発表年:1966年
ez的ジャンル:シタール系サイケ・フォーク
気分は... :インド・カリー食べたい!
今日はなんかシタールが聴きたい気分なので、Donovan『Sunshine Superman』(1966年)をセレクト。
Donovanはスコットランド生まれのフォークシンガー。1965年にイギリスで放送されてい人気音楽番組『Ready Steady Go!』へ出演し、一夜にしてイギリス・フォーク界のプリンスとなった。
当時、ビート・バンド全盛の時代において、アコースティック・ギターの弾き語りで、美しいトラッド・フォークを歌うDonovanは、“イギリスのBob Dylan”として位置づけられ、アイドル的な人気を誇ったらしい。
そんなDonovanが、Animals、Yardbirdsなどを成功に導いたMickie Mostと出会い、正統派のフォークシンガーから、シタールを大きくフューチャーし、フラワームーブメント、サイケデリック・ロックへ呼応した作品が3rdアルバムとなる本作『Sunshine Superman』である。
先行発売したシングル「Sunshine Superman」はアメリカで全米チャートNo1の大ヒットを記録し、その余勢をもって本国イギリスへ逆輸入し、イギリスでも大ヒットした。
僕がDonovanの名を知ったのは、洋楽聴き始めの頃に買ったロック・グラフィティ本だったかな。音も聴かないうちに、“イギリスのBob Dylan”、“サイケデリック”等のイメージがすり込まれ、本作のジャケのイメージも手伝って、かなりのスーパースター像が僕の中で出来上がっていた気がする。
でも、「Sunshine Superman」、「Mellow Yellow」などの代表曲以外は、なかなかその音を聴く機会に恵まれず、アルバムを通して聴いたのは、CD時代になってからだ。
僕は『Sunshine Superman』(1966年)、『Mellow Yellow 』(1967年)、『The Hurdy Gurdy Man』(1968年)の3枚を同時に購入した。それぞれ僕の嗜好にピッタリでお気に入りの作品だが、最初に聴く1枚ということであれば、「Sunshine Superman」を含む本作になるんでしょうね。
「Sunshine Superman」目当てで聴くと、案外その他にもいい曲が揃っていて、嬉しくなりますよ!シタール系の作品がお好きな方は必聴だと思いマス。
オススメ曲を紹介しときやす。
「Sunshine Superman」
まずは全米、全英共にNo1となったこのタイトル曲。最近では日産ラフェスタのCMソングとしても放送されていましたね。フラワームーブメント、サイケデリックといった当時の流れを見事に反映したポップ・ロックに仕上がっていマス。ホント、やみつきになる中毒性をもった曲ですね。ちなみにギターはJimmy Pageっす。個人的には本曲をサンプリングしたImani Coppola「Legend of a Cowgirl」も好きっす。
「Legend Of A Girl Child Linda」
美しく、もの淋しいバラード。これからの季節にはいい感じかも?
「Three Kingfishers」
シタールとタブラを満喫できるナンバー。基本的にタブラのパカポコ感が僕は大好きでたまりません。
「Ferris Wheel」
「Sunshine Superman」と並ぶお気に入り曲。哀愁のメロディとシタール&タブラ・サウンドが実によく馴染んでいます。思わず物思いに耽たくなるね☆
「Bert's Blues」
Donovanと同じスコットランドのフォークミュージシャンBert Janschのことを歌った曲。後半のジャジーな雰囲気がカッチョ良いね。
「Season Of The Witch」
「Sunshine Superman」と並ぶ有名曲。独特のトリップ感を持った曲ですな。Vanilla Fudge、Julie Driscoll, Brian Auger & The Trinity、Mike Bloomfield/Al Kooper/Steve Stillsなどのカヴァーでも有名ですね。Mike Bloomfield/Al Kooper/Steve Stillsのバージョンは、Phaecyde、Pete Rock & CL Smooth、Black Moon、Main Source、Edanなどのサンプリング・ネタにもなっていますね。
「The Trip」
なんかこの曲を聴いていると、一緒にDoorsあたりを聴きたくなってくる。何故だろう?
「Guinevere」
イギリスらしい美しさを持った味わい深いナンバー。これも秋に聴くにはいい感じかも?
「The Fat Angel」
サイケ・フォークなナンバー。The Fat Angelとは、The Mamas and The PapasのCass Elliotのこと(そのままやんけ!)。
「Celeste」
バロック調のアレンジが洒落ている曲。地味だけど、かなり好きっす。
『Mellow Yellow 』(1967年)、『The Hurdy Gurdy Man』(1968年)も改めて紹介しますね。