録音年:1959年
ez的ジャンル:ファンキー&スウィンギーJazzピアノ
気分は... :自分の思い、相手の思い...
一昨日のエントリーでも書いた通り、週末仲の良い後輩の結婚式に出席し、柄でもなく披露宴でスピーチをした。とても人間関係構築に優れた後輩だったので、スピーチでもそんなことに触れてみた。
そのスピーチ原稿を考えながら思ったことは、いい友人・仲間に恵まれている人や、人望の厚い人というのは、基本的に自分軸(自分の思い、ホンネ)と相手軸(相手の思い、ホンネ)という二軸の両方をきちんと踏まえて、人間関係を構築することに長けているという点だ。
自分軸と相手軸の二軸の踏まえ、それれぞの量(思いの強さ)、質(思いの内容)を的確に把握し、お互いの思いをうまくシンクロさせることができる。これがいい人間関係構築の秘訣だと思う。
また、いい人間関係構築というのは必ずしも、非常に親しい間柄のみをさすものではない、親しくない間柄でも、お互いリスペクトできるいい人間関係というのは成り立つと思う。大事なのは、お互いの温度感、距離感が合致していることなんじゃないかな。
スピーチをしながら、自分の思いに正直に行動しつつ、相手の思いもしっかり受け止めることができる、僕自身もそんな人間でいたいと改めて思った。
さて今回はWynton Kelly『Kelly Blue』(1959年)をセレクト☆
ジャズ・ピアニストWynton Kelly(1931-1971年)については、これまで彼が参加したLee Morgan『Lee Morgan Vol.3』(1957年)、Wynton Kelly Trio with Wes Montgomery『Smokin' At The Half Note』(1965年)を紹介してきました。
10代前半にデビューし、その後Gizzy GillespieやMiles Davisといった大物のバンドで活躍したWynton Kellyの代表的なリーダー作として有名なのが本作『Kelly Blue』(1959年)である。
メンバーはWynton Kelly(p)、Nat Adderley(cor)、Benny Golson(ts)、Bobby Jaspar(fl)、Paul Chambers(b)、Jimmy Cobb(ds)の5人。このセクステットでのセッションとKelly、Chambers、Cobbの3人のピアノ・トリオでのセッションが収められていマス。
本作が録音された1959年は、KellyがMiles Davisのコンボに参加した年であり、彼のキャリアの中でも最も活動が充実していた時期ではないかと思いマス。そんな絶頂期のKellyの鮮やかなタッチを堪能できマス。
全曲紹介しときヤス。
「Kelly Blue」
アルバム・タイトルにもなっている人気のKellyの自作曲。軽快でファンキーだけど翳りのあるセクステットの演奏の中でもBobby Jasparのフルートが印象的っす。秋の夜長に似合いそう!リラックスした感じのKellyのピアノも勿論絶好調デス。
「Softly, As in a Morning Sunsrize」
Oscar HammersteinU作詞、Sigmund Ronberg作曲のスタンダード(ミュージカル『New Moon』の挿入歌)。John Coltrane、Sonny Clarkなども取り上げています。ここではピアノ・トリオで、朝日というよりも真夜中が似合うムードで転がるようなKelly節を堪能できます。
「On Green Dolphin Street」
Ned Washington作詞、Bronislau Kaper作曲のスタンダード。Miles Davis、Sonny Rollins、Bill Evans、Red Garland、Eric Dolphyなど数多くのアーティストが取り上げていますね。個人的には、アルバム中で一番のお気に入りっす。トリオによる実に歯切れのよいスウィンギーな演奏がウキウキ気分にさせてくれマス。
「Willow Weep for Me」
女性作曲家Ann Ronnellが偉大な作曲家George Gershwinに捧げたスタンダード(1932年の作品)。Billie HolidayやRed Garlandも取り上げていマス。当ブログではDexter Gordonのヴァージョンを紹介済みです。邦題「柳よ泣いておくれ」というイメージにピッタリな叙情的なピアノ・トリオによるバラードが聴けます。
「Keep It Moving」
セクステットによる品良くファンキーな演奏が聴けるナンバー。CD化に際して別テイクがボーナス・トラックとして追加されていマス。
「Old Clothes」
Kellyの自作曲。ハードバップの雰囲気たっぷりのトリオの息の合った演奏を楽しめマス。
CD化に伴い「Do Nothin' Till You Hear from Me」がボーナス・トラックで追加されています。
他のリーダー作では、『Whisper Not』(1958年)、『Kelly Great』(1959年)、『Kelly At Midnight』(1960年)、『Autumn Leaves』(1961年)あたりも聴いてみたいですね。
トリオの演奏ではケリー節が
ウキウキします。
ありがとうございます。
Kelly節を堪能できる彼の絶頂期の1枚かもしれませんね。