2012年03月21日

Cinnamon『Vertigo』

ウィスパー・ヴォイスが魅力のスウェディッシュ・ポップ☆Cinnamon『Vertigo』
Vertigo
発表年:1999年
ez的ジャンル:ウィスパー・ヴォイス系スウェディッシュ・ポップ
気分は... :シナモンロールにウィスパー・ヴォイス...

今回は90年代に活動していたスウェディッシュ・ポップ・グループCinnamonの2ndアルバム『Vertigo』(1999年)です。

Cinnamonは、リーダーのJiri Novak、女性ヴォーカリストFrida Diesenを中心に、スウェーデン、ストックホルムで結成されたグループ。

デビュー・アルバム『Summer Meditation』(1995年)、2nd『Vertigo』(1999年)という2枚のアルバムをリリースしています。それ以外に『Vox』(1995年)、『A Northwest Passage』(1996年)という2枚のミニ・アルバムもリリースしています。さらに、『The Courier』(1997年)、『The Many Moods of Cinnamon』(1999年)といった編集アルバムもリリースされています。

流れとしては、The Cardigansをはじめとする90年代スウェディッシュ・ポップ・ブームの中で出てきたグループということになると思います。グループの売りは紅一点の女性ヴォーカルFrida Diesenのロリータ・ウィスパー・ヴォイスだと思います。その系統の嗜好性で好き/嫌いがハッキリ分かれると思います。

あと本作『Vertigo』(1999年)で注目すべきは、Novakと共にBertrand Burgalatがプロデュースを務め、さらにLouis Philippeがストリングス&ブラス・アレンジを担当しています。

Bertrand Burgalat、Louis Philippe・・・90年代ポップ好きであれば、この2人のフランス人アーティストにグッとくるのでは?

僕の場合、Bertrand Burgalatは当ブログでもチラっと紹介した日本が誇るロリータ・ウィスパー・ヴォイスKahimi Karie(カヒミ・カリィ)の作品の印象が強いですね。また、Louis Philippeの名を聞くと、Crepusculeやelといったレーベル(懐かしい名前ですな!)を思い出します。

そんな2人のフランス人ポップ職人が、Frida Diesenというロリータ・ウィスパー・ヴォイス素材を上手に調理したアルバムが本作『Vertigo』という気がします。

このポップ感はSaint Etienneあたりがお好きな人も気に入るのでは?

思わずカフェでシナモンロールが食べたくなる1枚です(本当かなぁ???)

全曲を紹介しときやす。

「I Used To Be Your Loneliness」
僕の一番のお気に入り曲。スウェディッシュ・ポップらしい爽快なキャッチーさに、Louis Philippeによる素晴らしいストリングス&ブラス・アレンジが施された至極のポップ・チューン。

「Nothing」
ウィスパー・ヴォイス好きにはグッとくるワルツ調の哀愁ポップ。ウィスパー・ヴォイスで歌い上げる込み上げ感にグッときてしまいます。

「Did You Think I Would Ever Let You Go?」
派手さはありませんが、そつのない1曲に仕上がっています。ヴァイヴやオルガンの音色が印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=CUE5T8hkhz0

「Take Your Time」
スウェディッシュ・ポップらしい1曲。ノスタルジックな雰囲気が漂う哀愁ギター・ポップです。

「Stars Collide」
キュートなウィスパー・ヴォイスでシニカルな歌詞を歌い上げます。
http://www.youtube.com/watch?v=WECFp4jV2so

「World Of Crime」
キュート&キャッチーなギター・ポップ・チューン。Frida Diesenのウィスパー・ヴォイスにはこういうベタな曲がマッチしているのかもしれませんね。2人のフレンチ・ポップ職人が技が冴えます。
http://www.youtube.com/watch?v=NNsM0txJClA

「A Few Grains Of Sand For Working Your Whole Life」
ヴァイヴの音色をはじめとするジャジー感と一気に盛り上がるストリング・アレンジにグッときます。

「Averon」
インタールード。

「Maybe In The Next Life」
「I Used To Be Your Loneliness」と並ぶお気に入り。本作ならではの完成度を誇る至極のポップ・チューン。この1曲を聴けば、Bertrand Burgala & Louis Philippeの素晴らしい仕事ぶりがわかるはず!
http://www.youtube.com/watch?v=lznsGHAzizg

「March Of The Cinnamons」
ピアノ・ソロによるインタールード的なインスト。

「More Than You Bargained For」
切ないメロディとFrida Diesenのウィスパー・ヴォイスにグッとくる哀愁ポップ・バラード。

「Angel Eyes」
7分を超えるギター・ポップ大作です。個人的には多少冗長にも感じますが・・・

僕が保有する国内盤にはボーナス・トラック「Spring Time Of My Life」が収録されています。今の時期にぴったりのポップ・チューン。本編に負けないくらい秀逸な1曲です。

興味がある方は他のCinnamon作品もチェックを!

『Summer Meditation』(1995年)
Summer Meditation

『A Northwest Passage』(1996年)
ノースウエスト・パッセージ

『The Courier』(1997年)
The Courier

『The Many Moods of Cinnamon』(1999年)
Many Moods of Cinnamon

ちなみに『The Many Moods of Cinnamon』は、タイトル、ジャケからおわかりのように、The Beach BoysのWilson三兄弟の父親Murry Wilsonのアルバム『The Many Moods of Murry Wilson』(1967年)を模したものですね。ジャケ好きには気になってしまいますね(笑)

Murry Wilson『The Many Moods of Murry Wilson』(1967年)
Many Moods of (Dig)
posted by ez at 05:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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