2011年09月12日

Massive Attack『Mezzanine』

凄みを増し、進化した3rdアルバム☆Massive Attack『Mezzanine』
メザニーン (紙ジャケット仕様)
発表年:1998年
ez的ジャンル:進化形トリップ・ホップ
気分は... :金ではない!プライドの問題だ!

今年話題のアルバムの1枚にJames Blake『James Blake』があります。

僕もCDショップのクラブ・ミュージック・コーナーへ行くたびに何度も試聴しています。
"ポスト・ダブステップ"、"ダブソウル"と称される、メランコリックで儚いヴォーカル&サウンドがウケる理由は何となくわかる気がします。

しかし僕の場合、陰鬱なメランコリック・サウンドならば、より凄みのあるMassive Attackが聴きたくなります。

ということで、Massive Attackの3rdアルバム『Mezzanine』(1998年)です。

ブリストル出身、トリップ・ホップの雄Massive Attack の紹介は、2nd『Protection』(1994年)、1st『Blue Lines』(1991年)に続き3回目になります。

昨年、7年ぶりの新作アルバム『Heligoland』(2010年)をリリースしたMassive Attackですが、やはり最初の3枚、『Blue Lines』『Protection』『Mezzanine』の3枚に圧倒されますね。

今日紹介する3rd『Mezzanine』がリリースされた頃には、トリップ・ホップの雄としてUK音楽シーンで確固たる地位を確立していたMassive Attackですが、その地位に安住することなく本作でもダーク&アブストラクトなハイブリッド・サウンドをさらに進化させています。

結果、グループ初のUKアルバム・チャートNo.1にも輝き、商業的にも成功を収めました。それにしても、こんなダークなアルバムがNo.1になるとは英国という国もようわからん(笑)

3D(Robert Del Naja)、Daddy G(Grantley Marshall)、Mushroom(Andrew Vowles)という3名で活動してきた彼らですが、本作のリリース後にMushroomはグループを脱退しました。

13年経った現在でも、「Risingson」「Teardrop」「Angel」「Inertia Creeps」というシングル曲をはじめ、凄みを増したダーク・サウンドに圧倒されます。

全曲紹介しときやす。

「Angel」
地を這う低音ベースが印象的なオープニング。アルバムからの3rdシングルにもなりました。この圧倒的なダークネスはさすがMassive Attackですね。The Incredible Bongo Band「Last Bongo in Belgium」ネタ。
http://www.youtube.com/watch?v=hbe3CQamF8k

「Risingson」
アルバムからの1stシングル。危険な臭いがプンプンする重く引きずるようなダビー&ダウナーなサウンドが魅力です。The Velvet Underground「I Found A Reason」ネタ。
http://www.youtube.com/watch?v=85E9Q5Wx210

「Teardrop」
アルバムからの2ndシングル。当ブログではSunlightsquare Latin Comboのカヴァーも紹介済みです。Les McCann「Sometimes I Cry」ネタのビートに乗って、哀愁のメロディとElizabeth Fraser(Cocteau Twins)の天使の女声ヴォーカルが儚く響き渡ります。Massive Attackを代表する名曲ですね。
http://www.youtube.com/watch?v=u7K72X4eo_s

「Inertia Creeps」
アルバムからの4thシングル。トライバルなビートと囁くラップが高揚感を煽ります。ダークですがかなり刺激的な仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=w3mn7EC-skg

「Exchange」
Isaac Hayes「Our Day Will Come」ネタのインスト曲。ダークなマッタリ感がいい感じ。
http://www.youtube.com/watch?v=0sBPNGAt2tQ

「Dissolved Girl」
Sara Jayの女性ヴォーカルをフィーチャー。ダーク&ミステリアスな音世界が展開されます。中盤以降の凄みのあるサウンドに圧倒されます。
http://www.youtube.com/watch?v=OT8QT4BEOTo

「Man Next Door」
The Paragonsのカヴァー。ダビーな音世界がクセになる1曲。The Cure「10:15 Saturday Night」、Led Zeppelin「When the Levee Breaks」ネタ。
http://www.youtube.com/watch?v=S71_vIMQ0YY

「Black Milk」
Manfred Mann's Earth Band「Tribute」ネタのループにElizabeth Fraserのヴォーカルが絡みます。レイジーなElizabethのヴォーカルにグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=li-adM-qOwI

「Mezzanine」
タイトル曲は不穏なムードが漂います。張り詰めた緊張感を見事にサウンドで表現しています。この曲も凄みがありますな。
http://www.youtube.com/watch?v=bQqV9POVEQ4

「Group Four」
トリップ・ホップらしいダウナーな音世界を満喫できます。ダークなサウンドをバックに、Elizabeth Fraserの美しく妖しい歌声が不気味に響き渡ります。終盤の厚みのあるサウンドはど迫力です。
http://www.youtube.com/watch?v=mNNCJvkck48

「(Exchange)」
ラストは「Exchange」の別ヴァージョン。Horace Andyのヴォーカル入りです。
http://www.youtube.com/watch?v=LA9yYxnD_pM

『Blue Lines』(1991年)
Blue Lines

『Protection』(1994年)
Protection
posted by ez at 00:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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