2012年02月25日

Vox Populi『Vox Populi』

ブラジリアン・ソフトロックの最高峰!☆Vox Populi『Vox Populi』
Vox Populi
発表年:1969年
ez的ジャンル:ブラジリアン・ソフトロック
気分は... :時は金なり・・・

今回はブラジリアン・ソフトロック好き、セルメン系好きにはお馴染みの1枚、Vox Populi『Vox Populi』(1969年)です。

アナログ盤はレア・アイテムとして珍重されていましたが、2002年にCD化が実現しています。

Vox Populiは、Helvius Vilela(p)、Guto Graca Melo(g)、Fernando Leporace(b)、Getulio Pereira(ds)、Laudir De Oliveira(per)、Amaury Tristao(vo)、Cecilia Saldanha Da Gama(vo)、Otavio Brandao(vo)から成る男性7名、女性1名のブラジルのグループ。同名異グループが多数あるのでご注意ください。

今日紹介するVox Populi『Vox Populi』(1969年)がグループ唯一のアルバムです。

メンバーのFernando Leporaceは、Bossa Rioのメンバーであり、後にSergio Mendesの奥方となるGracinha Leporaceのお兄さんです。

そんなこともあってか、Sergio Mendes & Brasil '66Bossa Rioと同系統のブラジリアン・ソフトロック作品と位置づけられる1枚かもしれません。ただし、セルメン本隊のようにアメリカ・マーケットを意識した作品ではないので垢抜けていない部分もありますが、ブラジル音楽ファンの方はこちらの方がしっくりくるかもしれませんね。

メロディやコーラスを重視しながらも、さまざまなエッセンスを取り入れて新しいサウンドを追求しようとしてる感じがいいですね。

今日ではブラジリアン・ソフトロックの最高峰と再評価が高まった1枚を楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Ah!」
Helviys Vilela/Tiberio Gaspar作。爽快だけど、ひとヒネリの効いたブラジリアン・ソフトロック・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=Ml_6Dnc3p5I

「Caleidoscopio」
Chico Lessa/Jose Antonio Castello作。軽快なリズム&ホーンにスキャットが絡む、まさに万華鏡のようにカラフルに華やいだ雰囲気を持った1曲。
http://www.youtube.com/watch?v=LLjaIDy3O5Y

「Domingo」
Amaury Tristao/Cesar Mourao作。アップテンポな躍動感が心地好いジャズ・サンバ。「Vera Cruz」と並ぶ本作のハイライトと呼べるのでは?小粋なコーラスワーク&アレンジもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=AEg_STjVJ4Q

「Eu」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作品をカヴァー。Marcosのオリジナルは『Viola Enluarada』(1968年)に収録されています。ここではストリングスを配したエレガントなカヴァーを聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=VOMNjvPL-n0

「Passarinhada」
Jose Jorge/Ruy Mauriti作。軽快なピアノがコーラスを牽引してくれます。

「Tornado」
Cesar Mourao/Guto Graca Melo作。緩急織り交ぜたアレンジが印象的です。このあたりはセルメンの影響でしょうね。

「Asteroide Sonoro」
Cesar Mourao/Edu Mello作。スペイシーなSEも聴かれる一風変わったテイストのブラジリアン・ソフトロック・チューン。

「Ventania」
Fernando Leporace/Nelson Marcio作。ポップなジャズ・サンバにマーチ風の展開も加わった軽快な仕上がり。単なるセルメン・クローンではない、このグループらしさが出た1曲なのでは?

「Gira Girou」
Marcio Hilton/Milton Nascimento作。Miltonのオリジナルは1st『Travessia』(1967年)に収録されています。オリジナルのミステリアスな雰囲気を受け継いだカヴァーに仕上がっています。

「Here There And Everywhere」
The Beatlesの名曲カヴァー(Lennon/McCartney作)。実に軽快なカヴァーに仕上げています。小粋な雰囲気のグッド・カヴァーだと思います。

「Vera Cruz」
Marcio Hilton/Milton Nascimento作。2曲目のMilton作品のカヴァーとなる本曲がアルバムのハイライトかもしれません。オリジナルは『Courage』(1968年)に収録されています。当ブログではElis ReginaSergio Mendes & Brasil '66Stefania Ravaのカヴァーも紹介済みです。オリジナル同様に哀愁のメロディが疾走する本カヴァーはDJにも人気のパンチの効いた強力ヴァージョンです。
http://www.youtube.com/watch?v=IjuorZMGEJU

「Cidade Grande」
Amaury Tristao/Cesar Mourao作。ラストはスピーディー&エレガントに締め括ってくれます。

課題山積の週末です。焦らず1つずつクリアしていこうっと!
タイム・マネジメントを厳しく行わないとね!
posted by ez at 07:41| Comment(2) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
今まで、ジャケ写で敬遠していた人も、ez様のコメントを読めば即買いですね。
ぼくも最高峰だと思います。
Posted by ドコドン at 2012年02月27日 12:09
☆ドコドンさん

ありがとうございます。

ドコドンさんのお墨付きであれば心強い限りです。

ブラジル好き&ソフトロック好きのツボを上手くおさえた1枚ですね。
Posted by ez at 2012年02月28日 04:01
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