2011年12月21日

Agustin Pereyra Lucena Quartet『La Rana』

円熟味を増したAgustinのビューティフル・ワールド!☆Agustin Pereyra Lucena Quartet『La Rana』
La Rana
発表年:1980年
ez的ジャンル:ブラジリアン系アルゼンチン・ジャズ
気分は... :ミタさんはサンタさん???

大人気ドラマ『家政婦のミタ』が最終回を迎えましたね。
意外とラストは当たり前でヒネリが足りなかったような???

今回はアルゼンチン人ギタリストAgustin Pereyra LucenaAgustin Pereyra Lucena Quartet名義でリリースしたノルウェー録音アルバム『La Rana』(1980年)です。

北欧レコーディングということもあり、真冬がよく似合うアルゼンチン・ジャズ/ボッサ作品だと思います。

当ブログで紹介したAgustin Pereyra Lucena関連作品は以下の3枚(発売順)。

 『Agustin Pereyra Lucena』(1970年)
 『Ese Dia Va A Llegar』(1975年)
 Candeias『Sambaiana』(1976年)

「私のルーツはアルゼンチンにあって、憧れはブラジルにある」と、アルゼンチン人ながらもブラジル音楽に大きく影響を受けたギタリストAgustin Pereyra Lucenaの作品は、どのアルバムも彼の美学で貫かれたピュアな魅力がありますね。

本作は前述のようにAgustin Pereyra Lucena Quartet名義でのノルウェー録音作品であり、Agustin Pereyra Lucena(g、vo、per)、Guillermo Reuter(el-b、p、vo、per)、Ruben Izarrualde(fl、vo、per)、Finn Sletten(ds、vo、per)という4名の息に合った演奏を満喫できます。

北欧という土地柄がAgustinのピュア&ビューティフルな音世界の魅力を見事に引き出してくれている気がします。

他のAgustin作品に比べて、取り上げられることが少ないアルバムですが、円熟味を増したAgustinのビューティフル・ワールドを満喫できる必聴アルバムだと思います。

この坂を上ったら・・・
承知しました・・・

全曲紹介しときやす。

「Tres Horas da Manha (At 3 a.m.)」
邦題「午前3時」。Ivan Lins/Waldemar Correia作。当ブログでも紹介したTamba Trioのヴァージョン(アルバム『Tamba Trio』(青タンバ)収録)が人気のIvan Lins作品をカヴァー。Ruben IzarrualdeのフルートとAgustinのギターがそよ風を運んでくれる爽快チューン。

「Samba do Aviao (Airplane Samba)」
『Agustin Pereyra Lucena』(1970年)でも演奏していたAntonio Carlos Jobim作品を再演。アフロ・ブラジリアンなテイストでミステリアスに迫る序盤から一気にテンポアップし、小気味良いギターで魅了してくれます。

「Tema Medieval (Medieval Theme)」
Agustin Pereyra Lucena作。Agustinのソングライティング能力を示した美しい1曲。哀愁メロディと情感たっぷりのギターに泣けてきます!

「Despues de las Seis (After Six)」
Agustin Pereyra Lucena/Guillermo Reuter作。僕の一番のお気に入り曲。これぞAgustin というギターを満喫できます。美しすぎるギターの響きが心を癒してくれます。

「Tema Barroco (Barroque Theme)」
Guillermo Reuter作。タイトルが示すようにバロックとボサノヴァが融合した気品溢れる1曲。懐の深さを感じさせる演奏です。

「La Rana (The Frog)」
タイトル曲はJoao Donatoの名曲カヴァー。当ブログでもJoao Donato自身のヴァージョンをはじめ、Sergio Mendes & Brasil '66Joao GilbertoGal CostaJoyceのカヴァーを紹介済みです。オリジナルの持つ個性的な雰囲気を受け継ぎつつも、Agustinらしい美しい演奏でまとめ上げているのがいいですね。Ruben IzarrualdeのフルートやGuillermo Reuterのエレピがいいアクセントになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=yfO_OEh9TGI

「Pra Que Chorar (What to Cry for...)」
Agustinが敬愛するギタリストBaden Powell作品のカヴァー。ただただ美しいとしか譬えようのないギターの響きに酔いしれましょう。

「Encuentro de Sombras (Encounter of Shadows)」
Agustin Pereyra Lucena作。ラストは以下の5曲からなる15分超の壮大な組曲となっています。Agustinの美しい音世界が凝縮された一大サウンドスケープを満喫できます。目を閉じてアルゼンチンやノルウェーの大自然を思い描きながら聴くと感動が倍増してきます。

 「Vals de las Aguas (Water's Waltz)」
 「Casi-Numbe (Casi-Numbe)」
 「Presencia de Sombras (Presence of Shadows)」
 「Primeros Colores ? Canto del Dia (First Shades ? Song of the Day)」
 「Vals de las Aguas II (Water's Waltz II)」

他のAgustin Pereyra Lucena作品もチェックを!

Agustin Pereyra Lucena『Agustin Pereyra Lucena』(1970年)
Agustin Pereyra Lucena

Agustin Pereyra Lucena『Climas』(1973年)
CLIMAS~友との語らい

Agustin Pereyra Lucena『Ese Dia Va A Llegar』(1975年)
Ese dia va a llegar

Candeias『Sambaiana』(1976年)
Sambaiana

Agustin Pereyra Lucena『42:53』(2009年)
42:53
posted by ez at 23:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック