発表年:2006年
ez的ジャンル:サウスHip-Hop
気分は... :過度の期待はせずに!
今回は、好き嫌いに関わらず、必聴の新作ということでOutkastの6thアルバム『Idlewild』っす。
Big BoiとAndre 3000という強烈キャラの二人からなるOutkastは、現在最強のHip-Hopユニットと呼べるのかもね!
1993年にシングル「Player's Ball」でデビューし、1994年にはデビューアルバム『Southernplayalisticadillacmuzik』を発表、その後2nd『ATliens』、3th『Aquenami』と順調に成功を収め、「B.O.B.」、「Ms. Jackson」という2大クラシックを含む4th『Stankonia』(2000年)でその人気は大爆発した。僕がOutkastを強く意識するようになったのも『Stankonia』からだったかなぁ。
また、同郷のHip-HopグループGoodie Mobや両グループを手掛けたプロデュース・チームOrganized NoiseのメンバーらとDungeon Familyというクルーを結成し、それまで“イースト”と“ウエスト”という2大勢力で語られることが多かったHip-Hopシーンに、アトランタを中心とした“(ダーティ)サウス”という新勢力を完全に定着させた功績も大きいよね。
そして、Outkastの名声を決定づけた5thアルバム『Speakerboxxx/The Love Below』(2003年)だ。大ヒット、超ロングセラーとなったこのアルバムは、あらゆる面でインパクト十分な作品だったよね。
Big Boiの「Speakerboxxx」とAndre 3000の「The Love Below」というそれぞれのソロをOutkast名義の2枚組で発表するという発想や、シングルカットされた「Hey Ya」と「The Way you move」の全米ポップチャートの1位、2位のワン・ツー・フィニッシュの7週連続達成、グラミー賞の最優秀アルバム受賞、MTV Video Music Awards受賞等々...
音楽面でももはやHip-Hopという枠組では収まりきれない多様性を持った作品だったよね☆
そんな大注目の中で発表された6thアルバム『Idlewild』っす。
二人が主演した同名映画のサントラと位置づけられる本作では、前作のようなソロ作品の合体ではないが、二人の分業体制自体は変わっていない。
映画は1930年代の禁酒法の時代の南部を舞台にしたものであり、その影響がラグタイム、スウィング、ジャイヴ、ブルースといった当時の音楽を反映したサウンドにも反映されているカンジだよね。
既に数多くのサイト、ブログでレビューがなされているが、賛否両論分かれているみたいですな。
僕も『Speakerboxxx/The Love Below』と比較して地味だなぁというのが最初の印象だったかなぁ?でも、購入から約数週間が経って、気付くとさりげにiPodで結構聴いていたりする。
まぁ、あまりに過度の期待をせずに聴けば、十分に楽しめる作品だし、もっと言えば映像(映画)と合わせて楽しむべき作品なのかもしれませんね。
オススメ曲を紹介しときやす。
「Mighty O」
Organized Noizeプロデュースの先行シングル。久々に二人揃ったラップを披露してくれていマス。ジャンプ/ジャイヴの先駆者Cab Callowayの「Minnie the Moocher」をサンプリングなんてあたりが本作らしいかもね。最初の♪オリオリオ〜♪ヤリヤリヤ〜♪を聴き、バブルガム・ブラザーズ「Won't be long」が思い浮かんだのは僕だけだろうか?
「Morris Brown」
アルバムからの2ndシングルとなったBig Boiのナンバー。Organized NoizeのSleepy BrownとBig BoiのレーベルPurple Ribbon所属のScarが参加。アルバム・タイトルの通り、地元アトランタのモーリス・ブラウン大学マーチング・バンドがフィーチャーされていマス。このトラックは元々TLCのために作ったものだったのだとか!
「Idlewild Blue (Don'tchu Worry 'Bout Me)」
アルバムからの3rdシングル。Andreの作品であり、南部らしいアーシーなブルース・テイストのナンバー。ジャケや映画のイメージにピッタリな楽曲かもね。僕なんかは大真面目にやりすぎてるんじゃない?なんて印象も受けるんだけど...
「Peaches」
「The Train」
Sleepy BrownとScarをフィーチャーしたメロディアスなBig Boiの2曲。「Peaches」はToo $hort「Cuss Words」をサンプリングしていマス。
「N2U」
Goodie MobのKhujo参加のBig Boiのポップでキャッチーなナンバー。Beatles風のコーラスが印象的だね。
「Life Is Like A Musical」
Andreによるまさにミュージカル・ナンバーのように華やかなナンバー。
「Hollywood Divorce」
Lil' Wayne、Snoop DoggをフィーチャーしたAndreのナンバー。 何とも言えない哀愁感がいいですな。
「Call The Law」
「In Your Dreams」
女性シンガーJanelle Monaeをフィーチャーした2曲。「Call The Law」はスウィング調のナンバーであり、いかにも1930年代風のサウンドに仕上げてします。「In Your Dreams」の方は軽くラテン・フレイヴァーも入った軽快なナンバー。
「BuggFace」
フツーにHip-HopしているBig Boiのナンバー。彼らのアルバムはHip-Hopの枠を超えてしまっているので、逆にこういう曲を聴くとホッとするね。
「PJ And Rooster」
Andreが現代のCab Callowayになりきっているようなナンバー。Andreはこういった曲をやりたくて、本作のようなコンセプトになったんだろうね。
「Greatest Show On Earth」
Macy Grayをフィーチャーしたナンバー。Macyの個性的なボーカルがレトロだけど現代風のトラックに見事にハマっていマス。
「When I Look In Your Eyes」
スウィング・ジャズしてるAndreのナンバー。こうやって聴くと案外Andreのボーカルも悪くない。
こうやって聴いてくると、レトロで現代風なサウンドという点では、Christina Aguilera『Back To Basics』あたりともリンクしてくるかもね?今年の下半期はレトロ・ブームなのか?
アウトキャストの新作、俺は結構好きです。けど、もっと二人で一緒にやってほしかったな、というのが本音です。「Morris Brown」は大好きです!ビッグボーイ曲がいい感じですよね。
ありがとうございます。
確かに二人一緒のOutkastをもっと聴きたい&見たいですね!
でも、スーパースターになりすぎた二人にとって、
これがグループを維持するギリギリの方法なのかもしれませんね?
「Morris Brown」いいですね。
あのマーチング・バンドのリズムの心地良い響きが、
晴れた日にはピッタリですね☆
ぜひmamoさんのブログの方にもお邪魔させて頂きたいと思います。
よろしくお願いします。
僕も購入しました。映画を見てみたいところです。
モリスブラウン大学は黒人校ということで
またも映画「ドラムライン」を思い出します。
最近カレッジフットボールを見る機会を得ましたが
ブラスバンドもいいですね〜♪
ありがとうございます。
僕も「Morris Brown」でモーリス・ブラウン大学マーチング・バンドが
フューチャーと聞き、『ドラムライン』のことを思い浮かべていました。
ぜひ観たいですね。