発表年:1978年
ez的ジャンル:カリフォルニア系メロウ・ソウル
気分は... :ちょっぴり切ないメロウネス
今回は遂にCD化が実現したSpaceaArkの2nd『SpaceArk Is』です。
SpaceaArkはカリフォルニアを拠点に活動していた黒人白人混成バンド。
バンドの中心は黒人のリード・ヴォーカルTroy Raglinと白人のリード・ギターPeter Alan Silbergの2人。
グループは『SpaceArk』(1976年)、『SpaceArk Is』(1978年)という2枚のアルバムを残しています。2枚共にDJ/コレクターの間で再評価の高いアルバムですね。
1st『SpaceArk』におけるメンバーは、Troy Raglin(vo)、Peter Alan Silberg(g)、Russell Greene(key)、Reggie Austin(b)、Bryan Reed(ds)でしたが、2nd『SpaceArk Is』ではキーボードとベースが入れ替わり、Jared Stewart(key)、Kenny Chavis(b)の2人が新たにメンバーとしてクレジットされています。
CD化された2nd『SpaceArk Is』にはボーナス・トラック3曲が追加されています。こちらには女性シンガーDolores Hardyが参加しています。これらはSpace Ship Earth名義でシングル・リリースされていたもののようです。
アルバム本編については、AORファンも魅了するメロウ・ソウルに仕上がっています。Troy Raglinのソウルフル・ヴォーカルとメロウ・サウンドが織り成す、ちょっぴり切ないメロウ・グルーヴに魅了されます。
全6曲と収録曲は少ないですが、そんなことをマイナスに感じさせない充実した内容になっています。特にオリジナルLPのA面3曲、「Sweet Hitch Hiker」、「Take Her Out Dancing」、「Sexy Lady」はサイコーですね。
長い間、アナログ盤が高値で取引されていた作品だけに嬉しいCD化ですね。
興味のある方は、この機会を逃さないように!
全曲紹介しときやす。
「Sweet Hitch Hiker」
AOR〜メロウ・ソウル好きであればグッとくるオープニング。Troyのソウルフル・ヴォーカルに黄昏モードの哀愁メロウ・サウンドがいい感じです。
「Take Her Out Dancing」
ハワイアンAORあたりと一緒に聴きたくなるメロウ・チューン。どことなく切ないメロディは今よりも夏の終わり頃に聴きたい感じですね。
「Sexy Lady」
Troyの甘い歌声とメロウ・サウンドが極上のセクシー・レディを連想させます。AOR〜メロウ・ソウル好きのツボをがっちり押さえています。
「Ja More Mon Amore (I Love My Love)」
ソウルフル・コーラスとシンセが印象的な哀愁サウンドがよくマッチした仕上がり。終盤のファンキーに盛り上げてくれます。
「Phantom Lover」
Troyのヴォーカルを満喫できる哀愁メロウ・グルーヴ。
「Each Song」
オリジナル・アルバムのラストは、素晴らしいTroyの哀愁ヴォーカルとスキャット・コーラスに魅了されます。
ここからはボーナス・トラックの3曲です。Dolores Hardyの女性ヴォーカルを前面に打ち出したディスコ/ソウル系のサウンドは、本編とは切り離して聴いた方がいいでしょう。
「Don't Stop」
Dolores Hardyの女性ヴォーカルをフィーチャー。アルバム本編とは全く異なる雰囲気のディスコ・チューンです。これはこれで十分楽しめます。
「This Spell」
Dolores Hardyの女性ヴォーカルをフィーチャー。
「Don't Stop (track version) 」
「Don't Stop」のインスト・ヴァージョンです。
1st『SpaceArk』(1975年)もセットでどうぞ!。
『SpaceArk』(1976年)