発表年:1999年
ez的ジャンル:Schema系クラブジャズ
気分は... :やっぱりSchemaはオシャレね!
クラブジャズ・ファンにはお馴染みのユニットSoulstanceの1stアルバム『En Route』(1999年)です。
SoulstanceはGianni Lo Greco、Enzo Lo GrecoのLo Greco兄弟によるクラブジャズ・ユニットであり、これまで『En Route』(1999年)、『Act On!』(2000年)、『Life Size』(2003年)、『Lead the Way』(2006年)という4枚のアルバムをSchemaからリリースしています。
Nicola Conte、Gerardo Frisina、S-Tone Inc.あたりと並び、Schemaでクラブジャズを牽引してきた人気ユニットです。
当ブログでSoulstanceのアルバムを紹介するのは初めてですが、以前にLo Greco兄弟がプロデューサー&メンバーとして参加したMilano Jazz Dance Combo『Milano Jazz Dance Combo』(2009年)を紹介しています。
また、当ブログで紹介したGerardo Frisina、Nu BrazのアルバムにもSoulstanceが参加しています。
このユニットは生音とプログラミングを巧みに融合したスタイリッシュかつエレクトロなブラジリアン/ラテン・フレイヴァーのクラブジャズを聴かせてくれます。S-Tone Inc.あたりと同じ系統かもしれませんが、こちらの方がよりラウンジ感のある仕上がりになっています。
基本的にはGianni Lo Greco(ds、per)、Enzo Lo Greco(b、fl、g、key、prog)の二人によるレコーディングですが、一部の曲でAntonella Mazzaの女声スキャット&ベースが加わっています。
基本的には(女声スキャット曲はありますが)インスト作品なのですが、全体として非常にキャッチーなので、歌モノ作品を聴いているのと同じような満足感を得ることができる不思議なアルバムです。そのあたりは各種コンピ収録の人気曲が目白押しである点からも確認できます。
歌ナシということで不安な方は、とりあえず「Circle」、「Ritual」、「Check Into Your Record Bag」、「Touchstone」あたりを聴いてみて下さい。
改めてSchemaのセンスの良さを再認識できる1枚です。
全曲紹介しときやす。
「Theme From "Abbadesse's Street"」
各種コンピでお馴染みのオープニング。生音ベースの響きにエレクトロ・サウンドが重なり、幻想的なフルートが浮遊するクール&スタイリッシュなエレクトロ・ボッサ・チューン。聴いていると、夜明け前の大都会の景色が思い浮かんできます。
http://www.youtube.com/watch?v=K5f0GtXBNew
「En Route」
タイトル曲はエレクトロ・ブラジリアン・クラブジャズといった雰囲気ですね。ハウス好きの人が聴いても楽しめる1曲だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=4E0bm7WIYqc
「Circle」
アルバムからのシングル曲であり、各種コンピでも引っ張りだこの人気曲。アルバムのハイライト曲かもしれませんね。女声スキャットが入った幻想的なボッサ・グルーヴです。アコースティックとエレクトロを巧みに融合させたSoulstanceのセンスの良さを満喫できる1曲です。Tom & Joyceあたりと一緒に聴きたくなりますね。
http://www.youtube.com/watch?v=JsIVGjEP6d4
「We Go Our's Own Way」
クール&ミステリアスなボッサ・ラウンジ・チューン。近未来的なカフェ・ミュージックといった感じですね。
http://www.youtube.com/watch?v=NCc2E5MMIWo
「Uma Estrela Cadente」
クールに疾走するクロスオーヴァー・チューン。何故だか続けてPat Methenyを聴きたくなるのが不思議です。
http://www.youtube.com/watch?v=jJphF2v5zZY
「Ritual」
アルバムの中でもかなりキャッチーな1曲。アフロ・サンバなリズムと幻想的なエレクトロ・サウンドに女声スキャットが絡む、スタイリッシュかつ爽快なブラジリアン・クラブジャズです。
http://www.youtube.com/watch?v=9c8veGe2Xrs
「Check Into Your Record Bag」
個人的には「Circle」、「Ritual」、「Touchstone」と並ぶお気に入り。心地好いラテン・リズムと幻想的なフルートにグッとくる1曲です。聴いていると、別世界へ誘ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=lBCJnrnHQFg
「Life Time」
この曲もいくつのコンピに収録されています。フルートの響きに誘われ、美しくエレガントな音世界を満喫できます。夢の世界のクラブジャズといった趣です。
http://www.youtube.com/watch?v=5yrmX7ZFrvI
「Truth, Simplicity & Love」
この曲もいくつのコンピに収録されています。近未来リゾートのチルアウトといった雰囲気がいいですね。Antonella Mazzaがベースで参加しています。
http://www.youtube.com/watch?v=KVfSiMKoegE
「Touchstone」
カフェ・ミュージックに最適!ボッサなラウンジ・チューン。60〜70年代ヨーロッパ映画サントラのスタイリッシュな雰囲気をエレクトロ・テイストで再現した感じが僕のツボです。
http://www.youtube.com/watch?v=P6AMUiN-toc
「Friend Of Long Standing」
ラストはパーカッシヴながらも落ちついた雰囲気で締め括ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=0dPZhjxb6-A
興味のある方はSoulstanceの他作品もチェックしてみて下さい。
『Act On!』(2000年)
『Life Size』(2003年)
『Lead the Way』(2006年)