2006年09月08日

J Dilla『The Shining』

天才Hip-Hopプロデューサーが最後に残してくれた宝物☆J Dilla『The Shining』
The Shining
発表年:2006年
ez的ジャンル:天才トラックメイカー系Hip-Hop
気分は... :Jay Dee本当にありがとう(‐‐)†

以前、Erykah Badu『Mama's Gun』のエントリーの時に、天才Hip-HopプロデューサーJay Dee(J Dilla)が今年2月に亡くなったことを伝えた。

Jay Dee(J Dilla)は、Hip-HopグループSlum Villageのメンバーとして1stアルバム『Fan-Tas-Tic, Vol.1』(1996年)を発表する一方、A Tribe Called QuestのQ-Tipを中心としたプロデュースユニットUmmahの一員として迎えられ、ATCQを初めとする諸作品を手掛けたことでシーンに名を轟かせることになった。

さらに、James Poyser、?uestlove(The Roots)らとプロデュース集団Soulquariansを結成し、Common等の作品をプロデュースした。加えて、MadlibとのユニットJaylibを結成するなど、実に多方面からHip-Hopシーンをリードし続ける存在であった。

彼の死に寄せられた多くの有名Hip-Hopアーティストのコメントを引用すると...

Common
「J Dillaは俺たちの世代で最も重要なミュージシャンの1人だった。John Coltrane、Charlie Parker、Miles DavisStevie WonderMarvin Gayeのような歴史上の偉人達の後にJ Dillaの名前が刻まれるだろう。」

Kanye West
「俺はJ Dillaから沢山のインスピレーションをもらった。彼からドラムが入ったレコードを手渡された日が自分を誇りに思えた人生最良の日だった。」

Pete Rock
「J Dillaは最高だ。彼に比べれば他のブラザー達は怠け者でクレイジーに思える。彼との友情を俺は大事にしていたんだ。俺達2人は同じ流れの中で様々な音楽を作ってきたが、彼は俺よりも更に高次元へ押し進めていったんだ。J Dillaは俺が会った中でも最高にDopeなプロデューサーだ、そして人間的にもDopeな奴なんだ。」

Q-Tip
「J Dillaは俺の右腕であり左腕であり、友達で、兄弟だった。今は他界してしまったけど別の場所でビートを切り刻んでループさせ、MPCの埃を拭いて俺を助けてくれている。彼のヒップホップに対する貢献は図り知れない、そして俺がここにいる限り彼は生き続ける。」

他のサイト、ブログでも多く引用されているコメントだけど、Jay Dee(J Dilla)の偉大さがよくわかるものだと思いマス。

そんなJay Dee(J Dilla)が亡くなる直前まで取り組んでいた作品『The Shining』が発売された。

生前に大半は出来ていたらしいが、残りをJay Deeの友人のジャズ・ドラマーKarriem Rigginsがエグゼクティブ・プロデューサーとして完成させたとのこと。

Soulquarians仲間であるD'AngeloCommon、Jaylibの片割れMadlib、Busta Rhymes、Black Thought(The Roots)、Pharoahe Monch、DweleなどJ Dillaと縁のあるアーティストが参加していマス。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Geek Down」
BeethovenをバックにBusta Rhymesが唸りまくるオープニング。Busta Rhymesの最新作『The Big Bang』もJ Dillaがプロデュースで参加していましたね。

「E=MC2」
Commonをフィーチャーしたズッシリしたファンク調のトラックがカッチョ良いナンバー。

「Love」
Impressions「We Must be in Love」ネタのトラックにPharoahe Monchをフィーチャーしたウキウキの1曲。僕的にはこのトラックが一番スキっす。 僕が大スキな楽しく、明るく、ラブリーなHip-Hopがこの1曲に凝縮されていマス。

「Baby」
盟友MadlibとGuilty Simpsonをフィーチャーしたナンバー。“♪ベイビ〜♪ベイビ〜♪”の早回しボーカルのループが印象的ですね。全体的にソウルフルな仕上がりもいいカンジですな。

「So Far to Go」
「Love」と並ぶ超オススメ曲。Soulquarians仲間であるD'AngeloCommonという豪華メンバーをフィーチャー。しかもIsley Brothers「Don't Say Goodnight」ネタのトラックとくれば、僕的には言うことナシ。しみじみと感慨に耽ってしまう1曲ですね。

「Body Movin'」
J RoccとKarriem Rigginsをフィーチャー。シンセによるダークなトラックがいいカンジですな。

「Dime Piece」
SoulquariansテイストのトラックにのってDweleのボーカルがフィーチャーされていマス。D'Angelo風の独特の浮遊感が僕好み☆

「Love Movin'」
Black Thoughtをフィーチャーしたパーカッシブなナンバー。

「Won't Do」
Isley Brothers「Footsteps in the Dark」ネタの幻想的なトラックが実にステキっす。

Q-Tipが言うように、天国でもせっせとトラックを作って、みんなをヘブン状態にしていそうですね。改めて、ご冥福をお祈り申し上げます。
そして、ステキなトラックの数々をありがとう(‐‐)†
posted by ez at 00:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック