発表年:1973年
ez的ジャンル:ソウル&ジャズ&ブラジル系カリビアン男性シンガー
気分は... :時には鈍感力も大事!
週明けから苛立つことで気分が最悪!
ある事に過敏に反応してしまう自分が居ます。
こういう時には鈍感力を持たないとストレスが溜まる一方ですね。
そんな気分なので、嫌なことなど馬鹿馬鹿しく思えるような音が聴きたくなりました。
そこでセレクトしたのがJon Lucien『Rashida』(1973年)です。
カリブ海ヴァージン諸島のトルトラ島生まれのシンガー/ソングライターJon Lucienの紹介は、『Mind's Eye』(1974年)に続き2回目となります。
ジャズとソウルとブラジル音楽が融合したサウンドと魅惑のバリトン・ヴォーカル&スキャットで独自の音ワールドを聴かせてくれるJon Lucienですが、やはり彼の代表作と言えば、本作『Rashida』(1973年)と『Mind's Eye』(1974年)の2枚になりますね。
『Rashida』(1973年)は、ラブ&ピースなメッセージとビューティフル&スピリチュアルなサウンドが一体となったJon Lucienワールドを満喫できる1枚です。
特に、「Would You Believe In Me」、「Love Everlasting」はレア・グルーヴ/フリーソウル方面で人気となりました。
全てJon Lucienのオリジナルです。また、ヴォーカル以外にギター、ベースをプレイし、アレンジも担当しています。Larry Rosen等がプロデュースし、Dave Grusinがストリングス・アレンジを手掛けています。随所でDave Grusinによる素晴らしいストリングスを聴くことができます。
人間愛に満ちたLucienの歌声とビューティフル&スピリチュアルなフォーキー・グルーヴが心の奥まで優しく響いてきます。
全曲紹介しときやす。
「Kuenda」
波音と共に始まるアコースティック・チューン。ギターのアルペジオと多重録音されたLucienのスキャットに癒されます。
「Would You Believe In Me」
前述のように本作のハイライト。冒頭のLucienによるカウントからしてグッときますよね。それ続くドラム・ブレイク、重くうねるベース、高らかに鳴り響くホーン隊も格好良いファンク・チューン。美しく爽快なグルーヴ感がたまりません。いつ聴いても名曲ですね。当ブログでは以前にVictor Daviesのカヴァーを紹介しています。そちらもチェックを!
http://www.youtube.com/watch?v=Jh9WK_pPtY4
「Lady Love」
Lucienらしいフォーキーで美しいソウル・チューン。ハープの響きやDave Grusinによる素晴らしいオーケストレーションがさらに魅力を倍増してくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=A8FynLj7ydc
「Luella」
ブラジリアン・テイストのアコースティック・ソウル。ホーン&ストリングスの使い方が巧みです。
http://www.youtube.com/watch?v=eLDO9wY1Yew
「Shana」
美しいギターの音色とジェントルなLucienのヴォーカル&スキャットが優しく包みこんでくれる1曲。
「Satan」
ブラジリアン・テイストの仕上がり。ブラジリアン・リズム、Lucienのスキャット、ストリングスがよくマッチしています。
http://www.youtube.com/watch?v=46prFNNwHEU
「Rashida」
タイトル曲は幻想的かつ美しいスピリチュアル・バラード。Dave Grusinのエレピ&ストリングス・アレンジ、Corky Haleの美しいハープ、Annette Sandersの女声コーラスが幻想的なムードを高めてくれます。夢の世界へと誘ってくれる感じがたまりません。
http://www.youtube.com/watch?v=iEpQgBQGouI
「The War Song」
タイトルの通り、社会メッセージ性の高い曲ですが、印象的なベースラインにグッとくるグルーヴィーな仕上がりです。Noel Pointerによるバイオリン・ソロも聴きモノです。
http://www.youtube.com/watch?v=hZ4iKagsHD4
「Esperanza」
ブラジリアン・テイストのアコースティック・チューン。Lucienらしいスキャットにハマります。
http://www.youtube.com/watch?v=MnuQSfs5kxk
「Love Everlasting」
「Would You Believe In Me」同様フリーソウルのコンピにも収録された人気曲。ブラジリアン・テイストのメロウ・ソウル。サンセット・モードにぴったりです。
http://www.youtube.com/watch?v=BlRy6WlHpig
「Zenzile」
ラストは雄大なスケールを感じる美しいアコースティック・グルーヴ。波音で始まった本作は波音でエンディングを迎えます。
他のJon Lucien作品もチェックを!
『I Am Now』(1970年)
『Mind's Eye』(1974年)
『Song for My Lady』(1975年)
『Premonition』(1976年)