発表年:1990年
ez的ジャンル:オルタナ・ロックの先駆者
気分は... :スカッとするぜ!
今日はとっても、モヤモヤ気分なので、エッジが効いたノイジーなロックでスカッとしたい気分っす。
最近ではグルーヴ感やメロウネスを重視した音楽が僕の音楽ライフの中心であるが、たまにその反動でエッジの効いたノイジーな音楽も聴きたくなるんだよね。
そこでセレクトしてみたのがオルタナ・ロックの大御所Sonic Youthのメジャー第1作『Goo』デス。
正直、オルタナ/グランジ系の分野は明るくない。90年代初めの頃、R&B/Hip-Hop、ハウス/クラブ系の新譜購入に夢中だった僕が、リアルタイムでこれらのジャンルにのめり込んでいたということはない。
そんな僕でも、Sonic Youth『Goo』(1990年)、Nirvana『Nevermind』(1991年)、Pearl Jam『Ten』(1991年)あたりは、インパクトがあったし、今でもふと聴きたくなる。
Sonic Youthの代表作と言えば、ファンや評論家の間では、インディーズ時代のラスト作『Daydream Nation』(1988年)を推す人が多いのではと思うけど、ジャケのサウンドのカッチョ良さで、僕がファースト・チョイスするアルバムは『Goo』だ。
それまでは、地元ニューヨークやヨーロッパのアンダーグランド・シーンで知り人ぞ知る存在だったが、『Daydream Nation』で注目され、Geffenとメジャー契約を果たし、その第1弾アルバムとなったのが本作『Goo』である。
Sonic Youthのメジャー契約は、メジャーの言いなりになるのではなく、アーティストとしての自由を確保した上でのメジャー契約ということで、後続のアーティストにも大きな影響をもたらしたものであった。
個人的には、インディーズとメジャーをうまくバランスさせた音作りが、このアルバムの魅力ではと思いマス。メジャーとなりながらも、インディーズ時代と変わらないパンキッシュでアヴァンギャルドな音楽をデリバリーしてくれている。一方で、メジャーな分だけ多少わかりやすく、キャッチーになっているので、僕ようなロック離れが進行している人間も、ロックへ引き戻してくれる。
あと、僕がこのアルバムが好きなのは紅一点Kim Gordonの存在かも?ハードなサウンドにKimのクールなボーカルが実にマッチしている気がするなぁ。
オススメ曲を紹介しときやす。
「Dirty Boots」
シングルにもなったこのオープニング・ナンバー。淡々とした序盤から、貯め込んだものを一気に吐き出す展開がなかなかスリリングだよね。僕はこのオープニングでこのアルバムはOKになりまシタ。
「Tunic (Song for Karen)」
タイトルのKarenとは、Carpentersの故Karen Carpenterのこと。ハードなイントロと物悲しいKimのボーカルが印象的ですな。
「Mary-Christ」
シンプルにパンクしているナンバー。ストレートな縦ノリがいいカンジ。
「Kool Thing」
Public EnemyのChuck Dをフィーチャーしたアルバムからの1stシングル。不穏な空気が流れまくっているカンジがスキ。
当時、最も政治的なHip-HopグループだったPublic Enemyのリーダーであり、過激なラップで人々を扇動していたChuck Dとオルタナ・ロックの先導者であるSonic Youthの組み合わせって、なかなか興味深かった。記憶が曖昧だが、僕が本作を購入するきっかけもPublic Enemyに興味があったからだったかもしれない。
「Mote」
ノイジーで疾走感のあるギター・サウンドがカッチョ良い曲。この手の曲で野暮ったくならないのがこのグループのカッチョ良さかもね。
「My Friend Goo」
Kimの魅力を堪能できる個人的にはイチオシの曲。Kimの下手くそで素っ気ないんだけど、キュートなボーカルが何ともたまりません。パンキッシュなサウンドもグッド☆
「Disappearer」
アルバムからの2ndシングル。前述のインディーズとメジャーのバランス感覚がうまくとれたナンバーだと思う。
「Titanium Expose」
緩急織り交ぜた展開がカッチョ良いナンバー。
本作の成功に続き、Sonic YouthはGeffenにNirvanaとの契約を強力にプッシュし、衝撃作『Nevermind』(1991年)の発表へとつながる。そして、グランジは大爆発したのだった...
そう言えば、NirvanaやPearl Jamもご無沙汰だけど久々に聴いてみようかなぁ。