発表年:1976年
ez的ジャンル:N.Y.ディスコ/ソウル
気分は... :目立つぞブルース!悪い意味で・・・
今回はレア・グルーヴ/フリーソウル・ファンに大人気のアルバム、Esther Williams『Let Me Show You』(1976年)です。
Esther Williamsの詳しいプロフィールについてはわかりませんが、『Let Me Show You』(1976年)、『Bustin' Out』(1978年)、『Inside Of Me』(1981年)といったアルバムをリリースしているようです。
Esther Williamsへの再評価が高まったのは、本作に収録された「Last Night Changed It All (I Really Had A Ball) 」がHip-Hopのサンプリング・ソースやディスコ・クラシックとして注目を集めるようになったためです。
その意味では、何はともあれ「Last Night Changed It All (I Really Had A Ball) 」を聴くべきだと思います。
本作『Let Me Show You』(1976年)はN.Y.のレーベルFriends & Coからリリースされ、同レーベル所属のEddie Drennon & The B.B.S. Unlimitedがバックを務めています。Eddie Drennon & The B.B.S. Unlimitedはディスコ・チューン「Let's Do The Latin Hustle」でも知られています。
Eddie Drennon & The B.B.S. Unlimited「Let's Do The Latin Hustle」
http://www.youtube.com/watch?v=QXoevHyOF_o
彼らのファンキーな演奏が生み出すディスコ・サウンドも本作の大きな魅力です。さらにリーダーEddie Drennonは、「Last Night Changed It All (I Really Had A Ball) 」をはじめ4曲のプロデュースを手掛けています。それ以外にRoy Normanが3曲、ディスコ系プロデューサーのGreg Carmichaelが2曲をプロデュースしています。。
全体としては、Esther Williamsのキュートで開放的な歌声が響く、華やかなディスコ/ダンス・アルバムに仕上がっています。ハイライトは「Last Night Changed It All (I Really Had A Ball) 」ですが、それ以外にも「You Gotta Let Me Show You」、「Every Dog Has His Day」、「It Feels Real Good」といった至福のディスコ/ダンス・チューンが揃っています。
また、本作のミックス担当はN.Y.ディスコの大物プロデューサーTom Moultonです。そのTom Moultonが本作を全曲リミックスした音源集『Let Me Show You(A Tom Moulton Mix)』も2009年にリリースされています。
『Let Me Show You(A Tom Moulton Mix)』
レア・グルーヴ/フリーソウル好きの方はぜひチェックを!
全曲紹介しときやす。
「You Gotta Let Me Show You」
オススメその1。タイトなリズムと美しいストリングスが印象的なダンス・チューン。Estherのレディ・ソウルなヴォーカルもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=4Bc1IS72nr4
「Every Dog Has His Day」
オススメその2。個人的には「Last Night Changed It All (I Really Had A Ball) 」と並びお気に入りのダンス・チューン。この躍動するグルーヴ感はフリーソウル系の音がお好きな人にはど真ん中なのでは?
「It Feels Real Good」
オススメその3。Greg Carmichaelプロデュース曲。冒頭のドラム・ブレイクでKOされてしまうファンキー・ダンス・チューン。週末の夜遊びモードにピッタリな1曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=2xooXWxAQr4
「Love Train」
ソウル・トレインな雰囲気がよく似合うダンス・チューン。エレガントなストリングスで盛り上げてくれます。
「The Very Thought Of You」
美しくも切ないEstherのヴォーカルにグッとくる哀愁バラード。
「Its All In The Way You Dance」
フィリー・ソウル好きの人が気に入りそうなダンス・チューン。キュートなEstherのヴォーカルが爽やかに響き渡ります。
http://www.youtube.com/watch?v=g56Vm62Jw8c
「Never Say Never」
哀愁モードのミッド・グルーヴ。
http://www.youtube.com/watch?v=9sxhgIONzQs
「Last Night Changed It All (I Really Had A Ball) 」
オススメその4。前述のように本作のハイライト。問答無用のダンス・クラシック。電話の音と共に始まるブレイクからして心を奪われてしまいます。聴いているだけで心トキメキますな。皆んなで聴けば盛り上がること間違いナシですね。
http://www.youtube.com/watch?v=2yc-oP5OzoY
本曲は定番サンプリング・ソースとしてもお馴染みですね。Eric B. & Rakim「I Know You Got Soul (Richie Rich Mega Mix)」、Kid 'N Play「Last Night」、TLC「Bad by Myself」、Public Enemy「Anti-Nigger Machine」、Kriss Kross「Can't Stop the Bum Rush」、Ultramagnetic MC's「Stop Jockin Me 」 、Guru(Jazzmatazz)「When You're Near」、De La Soul「Come On Down」、Ghostface Killah「Last Night (Skit) 」等でサンプリングされています。
「Searching For Somebody Else」
オススメその5。ラストはGreg Carmichaelプロデュース。キュートなEstherのヴォーカルとマッチしたエレガントなダンス・チューンに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=W6WWXfL_hcY
CDにはボーナス・トラックとして、「Last Night Changed It All (I Really Had A Ball) 」の45'ヴァージョンが収録されています。
興味がある方は、Esther Williamsのメジャー作品『Inside Of Me』(1981年)やEddie Drennon & The B.B.S. Unlimitedのアルバム『Collage』(1975年)もチェックを!
『Inside Of Me』(1981年)
Eddie Drennon & The B.B.S. Unlimited『Collage』(1975年)