
トランジション・トランスミッション

『Avid Sounds』(2009年)
アヴィッド・サウンズ
posted by ez at 03:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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